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『ゆっくりさせてあげてね!』 22KB 虐待 育児 家族崩壊 赤ゆ うんしー 一応6作目? 相変わらずいらん部分が長くて虐待短い…… すっきり出来る感じじゃないかも。させてあげられなかったらすまない ゆっくりさせてあげてね! 「にんげんざんっ!!にんげんざんっ!!」 コンビニへと小腹を満たしに行った帰り、突然後ろからかけられた声に振り返ると、そこにはゆっくりがいた。 ボロボロのリボンと汚れたあんよのれいむと、これまた薄汚れているが帽子には傷のないまりさ。 普通の野良よりも若干きれいではあるが、それでも底部は泥などがこびりついている。 そんなゆっくり出来ていない二匹のゆっくりが私の目の前で大粒の涙を流していた。 「れ、れいぶだぢをがいゆっぐりにじでぐだざい!!!」 野良ゆっくりたちはよく人間にこういう懇願をしてくるが、そんなゆっくりの懇願が私は苦手だ。 こういうゆっくりを無慈悲に潰してしまうような人もいると聞くが、私にはとてもじゃないがそんなことできない。 私が無言で足を止めゆっくり達のほうを向くと、話を聞いてくれる人間だと思ったのか2匹の表情がぱぁっと明るくなる。 「れいぶはもどぎんばっぢざんだったんでず!!ゆっぐりざぜであげらればずぅ!!」 そう言ってれいむは冷たいコンクリートに頭をこすりつけた。 最近捨てられるゆっくりが増えたことから、野良にもバッジというものの存在が知れている。 こういう嘘をつくゆっくりは今では少なくなく、むしろバッジ戦法を使わないものの方が少ない気さえする。 「自分がいるからゆっくりさせれる」ではなく「バッジがあるからゆっくりさせれる」 (はぁ……昔はもっと純粋に『れいむがいればゆっくりできるでしょ!』みたいなやつが多かったのになぁ) 目の前のゆっくりのみすぼらしい姿に、ついついため息が出てしまう。 まぁ、野良の浅知恵なのか本当に飼いゆだったのかなどどうでもいいことだ。 こうして惨めな姿をさらしている以上こいつらは野良ゆっくりであり、それ以上でもそれ以下でもない。 (しかし寒くなってくるこの時期に人間を頼るなんて、野良じゃ珍しいし……やっぱ飼われてたのかな?) 「ゆぴゅ……ぴゅ?れいみゅゆっくちおきりゅよ!」 首を捻る私の言葉に答えるかのように、まりさの帽子から小さな声が聞こえた。 その可愛いらしい声とは逆に、れいむとまりさの表情から血の気が失せた。 なるほど、まりさの帽子に傷がないのはこういうわけだったのか。 「ゆゆ?まっきゅらでにゃにみょみえにゃいよ?おちょーしゃん?おきゃーしゃん?」 恐らく眠った状態で帽子に入れられたのだろう、見えない視界の中で必死に両親を探している。 眠った状態の我が子を帽子に入れていたのは、移動させるためなどではないのは明らかだ。 この二匹のゆっくり、子供がいると交渉の際不利になることを理解していたのだ。 「ゆゆっ!?おちびちゃん、ゆっくりしずかにしてね!」 一瞬気が遠くへいっていたまりさだが、れいむと違いすぐに取り戻し帽子の中の赤ゆへ声をかける。 だがも私にはばればれなわけだし、もしバレていなかったとしても赤ゆにその呼びかけは間違いだ。 まぁどう呼びかけても正解ってもんはないんだが。 「ゆ!おちょーしゃんどきょにいるにょ?れいみゅじゅーりじゅーりしゅるよ!」 帽子がガタガタと震え、中でれいみゅが這っているのが分かる。 こうなるともう二匹は大慌てである。子持ちであることが人間にバレたら、確実にゆっくり出来なくさせられてしまうからだ。 こんな状況でもまだバレていないと思える辺り、さすが餡子脳と言ったところだろう。 「ふ、ふふっ……」 そんな様子を見て、私はつい笑ってしまった。 焦っていた二匹のゆっくりの動きが止まり、ゴクリ、と唾をのんだ……ような気がした。 「ゆえええん!!なんじぇしゅしゅめにゃいのおおおお!!」 もぞもぞと帽子の中を這うれいみゅがぐずりだした。 この状況でぐずった赤ゆを放置してしまうと、自分たちにとって障害だと思った両親によって潰されかねない。 ゲスでなくてもそういった行動を取るゆっくりの親は多い。ゆっくりの家族関係などそのようなものなのだ。 私は笑いを少し抑えながら、穏やかな口調で二匹のゆっくりに向かって言ってあげた。 「いいよ、飼ってあげる。もちろん、おちびちゃんも一緒にね」 「ゆわあああああ!あったかいよおおおお!!!」 「ひろいおうちさんだあああああ!!!!」 「「ゆわああああ!!」」 家についた途端に色々な意見がゆっくりたちの口から飛び出した。 甲高い声が二つに増えているが、これはまりさの帽子の中にいたのがれいみゅ一匹ではなかったからに他ならない。 れいみゅを出してあげようと帽子をあげると、そこにはすやすやねむりまりちゃ姿があったのだった。 まぁおちびも一緒にといった手前拒否する気もなかったし、むしろうれしい誤算ではあった。 ゆっくりっというのはやはり数がいないとゆっくりできないものであるからだ。 「ゆー!ここをまりさのゆっくりプレイスにするのぜ!」 このまりさは生粋の野良なのだろう、さっそくのお家宣言だ。 そんな大声でまりさが叫んだ台詞に、れいむがギョッと目を見開いた。 赤ゆたちはそんなれいむに気づかず、まりさの言葉に「おちょーしゃんゆっきゅりしちぇるにぇ!」などとのんきな声を上げている。 この反応を見る限り、れいむが元バッジ持ちのゆっくりであったというのはどうやら本当であったらしい。 「ゆう、まりさ……その……」 「んー、いいんだよ」 不安げに番を見つめるれいむの頭をぽんっとなでてやった。 ビクリとれいむは体を震わせたが、つぶす気が無いのが分かると少し表情を緩めた。 「ここは君たちのゆっくりプレイスだからねぇ。自由にゆっくりしていいんだよー」 私の言葉に不安げだったれいむの表情が一気に明るくなる。 番のまりさはと言うとさっきの一言の余韻に浸っているのかドヤ顔を崩さぬまま棒立ちしている。 この世の春だと言いたげな表情だし、邪魔するのも悪いのでご飯の用意をすることにした。 台所へ行き、足元の棚から取り出すのはゆっくりフード。 家族用の大きさエサ入れにそれをとりわけ、ゆっくり達のもとへ。 「はーい、新しいゆっくりプレイスを見つけたところでご飯だよー」 「ゆ!ごはんさんなのだぜ!?」 「ゆーん、ありがとうおねーさん!」 「「「あみゃあみゃ!?あみゃあみゃにゃの!?」」」 エサ入れの周りに集まってくるゆっくりの家族たち。 あんなところであんなことをしていたのだ、まともな食事など久しぶりであろう。 そんな中で控え目に餌を頬張るれいむは、この中では異色の存在だ 他のゆっくりはというと、まりさがくちゃくちゃと音を立てるのに合わせて貪り食っている。 同じ家族だと言うのに、食べ方に大きな差がある家族も珍しいものだ。 「むーしゃむーしゃ……しあわせなのぜーっ!!!!」 「「ちあわちぇええええ!!!」」 「しあわせーだね、みんな」 食べ終わった後の様子もやはり違いがあり、まりさとれいむには品の差が顕著に表れていた。 まぁこのれいむも野良が数か月続けば同じことになっていたのだろうが。 「ゆゆ!おなかいっぱいたべたらうんうんがしたくなってきたのぜ!」 「れいみゅもうんうんしゅるよ!」 「まりちゃもしゅるのじぇ!」 「うおっととと……」 「うんうんすっきりー!!」 「「ちゅっきりー!!」 私が立ち上がる動作とほぼ同じに、ゆっくり達の排泄物が放出された。 ゆっくり達の中身は餡子であって、もちろん排泄物も本当のそれでない。 とはいえ、餡子を床にべっちゃり落として気分がいい人間がそう多くないのも事実だろう。 「あちゃちゃー……これはこれは」 「ゆ、ゆぅ……おねーさん、ご、ごめんなさい……」 謙虚なれいむの謝罪が、横で排泄の余韻に浸っていたまりさの言葉で遮られる。 「なにいってるのぜれいむ!これをかたづけるのはどれいのぎむなのぜ!」 「ぢょれいはしゃっしゃとれいみゅたちにょうんうんかたでゅけてね!」 親まりさにならって赤ゆ達も奴隷扱いを始めた。 このゲスになる早さを見ると、このまりさの親もゲスだったのかもしれない。 「はやくしゅりゅのじぇ!ぐじゅはきらいなのじぇ!」 「ゆ、ゆー……」 「あー、いいよいいよ。すぐ片づけるから―」 私は近場にあったティッシュ箱からティッシュを数枚とりだし、それらをすべて取り去ってからゴミ箱に捨てる。 その様子を3匹は見下した表情で、れいむは怯えた表情で見ていた。 こんな作業今更なれたもので、べつに何も感じやしないので怯えることもないのだが。 「ゆー……まりさねむくなってきたのぜ」 食事、排泄ときたらゆっくりが次にするのはこれだ。 フローリングのままではゆっくり出来ないだろうし、私は家族全員で寝れるほどおおきめのクッションを敷いてやる。 そんな様子を見て、まりさは心底ゆっくり出来た表情をしながら言った。 「どれいにしてはなかなかやるのぜ……さ、おちびちゃんたち。ゆっくりすーやすーやするのぜ」 「ゆっきゅりわかっちゃよ!」 「まりちゃしゅーやしゅーやしゅきなのじぇ!」 二匹の赤ゆもそれにしたがい、三匹はすぐに眠りについた。 「ゆ……お、おねーさん」 「ゆぅ……」 そんな様子を一瞥してから、れいむが私に声をかけた。 まぁ一度捨てられた飼いゆっくりなら、今の状況が二度目の悲劇を味わうのに十分なことが分かっているのだろう。 だがあいにく私はこのゆっくり達を捨てる気などなく、むしろ捨てるなどもったいないことはしたくもない。 なので私はれいむに言ってあげた。 「大丈夫だよれいむ、ゆっくりしてればいいんだから」 「ゆ、ゆぅ……ゆっくりりかいしたよ……」 不安げな表情だったれいむも、私が部屋を出たことでまりちゃとともに眠りについたようだ。 一度捨てられたバッジ付きは、なかなかゆっくり出来なくなっているから困りものだ。 餡子脳とはいえ教育によって強化されているので、その時の記憶を忘れずに留めているからだ。 「さーて、みんなゆっくりしてくれるといいんだけどねぇ……」 「ゆ……?なんだかゆっくりできないよ……?」 すやすやと眠っていたれいむが、自分の体の異変に気づき目を覚ました。 体周りに固定されたベルトによって、れいむは動けないようにされていたのだ。 「ゆ、ゆゆ!?どういうことなのこれは……おねーさん?」 この家に連れてきてくれた家の主を呼ぶが、不在なのか出てくる様子はない。 グネグネと身を捩って脱出を図るが、抜けれる見込みはなさそうだ。 「ゆぅ……そうだ、まりさ!まりさ!どこにいるの!ゆっくりしていってね!」 愛する番の名前を呼ぶが、先ほどと同じく誰からも返事は返ってこない。 そんな状況にれいむの不安は募っていくばかりだ。 (おちびちゃん……せめておちびちゃんがぶじなら……) 「ゆびええええ!!!」「おなかすいちゃよおおおおお!!」 そんなれいむの不安に答えるかのように、赤ゆ達の悲鳴じみた声が聞こえてきた。 体を固定されているので視認することは出来ないがどうやら視界の反対側にいるらしい。 「おちびちゃんたち!ゆっくりして!ゆっくりしていってね!」 おちび達がいたことに安堵したれいむが、愛する我が子たちに声をかけた。 だが動けないれいむは気づいていないが、防音仕様のガラスで囲まれているれいむの声は赤ゆ達には届かない。 「おちょーしゃ!!!!おかあしゃああああ゛あ゛!!!」 「れいみゅゆっくちできにゃいいいいいい!!!!」 れいむの呼びかけに答えず、ゆっくり出来ない言葉を口々に叫ぶ赤ゆ達。 しかし防音なのになぜれいむの方に赤ゆの声が聞こえているのか? 「れいむー、聞こえるー?」 それはつまりこういうことだ。 れいむのいる防音箱の中にはスピーカーが取り付けてあり、片方は赤ゆ達の部屋の音が、もう片方は私の声が、それぞれ届くようになっている。 さらにもう一つスピーカーがあるのだが、このスピーカーは今のところは動いていない。 「ゆゆ!おーさんなの!おねーさん、れいむのおちびちゃんたちが……」 「あー、うんうん、わかるわかるよー。ゆっくり出来てないんだねー」 「ゆ!わかってるならはやくおちびちゃんたちを……」 「そうだね、れいむがゆっくりさせてあげてね」 「……ゆ?」 これでおちびちゃんがゆっくり出来る!と思っていたれいむの表情が固まる。 おねーさんは今なんと言った?ゆっくりさせて……あげてね? 「ゆゆ、おねーさ 「おちびちゃんをゆっくりさせて上げたかったら、れいむの目の前の紐を引いてあげてね」 ゆぅ……」 れいむは自分の質問を遮られたのが不服だったが、おちびちゃんをゆっくりさせてあげられると言われて引き下がった。 さっきまでは気づかなかったが、舌を伸ばせば届く程度の場所に紐が垂れていた。 「これをひけばおちびちゃんたちがゆっくりできるんだね!ひもさん、れいむにゆっくりひかれてね!」 ぐいっ ぶちっ 「ゆ……?……ゆぎゃあああああ!!!いぢゃいいいい゛い゛い゛!!!!!」 紐を引いた瞬間、れいむのあにゃるのあたりに激痛が走り、体を喪失感が襲う。 全身を引き裂かれるような痛みと餡子が抜けていく感覚に耐えられなくなり、れいむは紐を離した。 するとあにゃるのあたりの痛みが止まり、餡子の喪失感も抜ける。 「ゆぅううううう!!!おねーさ 「れいむ、おちびちゃんたちの声を聴いてみなさい」 「ゆわあああ!!あみゃあみゃさんじゃー!!」 「あみゃあみゃしゃんがでてきちゃよ!あみゃあみゃしゃんはれーむにゆっくちたべりゃれちぇにぇ!」 激痛に苛まれている自分とは対照的に、おちびちゃんたちは明るい声を上げた。 あまあま?今の紐さんを引いたらあまあまが出てくるの? 疑問符が大量に飛び交うれいむに、私は説明を追加する。 「その紐を引くたびに、子供たちはあまあまを食べられる。まぁそのかわりれいむは……言わなくても分かるよね?」 「ゆゆっ!?そんな……それじゃれいむがゆっくりできないよおおおお!?」 まぁれいむの言うことはもっともであり、このあまあま製造機の仕組みは簡単。 れいむのあにゃるに管を差し込み、あの紐を弁代わりにして止めている。 紐を引き弁が外れると管によって閉じれないあにゃるから思い切り餡子が放出されるというわけだ。 あにゃるから出るとは言えうんうんではなく体内の餡子であるし、うんうんと認識しなければゆっくりはうんうんを餡子として食べるらしいのでこういう形にした。 「うん、そうだね」 「そうだねじゃないでしょおおおおおお!!!れいむもゆっくりさせてよおおおおお!!!!」 れいむの激昂が、防音ガラスの中で大きく響く。 だがそんな叫びも防音ガラスの前には意味もなく、私の元へ届く声もスピーカーを通じて適正な音量に変わっているため意味がない。 そんなれいむに、私は返答してあげた。 「ゆっくりすればいいじゃない」 「ゆ……?」 「別にゆっくりすればいいじゃない。紐を引く引かないはれいむの自由なんだし。ちゃんとれいむにはあまあま上げるし、すーやすーやもさせてあげる。いたいいたいもしないし、れいむは存分にゆっくり出来るじゃない」 「ゆぐ……でもそれじゃ、おちびちゃんたちがゆっくりできないよ!」 れいむは元バッジ持ちのゆっくりだったため、自分のの反論が簡単に覆されることはれいむ自身が分かっていることだった。 それでも反論せずにはいられないのは、ゆっくりを求めるゆっくり達の性だろうか。 「ゆっくりさせてあげたいなら、紐を引いてあげればいいじゃない。ふかふかのベッドもあるし、うんうんやしーしーも自由にさせてあげてる。れいむが少し頑張るだけで十分ゆっくり出来る環境だよ?」 「ゆぐぐ……」 れいむは黙り込んでしまった。 このお姉さんの言うとおり、れいむの体には何もされてないし、声の元気さを聞く限りおちびちゃんたちも何もされていない。 二の句を継げないれいむに、おねーさんからトドメの言葉が突き付けられる。 「別に、いまからでも野良に返してあげるわよ?あまあまさんで舌が肥えてわがまま放題になったおちびちゃんたちを、頑張って育ててみる?」 「……」 「ゆぴゃあああ!!!あみゃあみゃたりないいいいい!!!」 「このぐらいじゃゆっきゅりできにゃいいいいい!!!」 スピーカー越しに聞こえてきた赤ゆ達の絶叫が、れいむの心に突き刺さった。 びくびくと震える舌で、もう一度紐を掴む。 でいぶのようなゲスならばこの場で子供たちを見捨てるかまだ反論してくるものだが、このれいむは殊勲なものだ。 「ゆぐっ……ゆぐっ……」と砂糖水の涙で頬をぬらしながら、れいむはぐいっと紐を引っ張った。 その瞬間、またれいむの体を激痛が襲う。 あにゃるがはちきれそうな感覚が、れいむの全身を突き抜ける。 「ゆぎいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃ!!!!」 本当は口を開けて大声で叫びたいのだろうが、そんなことをしては紐から口が離れてしまう。 苦悶の表情を浮かべてれいむは痛みの波をガマンした。 やがて、スピーカーの向こうから可愛いわが子の声が聞こえてきた。 「ゆぴゅー……まりちゃおなきゃいっぴゃいだじぇ!」 「れいみゅもおなきゃぴゃんぴゃんじゃよ!」 その声を聞いたれいむが、がちがちと歯を震わせながら紐を離す。 全身が激しく脈動していたが、やがてひゅーひゅーと息を吐いた後に動かなくなった。 一瞬死んだのかと思って焦ったが、どうやら痛みで気絶してしまっただけらしい。 「ふー、あぶないあぶない……オレンジジュースの分量間違えたかと焦っちゃったよ」 そんな私をしり目に、赤ゆ二匹は「かわいいまりちゃ(れいみゅ)がうんうんしゅりゅよ!うんうんしゅっきりー!」などと言って勝手にうんうんを始めた。 まぁあの水槽は2段構造の2段目で、排泄物を素通りするよう下が網目上になっているため、排泄物で臭くなったりはしない。 だがもちろん、2段構造の1段目には溜まっていくわけであり、1段目の住人に影響を及ぼす。 「ゆがあああ!!!うんうんぐざいいいいいいい!!!!」 このまりさはもちろん先ほどのれいむの番のまりさであり、今はうんうんから遠ざかるように跳ねている。 今は口々に「どれいはざっざどがだづけるのぜ!」だの「ばりざざまをゆっぐりざぜろおお!!」だの言っているようだが、どうせそれも今のうちだろう。 なぜなら私はまりさに言うべきことは先ほどすべて言ったのだ。 「まりさは強いゆっくりだからなにもしないよ、最強のまりさはゆっくりしていってね!」と 「ゆ、ゆべぼっ!?」 おまけに、あのまりさが物を食さないといけない理由はもう一つある。 あんよを妨害しない程度に突き刺さった細いチューブ。 その先はポンプのような機械に繋がっており、そこから伸びたもう一つのチューブは番のれいむに繋がっている。 さきほどれいむは子供たちに餡子を分けて餡子が減っている。つまり…… 「ば、ばりざのあんござんっ、ででいがないでなのぜっ!?ゆっぐりずるのぜっ!?」 ごうんごうんとポンプが脈動し、まりさの体から餡子を吸い上げる。 この機能のおかげでオレンジジュースでは補いきれないれいむの中身を補充するわけだ。 まりさは元々体格がよく昨日あまあまを食べたこともあり、そうそう簡単に餡子が無くなることはないだろう。 おまけにちゃんと食べ物も出てくるのだから、まりさが飢えに困ることもないはずだ。 「ゆぐっ……おながずいだよ……」 装置が正常に作動しているところを見て、私はゆっくりとその場を後にした。 「ゆぎぎぎぎぃぃぃ!!あばあばででごいいいいい!!!」 「なんじぇあびゃあびゃがでちぇごないんじゃあああああ!!!!」 一家団欒のひと時の終わりは、意外にも早くに訪れた。 普段あまあまが出てくる穴に向ってまりちゃは体当たりをし、れいみゅはぷくーで威嚇をしている。 まりちゃれいみゅと書いたが、この2匹体格だけで言えばもう十分子ゆっくりサイズになっていた。 だがそれもつい最近までの話で、今は大きくなった分の皮が弛んでしまうほどに痩せている。 そんな子供たちとは対照的に、れいむの方は実にゆっくり出来ると言った表情ででっぷりしている。 正に前に見たときと真逆の状態だ。 「れいむー、子供たち泣いてるよー?」 「ゆゆ、おねーさん!ゆっくりしてないであまあまもってきてね!」 なんということでしょう!善良な方だったあのれいむがこの通りです! あの後れいむは健気にも毎日2~3回、痛みを堪えて我が子に餡子を分けていた。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぃぃぃぃい!!!!ぎぎぎぎぎぃぃぃ!!!」 十分なあまあまとオレンジジュース、さらにまりさによる餡子提供が加わり死ぬことは無かったが、あの日かられいむが一日中ゆっくりできたことは無かった。 おちびたちが寝静まる夜だけが、れいむにとって本当にゆっくりできる唯一の時間だったのだ。 そんなことを続けていたれいむは最初のうちはおちび達の声にゆっくりしていたが、だんだんおちびがわがままになるにつれてゆっくり出来なくなっていった。 赤ゆというのは燃費が悪いうえに、生きるためではなくゆっくりするために食事をねだるものだ。 あまあまが欲しいと叫ぶ回数も増え、そのたびにれいむは子供たちの叫びに苦しめられてきた。 そんなとき、れいみゅの口から出たふとした言葉がれいむの母性を砕いてしまった。 「きょんなちょきにたしゅけにこにゃいくじゅおやはりょうほうゆっくちちね!」 そんなこんなで今に至るわけです。 今は子供たちの叫びがむしろれいむにゆっくりを与えてくれるようで、汚くさけぶ我が子の声を聞いて至福の表情をしている。 「……れいむ、子供たちにごはんあげないの?」 「ゆぅ?あんなゲスどもはれいむのおちびちゃんじゃないよ!あんなのしらないゆっくりだよ!」 「……そっか」 「ゆーん!れいむはゆっくりできてないよ!れいむがゆっくりできるようにさっさとあまあまを……」 れいむの言葉を無視して、私は別の装置のスイッチを入れた。 しばらく作動していなかったその装置が駆動音を上げる。 防音ガラスの中にいるれいむは、その音に気付くことが出来ない。気づいたところでどういうわけでもないが。 ぴくん、とれいむの体が異物感に震えた。 減った餡子を補充していた装置を満腹の時に動かしたのだから、異物感がして当然だろう。 「ゆゆ、おねーさんこれは……ゆぎゃぴいいいいいいいいいい!??!」 れいむの体の中に流れ込んできたもの、それは番のまりさの死餡だった。 あの後まりさは健気にも叫び続けたいたが、赤ゆと自分のうんうんで逃げ場がなくなるころには折れ、それらのうんうんを咀嚼して生きながらえていた。 時には餡子を吐くこともあった。だが体から餡子が吸われるのを感じると無理にでもうんうんを体に詰め込んだ。 そんな気が狂いそうな状況のなかでも、まりさの心は完全に折れたわけではなかった。 いつかこの地獄を抜け出し、またあのゆっくりした日々に戻るのだ、と。 そんなある日、突然うんうんが落ちてこなくなった。 まりさは喜んだ。もううんうんを食べる必要なんてないのだ!やっとあの生活に……うれしくてまりさは久しぶりにうんうんをした。 だが、その日を境にどんどんまりさはやつれていった。食べるものがないので当然と言えば当然だが。 そしてまりさは、ついにゆっくりとしての尊厳を捨てた台詞を吐く。 「うんうん、ざん……ゆっぐり、ででぎでね……ばりざ、に、だべられでね……」 だがそんなまりさをあざ笑うかのように、天井は黙りこくっていた。 そんな窮地の中、まりさは妙案をひらめいた。 なぜ今まで気づかなかったのだろう、うんうんなら自分でも出せるではないか。 「ばりざ、がじごぐっでごべんね……うんう゛ん、じゅっぎ……り……」 それがまりさの、辞世の句であった。 「ゆぴゃがががががが!?ゆびぇげげげげげげげげ!?」 ゆっくりの記憶は餡子に宿ると、どこかで聞いたことがある。 今れいむは番のまりさが体験した『ゆっくりできないこと』の記憶を全身で受け止めている。 それは今のゆっくりしているれいむにとって、なによりの劇薬となった。 「ゆぴゅ!?ゆっぴゃぴゃぴゃっぴぃぃ!!!!」 奇声を発し、目玉をぐるんぐるんと回しながら涎をぶちまけるただの饅頭と成り下がったれいむ。 だが狂ってしまった脳は本来の母性を取り戻したのか、それともただの好奇心か、はたまた本能でゆっくりできない自分の餡子を放出する方法を選んだのか。 何を思ったかは知らないが狂ったれいむは目の前の紐に舌を伸ばし、思い切り引いた。 「ゆっぴ!ゆっぴぇぴょぴぴょぺええええ!!!!」 今までにない勢いで、れいむのあにゃるから餡子が放出されていく。 バスケットボールよりも大きくなっていたれいむのサイズが、どんどんと小さくなっていき、皮の弛む部分が増えていく。 「……ゆ゛び゛ぃ゛」 れいむがもの言わぬ皮へと変わるまでその餡子放出は続き、れいむの中身はすべて赤ゆのケースへ流れ出た。 穴に近づいていた赤ゆたちはその勢いに思い切り壁に叩きつけられた。 「ゆぎょっ!?」 「ゆびぇっ!?」 しばらく物を食べていなかったとはいえ、十分食事をとっていたので、赤ゆとはいえ衝撃で潰れることは無かった。 だが、そんな運のいい姉妹の運も、片方がここで尽きることとなる。 ゴンッ 「ゆびゅびゃっ!?」 れいむの体から飛び出た中枢餡が、れいみゅの体に思い切り激突したのだ。 普通の餡子より少し固い程度の中枢餡だが、思い切り飛んで来れば話は別。 幸か不幸かれいみゅは一撃で全身を潰され、中枢餡うんぬん以前に即死した。 「ゆうう……あみゃあみゃさん、ゆっくちしちぇいっちぇにぇ……」 姉妹の惨事を目の当たりにしても、飢餓状態のまりちゃの頭の中にはあまあまのことしかない。 あまあまが欲しいと言ったらこんなにたくさんあまあまが出てきた、なんと自分はゆっくりしているゆっくりなのだと。 「まりちゃ、きゃわいくっちぇごめんにぇ!!」 言いながら、まりちゃは目の前の餡子に齧り付いた。 新鮮な死体からは、まだ死臭がしない。 まりちゃが齧り付いたその部分は、さきほど姉妹のれいみゅが死んだ場所だった。 「……んー、今回は行けそうな気がしたんだけどなー」 「うー♪あまあまだどー♪」 私は汚れに汚れたケースの中に、れみりゃの一家を放った。 このれみりゃ一家は私の飼いゆで、このケースの掃除用のゆっくりたちだ。 今回も苦しんで死んだゆっくりばかり、餡子はさぞ旨かろう。 れみりゃたちが飛び散った餡子をたちまち綺麗にしていく様子を眺めながら、私は溜息をつく。 久々の善良種であったので上手くいくと思ったが、所詮はゆっくりと言ったところか。 ゆっくり達は『おちびちゃんをゆっくりさせたい!』などと言うが、自分の身を削るほどの母性を持ち合わせていない。 まぁ言えばおちびちゃんたちのゆっくりは自分たちをゆっくりさせる道具の一つであり、ゆっくりさせないならいらない、といった感じだ。 だからこそ私は、本当の意味で『おちびちゃんをゆっくりさせたい!』ゆっくりを求めていた。 私はゆっくりが嫌いなわけではない。むしろそんな慈愛に満ちたゆっくりがいるならば一生愛でてあげたいぐらいだ。 だからこそ、街ゆくゆっくり達が潰されているのがもったいないと思ってしまう。 もしかしたら、そのゆっくりこそが私の求めているゆっくり……なのかもしれないから。 「さーて、次は何種と何種がいいかなー……」 お腹いっぱいで寝転がるれみりゃたちを適当にダンボールに放り、外着に着替える。 次こそは、と私は意気込み新たに家を後にするのだった。 「よーし、ゆっくりたち……次こそはわたしをゆっくりさせてね!」 あとがき たまには出した作品まとめてみる 「新たな日課」 「外での日課」 「赤ゆっくりはかわいいね!」 「ゆ蝶の夢」「ゆ蝶の夢」←現在進行 感想はいただけたら割とうれしいです。叩きも大いに結構ですんで。
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ゆっくり命令していってね!(前) 56KB 虐待-凄惨 理不尽 実験・改造 赤子・子供 ゲス 現代 うんしー ぺにまむ チート 『ゆっくり命令していってね!』 ※ただひたすら、ゆっくりにチートっぽいアイテムで実験をする話です A主任は夢から覚めた。 変な夢を見ていた。ドスまりさとスケートリンクでフィギュアスケートをするという夢だ。 観客席を埋め尽くすゆっくりたちの、「ゆっくり!ゆっくり!ゆっくりすべってね!」という奇妙な歓声が今も耳に残っている。 華麗なスピンを決めるA。イナバウアーを見せつけるドスまりさ。 点数はオール3点。最高得点だったらしい。コーチのてんこと一緒に抱き合って喜んだところで目が醒めた。 「変な夢を見たねえ……。疲れが溜まっているのかな」 この前はきめぇ丸に誘惑される夢を見たばかりだ。黒のランジェリー姿のきめぇ丸が、「おお劣情劣情」と首をシェイクしながらセクシーポーズを取っていた。 じっと見ていると、次第にその顔が妻の顔に変わっていったのは悪夢だった。妻ときめぇ丸に共通点など何もないのに。 デスクで眠るのはやはりやめよう。これから疲れたら仮眠室を使った方がいいようだ。 Aはポットからマグカップにお湯を注ぎ、インスタントコーヒーを作った。眠気覚ましで一気飲みする。 熱くてむせた。ついでに、タッパーの蓋を開ける。 「……ぁじゅぃ……よ…たしゅ…け……」 「ゅっく…ち…しゃせ……ちぇ」 「ゅ゙っ…ゅ゙っ…ゅ゙っ」 アルミホイルの上に乗っているのは、すっかり冷めた赤れいむの唐揚げだった。油で揚げられた赤れいむたちは、どれも苦悶の表情で顔が固まっている。 中枢餡を吐いていないから、まだ生きているらしい。小さな声で助けを求めているのが聞こえてきた。 無視してA主任はタッパーを掴み、三つとも一口で食べた。揚げたてはかりっとした皮とあっさりとした餡子が絶妙なのだが、すっかり冷めていてまずい。 それにしても、作ったその場で食べられてもらえず、延々と全身火傷の痛みを味わい続けた赤ゆっくりたちは災難だっただろう。 「俺が寝てる間にちょっとは進展あったかねえ」 椅子にかけてあった、くしゃくしゃの白衣に袖を通し、Aは立ち上がった。 適当に伸びた髪といい、野獣のような目付きや口元といい、ステレオタイプの研究者とはかけ離れた外見をしている。 だが彼こそ、加工場に隣接するゆっくり生態研究所の主任であり、これまでいくつものゆっくり駆除の新製品を作り出してきた天才である。 今回の発明は、机の下に置いてあったメガホンだ。 外見はただの拡声器だが、かなり重量がある。Aは持ち上げる時にややきつそうな顔をした。今後は軽量化に力を入れる必要がありそうだ。 片手にメガホンを持ち、片手をポケットに突っ込み、A主任はかったるそうに自室から実験室へと向かった。 * * * 実験室に入ると、A主任はほかの研究員に挨拶しつつ一つの大型ケースに向かった。 F−15とナンバリングされたそこには、赤ゆっくりが10匹ほど入っている。 どれも明らかに飢えている。目は濁り、皮は垂れ下がって床に伸び、髪の毛はバサバサになっている。 Aが顔を近づけても、いつもの「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ」の言葉も聞こえてこない。ちらりと恨めしそうな目で見るだけだ。 ここまではよくある光景に過ぎない。 Aは出勤する時、親の亡骸の前で泣いていた痩せた赤れいむが、帰宅する時には物言わぬカサカサの饅頭になっていたのを思い出した。 赤ゆっくりは、ただでさえ貧弱なゆっくりに輪をかけて貧弱だ。 よく動き回る上に燃費が悪く、数時間食べないでいるとあっという間に弱り、さらに放置すれば簡単に死んでしまう。 まして生まれてから10時間もの間、何も食べていない赤ゆっくりだ。一日保たないで餓死寸前なのも頷ける。 だがおかしいのはここからだ。 ケースの真ん中には、柔らかくておいしそうな餡子が山盛りにしてあるのだ。 赤ゆっくりは餡子の山の周りでうずくまっているが、一匹も食べる様子がない。 「餡子が劣化して食べないでいる、ということはないよね」 Aはケースの蓋を開け、手を伸ばして中の餡子をひとすくいした。そして、隣のケースで寝ているれいむの目の前に手を差し出す。 「ゆゆゆっ?なんだかおいしそうなにおいがするよ。あまあまさんだね。ゆっくりたべるよ!」 それまで「ゆぴー、ゆぴー」と熟睡していたれいむは、匂いで分かったのだろう。ぱちりと目を開くと、主任の手にあった餡子に目を輝かせて飛びついた。 「むーしゃむーしゃ、しあわせー!おいちいー♪」 はぐはぐ、もぐもぐと夢中で餡子を口の中にかき込んでいく。もみあげがピコピコと動くのがまた鬱陶しい。 今の光景を、虐待趣味のある人間が見たらストレスがマッハになるのは想像に難くない。 「主任、一匹死にますよ。ほら、このまりさです」 そばにいた助手が指さす赤まりさの頭から、帽子がパサリと床に落ちた。 やせ衰えてしわだらけになった赤まりさは、震えながらゆっくりと目を閉じ、やがて動かなくなった。 赤まりさの死に顔はそれはひどいものだった。飢え、恐怖、惨めさ、そういったものが全て凝縮されてデスマスクを作り上げている。 ゆっくりとした安らかな死、とは言えない死だ。周りの赤ゆっくりたちも、自分たちの末路を知ったのか一斉に涙をこぼし始めた。 か細い声で何か言っている。 「おねーしゃん…めをあけちぇにぇ…まりしゃとゆっくちしようょぉ…………」 「ゆっくち……しちゃいよぉ…あみゃあみゃしゃん……たべちゃいよぉ………」 「どうしちぇ……?どうしちぇ……?どうしちぇ、れいみゅたち……あみゃあみゃしゃんたべられにゃいにょ……?」 「おにゃか……しゅいちゃよ………もう……まりしゃ……しにゅん…だにぇ………」 口々に空腹を訴えている赤ゆっくりだが、誰も餡子にかぶりつくことはない。 効果があったようだ。死ぬと分かっていても、「命令」に背くことができないでいるらしい。 Aは自分の発明が成功したことを実感し、にやりと赤ゆっくりたちに笑いかけた。 当然のことだが、反応する赤ゆっくりはいなかった。 * * * れいむが目を覚ますと、そこにはこれから目を覚ましそうとする妹たちがいた。 「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」 とれいむが言えば、すぐに返事が返ってきた。 「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」 「おねーしゃん、まりしゃとゆっくちしちぇにぇ」 「ゆーっ!ゆっくち!」 「ゆっくちしようにぇ」 一斉にこっちを向いて挨拶する妹たちに、れいむはすっかり嬉しくなった。 妹たちが沢山いる。こんなにいっぱいいるから、きっといっぱいゆっくりできるだろう。 れいむは、自分たちが実った直後に親から引き離され、オレンジジュースによって育てられたことを知らない。 生まれたと思ったらすぐに冷凍され、今ようやく解凍されたこともやはり知らないままだ。 「ゆ?おかーしゃんはどきょ?」 「おかーしゃーん!まりしゃはここにいるんだじぇ。へんじしてほしいんだじぇ!」 「おとーしゃんもいにゃいよ。おとーしゃんはどきょ?」 「れいみゅたちのおかーしゃんはどきょにゃにょ?かくれてにゃいででてきちぇにぇ?」 「ゆゆっ。ほんちょだにぇ。おかーしゃんとおとーしゃんがいにゃいよ」 赤ゆっくりたちには、親からの記憶が餡子を通じて受け継がれている。 赤ゆっくりたちが生まれると、そこには必ずお父さんとお母さんがいるはずだ。 お父さんとお母さんは優しくてゆっくりした、側にいるだけでゆっくりできるゆっくりだ。 れいむたちを、いっぱいかわいがってくれる両親がいるはずなのに。お母さんは、まずはれいむたちにおいしいものを食べさせてくれるはずなのに。 生まれたばかりなのに両親の姿が見えないことが、不安と同時に空腹を加速させる。 本来ならば、ここで赤ゆっくりたちは親の頭から生えた蔦を食べさせてもらえるはずだ。 「おなかしゅいちゃよ!おかーしゃん、かくれてないででてきちぇにぇ!」 「れいみゅおなかしゅいちゃ!なにかたべさせちぇにぇ!」 妹たちが口々に空腹を訴え始める。 どうしよう。一番最初に目覚めたことから、自分が姉だという自覚をしたれいむは周りを見回す。 不意に、おいしそうな匂いが上からした。 見上げると、ケースの蓋が開き、上からぼとぼとと何か黒いものが落ちてきた。 目の前にどっさりと盛られたそれは、赤ゆっくりからすると小山くらいの大きさだ。 食欲をそそられる、甘い香りが漂ってきた。 「ゆゆっ?あみゃあみゃしゃんのにおいがしゅるよ!」 「あみゃあみゃ?れいみゅたべちゃいよ~」 「あみゃあみゃたべちゃいんだじぇ!」 「あみゃあみゃよこちぇ~」 「よこちぇ~♪」 たちまち姉妹たちは、這って餡子の小山へと殺到した。 ゆっくりにとって最高の好物である、あまあまが目の前にどっさりと食べきれないくらいある。 きっとこれはお母さんがれいむたちにくれたものだ。いっぱい食べてゆっくりできるよう、お母さんが備えてくれたんだ。 れいむは勝手にそう判断すると、自分も餡子へと飛びついた。 「「「「ゆっくちいちゃだきましゅ!」」」」 赤ゆっくりたちが、涎をだらだらこぼしながら口を開けた。 口いっぱい、柔らかくて甘い餡子をかき込める幸せに、一匹残らず至福の表情を浮かべていた。 その時だった。突然上から「命令する!」という大声が響いた。 「ゆぴっっ!」 「ゆがっっ!」 「ぴぴぃっ!」 声を聞くと、なぜかれいむたちは体が動かなくなった。 大口を開けたまま、赤ゆっくりたちは一斉に動きを止めた。 「目の前のあまあまを絶対に食べるな!これは命令だ。あまあまを食べてはならない!」 何を馬鹿なことを言ってるんだ。れいむは声に怒りさえ感じた。 自分たちは空腹で死にそうなのに。目の前にこんなにおいしそうなあまあまがいっぱいあるのに。それを食べるなとは何様のつもりなんだろう。 (れいみゅたちおにゃかがしゅいちぇるんだよ!あみゃあみゃしゃんにゃんだよ!ばきゃにゃの?しにゅの?じぇったいにたべりゅんだからにぇ!ぴゅんぴゅん!) れいむは声を無視し、餡子にかぶりつこうとした。 だが、その時異変は起こった。 「ゆゆゆぅ?た…たべられにゃいよ?」 たっぷりと唾液で満ちた口の中に餡子を頬張ろうとしたのに、口が勝手に閉じてしまったのだ。 むーしゃむーしゃもごっくんもしたいのに、餡子はかけらも口に入ってくれない。 「おくちしゃん!ゆっくちしちぇにゃいでたべしゃしぇてにぇ。いただきまーしゅ…………どうしちぇぇぇ?」 再び挑戦したのだが、やはり失敗する。 体は自由に動くし、喋ることもできる。なのにどんなに力を入れても、餡子を食べようとすると口が閉じてしまうのだ。 「ゆんやああ!おくちしゃんがいじわりゅしちぇたべられにゃいよぉ!」 れいむが気付くと妹たちも同様の事態になっていた。ほかのことはできるのに、食べることだけができない。 一生懸命餡子の山にかじりつこうとしても、直前で口は止まり勝手に閉じてしまう。 自分たちの目の前に小山のように沢山あるあまあまが、見て匂いを嗅ぐだけで絶対に食べられない。 食べられないゆっくりが行き着く先は……永遠にゆっくりすること。 れいむは恐怖で叫んだ。 「いやじゃあああ!あみゃあみゃたべちゃいよおお!」 * * * それから先は、赤ゆっくりが生まれて初めて味わった生き地獄だった。 悲惨極まる話だ。赤ゆっくりは生まれてすぐ、ゆっくりもしあわせーも知らず、親からのすりすりもぺろぺろもされず、餓鬼道へと落とされたのだ。 「おくちしゃん!いじわりゅしにゃいでれいみゅにあみゃあみゃしゃんたべしゃせちぇ!たべしゃせちぇよお!」 「あみゃあみゃ!あみゃあみゃ!あみゃあみゃ!あみゃあみゃあああ!ゆんやあああ!」 「どうしちぇえええ!どうしちぇれいみゅあみゃあみゃしゃんがたべられにゃいのおおおお!こんにゃにたくしゃんあるにょにいいい!」 「よこちぇ!あみゃあみゃよこちぇ!……………………くだちゃい!あみゃあみゃくだちゃい!まりしゃにあみゃあみゃたべしゃしぇてくだちゃい!」 れいむは妹たちと、何度も何度も餡子を食べたくて挑戦し続けた。ありとあらゆる方法で餡子を口に入れるよう努力した。 赤ゆっくりらしからぬ知恵を使い、一匹が口を開け、もう一匹がそこに餡子を入れるという方法さえ考え出した。 結果はどれも失敗だった。いかなる方法を用いても、どれだけ口を閉じないように力を入れても、意志とは無関係に口は閉じ餡子は食べられない。 絶望で泣き叫んでも結果は変わらない。 れいむたちは一匹残らず、空腹に苦しみつつ、どんなに憧れても一口も食べられない餡子の山を何時間もひたすら見続けた。 見て、見て、見続けた。まるで見つめることによって、餡子を食べているかの如く。 羨望した。こんなにおいしそうなあまあまが食べられないのは間違っている。心の底から求めれば、絶対に食べられると信じた。 空腹は、体内の餡子を針で刺す痛みに変わった。 れいむたちは、体を折り曲げて苦しんだ。 懇願した。あまあまさん、どうか食べさせて下さい。れいむたちにゆっくり食べられて下さいと、何度もお願いした。 空腹は、体が二つに千切れる痛みに変わった。 れいむたちは、その場に転げ回って苦しんだ。 最後には恨んだ。食べられてくれないあまあまを憎み、あまあまの前では閉じてしまう自分の口を悔しく思った。 空腹は耐え難い痛みに変わった。 れいむたちは、苦しみながらついに動けなくなった。 それでもなお、ゆっくりたちはあまあまを食べられなかった。 既に一匹のまりさが息絶えた。妹たちはがたがた震えて、間近に迫った死に怯えている。 れいむはぽんぽんの激痛に悶えながら、これで何度目か分からない問いを投げかけた。 どうして?どうして自分たちはあまあまが食べられないの? * * * れいむたちが餡子の小山を食べられなかったのは、最初に聞こえたAの持つメガホンからの声が原因だった。 これこそ、A主任が開発した新製品である。 このメガホンは、人間の声にドスまりさの放つ特殊な周波数の音波をプラスしてスピーカーから放射するのだ。 そもそも、あの自分の欲望に忠実なゆっくりたちが、なぜドスまりさに従いドスまりさを中心にして群れを作るのだろうか。 その秘密が、ドスまりさが口と全身から放つ音波にある。 ドスまりさが放つゆっくりオーラ。これはゆっくりにのみ効果があり、人間はオーラを見ることさえできない。 それもそのはずだ。ゆっくりオーラとは、ドスまりさの体表から発せられる振動なのだ。 これを浴びたゆっくりは中枢餡に刺激を与えられ、ゆっくりの好むゆっくりした状態となる。単純なリラックス効果があるようだ。 ドスまりさはこれを、集束して口から声と一緒に放つこともする。こうすることによってゆっくりをゆっくりさせ、ドスまりさの言うことを聞きやすくするためだ。 Aが開発したのは、ドスまりさの放つ音波を極めて強力にし、さらに強く中枢餡に働きかけるようにしたものだ。 さしずめドスまりさが放つ音波が「お願い」なら、メガホンから放つ音波は「洗脳」に当たる。 効果は見ての通りだ。赤ゆっくりたちは、中枢餡に音波によって刷り込まれた「あまあまを食べてはならない」という命令に忠実に従わされた。 頭では命令を拒否している。あまあまを食べてゆっくりしたい。お腹いっぱいになりたいと思っている。体だけが従わないのだ。 中枢餡に働きかけるため、ゆっくりの五感に変化はない。あまあまを目で見ることも、全身で匂いを嗅ぐことも、味を想像することもできる。 体力が続く限り、あまあまを食べようと挑戦するのも自由だ。しかし決して食べることはできない。 ゆっくりを洗脳する超音波を放つ機械。これが、A主任の開発した新たな製品である。 * * * メガホンから放たれる音波と命令は、基本的に上書きが可能だ。新しい命令の方が優先される。 主任はメガホンをケースに向け、命令する。 「お前たち。あまあまを食べてもいいぞ」 それまで生ゴミ同然の姿でへばっていた赤ゆっくりたちが、一斉にピクン、と体を震わせた。 死んだ魚のように濁っていた寒天の目に、生気が戻っていく。 「あ…あみゃあみゃ……あみゃあみゃたべれりゅよ……」 「おくちしゃん…うごくよ……むーちゃ……むーちゃ…………」 「あみゃいよ………ちあわしぇー…だよ………」 「あみゃあみゃ………あ…みゃ…みゃ」 ふらふらと赤ゆっくりたちは、目の前の餡子に口を付けると噛み付いた。その動きはもはやゆっくりではなく、餓鬼に近い。 どんなに食べたくても食べられなかった餡子が、ようやく口の中に入ってくれる。 むーしゃむーしゃと噛むと、待ちかねていた甘さが口の中いっぱいに広がった。 餓死寸前だった赤ゆっくりたちは、念願のあまあまを食べられた喜びで一斉に涙をこぼし始めた。 一匹もがつがつと食べるものはいない。口に入れて味わうだけで精一杯なのだ。極限まで中身を失い衰弱したゆっくりには、がっつくことなど不可能だ。 構わない。ようやくお口は動いてくれたのだ。 あまあまは食べきれないくらいある。これからゆっくりと味わって食べていけば、元気になれるだろう。 赤ゆっくりは涙と涎を流しながら、生きていることの喜びを実感していた。 生きているのは、あまあまを食べられるのは、なんて幸せなんだろう。 「やめろ。口に入れたあまあまを全部吐き出せ。二度とあまあまを食べてはならない」 だが無情にも、上から聞こえる命令は赤ゆっくりたちの喜びを奪い去った。 飲み込もうとした喉が閉じ、顎が意志に反して開かれていく。口が甘い餡子を吐き出そうとして動くことに赤ゆっくりたちは戦慄した。 「ゆげぇ…だめぇ……おくちしゃん……あみゃあみゃしゃんをはいちゃ…だめぇ……ゆげぇぇ」 「ゆげぇぇぇ……どうしちぇおくちしゃん……あみゃあみゃ…たべれにゃいよ」 「ゆげぇぇ……いやじゃぁ………またぽんぽんいたいのいやじゃぁ……ゆやぁぁぁ…………」 「ぁぁぁ………れいみゅ…にょ…あみゃ……みゃ……ぁぁぁ………」 「あ…みゃ…あみゃ……たべちゃ…かっちゃ……よ……」 「にゃん…で……?どう…し…ちぇ………ゅぁぁぁ……」 静かに抵抗もなく、赤ゆっくりたちは頬張ったものを口から吐いていく。 どの赤ゆっくりも、喜びの涙から絶望の涙に変わったものを目からおびただしく流している。 そうだろう。苦しい飢餓の果てに、ようやく動いてくれた口。食べたくてたまらなかったあまあまが、ついに口に入れることができた。 その瞬間に、再び口は反乱を起こしあまあまを吐き出したのだ。後もう少しで、食べることができたのに。 天国の扉は目の前で閉じ、苦痛に満ちた飢えの地獄へ逆戻りだ。 もはや呻く元気さえなくなった赤ゆっくりは、自分の唾液にまみれた飲み込むはずだった餡子を見て、無言で涙をこぼしている。 ひどすぎる。あまあまをお腹いっぱい食べられるはずだったのに。 なんで自分たちは食べられないのだろう。なんでこのまま死んでしまうんだろう。 赤ゆっくりたちの絶望と苦悶で染め上げられた目は、一匹残らずそう訴えているようだった。 その内に一匹、また一匹と目を閉じ、不規則な痙攣を起こすだけの状態になっていく。 苦しみの先にある餓死は間近だ。 赤ゆっくりたちは、幸せを夢見て誕生した。優しい両親、お腹いっぱい食べられる食事、ゆっくりだらけのゆん生を信じていた。 実際は凄惨なゆん生だ。赤ゆっくりの生涯は、山盛りのあまあまを目にしながら飢えに苛まれる拷問でしかなかった。 * * * 一通りの変化を見届けたA主任に、助手が話しかける。 「成功ですね。あの食欲旺盛な赤ゆっくりをここまで制御できるなんて」 「とりあえずね。でもさ、この命令、24時間がタイムリミットなんだよね。隣のれいむは一日は食べなかったけど、次の日になったら餡子を全部食べてたし」 Aは結果に満足しつつも不満を漏らす。改良点はまだ残っているのだ。 ドスまりさの音波をまねたメガホンから発せられる命令の効果範囲は、およそ1.5メートル。有効期間は24時間しかない。 たとえ中枢餡に刷り込まれる強い命令でも、ゆっくりは一日の間しか覚えていられないのだろうか。 「タイムリミットはそのうち解決するとして、今は命令がどこまでゆっくりを拘束できるのか試してみないとね。そうだ、ありすどうなった?」 「見て下さい。あれからずっと発情状態です。でもすっきりは一度もしていません」 助手を引き連れ、Aは少し離れたケースに近づく。 先程からずっと、中に入れられたゆっくりが暴れてガラスに体当たりしてるらしく、がたがたと揺れている。 「どれどれ。あーこりゃすごい」 「ですよね……」 心なしか助手の顔は青ざめている。普段は実験のためなら顔色一つ変えずにゆっくりの目を抉り、歯を抜き、リボンや帽子を燃やす彼が引いている。 ある程度の防音効果があるケースを貫いて、中のゆっくりの絶叫が聞こえてくる。 「ぼほおおおおおおおお!んんんんぼおおおおおお!!じゅっぎ!じゅっぎ!じゅっぎりいいいいい!じだいいいいいいいいい!」 ケースの中に入っていたのは、カチューシャと金髪が特徴的なありすのはずだった。 しかしそこにいるのは、誇張ではなく人間の腕ほどもあるぺにぺにを屹立させ、全身から粘液を噴出させている奇怪なクリーチャーだった。 「じだいいいいい!ざぜでえええええ!じだい!じだい!じゅっきり!ずっきり!じゅっぎり!ずっぎり!どぼじでえええええ!でぎないのおおおおおお!!」 全身のカスタードの内の半分が集中していると思われるご立派なぺにぺには、どんなゆっくりであろうとも一撃で物理的に昇天させてしまう特大サイズだ。 それを振り立て、ありすは涎をどばどば流しながら絶叫し続けている。 既に交尾の際に体から出す粘液で、ケースの床はびしょ濡れになっている。どれだけの量を出せばこうなるのか想像もつかない。 「びぎゅおおおおおお!!!ゆゆゆっびびいいいいい!じぬうううう!じなぜで!ずっぎりできないならいっぞじなぜでえええええ!」 ケースの前にはプロジェクターとスクリーンが置かれ、そこには可愛らしいれいむとまりさの映像がずっと流れている。 「れいむをおよめさんにしてほしいな。れいむとずっとゆっくりしようね」 「ま、まりさをおかあさんにしてほしいよ。おねがい、いっしょにすっきりしてね」 「あばばああああああああ!!!ありずどずっぎぢいいいいいいい!じでええええええええええ!」 れいぱーでなくても、こんな美しく可憐なゆっくりならば一緒にすっきりしたいと思うだろう。 ケースの中のありすはそれを見ながら、一向にぺにぺにからカスタードを放出してすっきりしようとはしない。 ありすは発情している。体は常に小刻みに振動し、いつでもすっきりできる状態に体は整っている。 なのに、ありすは絶対にすっきりしない。ぺにぺには以前形を保ち、膨大な量の粘液が流れ出している。 今すぐすっきりしたいのに。すっきりの寸前まで高まっているのに、絶対にすっきりできない。 苦しみはありすを半狂乱に陥らせ、既にありすはまともな思考ができないようだ。 このありすにはメガホンを通してこう命令してある。 「発情しろ。だが絶対にすっきりするな」 命令した瞬間、ありすは体を揺すって発情状態になった。 「ゆっ……ゆっゆっゆっ……いやぁ……みないでぇ……ありす……すっきりしちゃうよぉ…………」 ケースにいたありすは、レイパーではない。 飼いゆっくりを生産する場所からもらってきた個体だ。研究所に送られなければ、そのまま飼いゆっくりになっていただろう。 理性できちんと本能を制御できる、ごく普通のまともなありすだった。 それが、中枢餡に刻み付けられた命令で発情している。 「すっきり……すっきり……り……どうして?なんで……なんですっきりできないのおおおお!?」 ありすが収まらない自分のぺにぺにを見て驚愕したのが、ちょうどAが仮眠を取る直前の4時間前。 以来ありすは、発情しつつも決してすっきりできない地獄の釜の中にいる。 途中何度か助手がオレンジジュースを補給しなれば、とっくに干涸らびていただろう。 ありすはもがき、のたうち、暴れ、どうにかして荒れ狂う発情を収めようと懸命になっている。 ケースに体当たりする痛みで、すっきりできない苦しみを紛らわしているようだ。 ありすの発情は、既に限界を突破している。体内のカスタードは、熱でぐつぐつ沸騰しているかもしれない。 「成功だね。これ、レイパー対策でいいかも。例えば、家に侵入したレイパーに聞かせることによってすっきりによる死亡をなくしたりできるね」 「でも、そうすると飼いゆっくりも同様に苦しんでしまうのでは」 「そこなんだよね。何とかして、音波に指向性をもたせないとな。もしくは命令の内容を限定的にするか」 Aはおおよそ実験の結果に満足したようだ。ありすを苦しみから解放させる命令を、メガホンを使ってありすに伝えてやった。 「ありす、すっきりしていいよ」 「んんんんんんんんんんんほほほほほほほほほほほほほほほほほおおおおおおおおおおおおおお!!! すすすすすすすすっっっっっっきききききききききりりりりりりりりりいいいいいいいいいい!!!」 彼が命令した瞬間、ありすの顔に浮かんだ表情は何だったのだろう。 歓喜。快楽。放心。安堵。どれでもない。全部が混じり一緒くたになったありすの表情は、まさに「涅槃」としか形容できなかった。 ありすの顔は一瞬だけ、限りなく透明だった。 それが、膨張し膨れ上がった欲情の渦に飲み込まれ、吹き上がり、溶けた。 爆弾が爆発する過程を、スローモーションで見ているかのようだった。 ありすのぺにぺには、爆発した。 先端は、あまりのカスタードの圧力で爆ぜた。 カスタードがしぶきを上げて吹き出す。 ウォーターカッターの要領で、ぺにぺにが先端から根本に向かって引き裂かれていく。 バナナが、皮ごと見えないミキサーで粉砕されていくかのようだ。 カスタードの花火が、ケースに咲いた。 ありすは自分の一番大事な器官が粉砕され、体内のカスタードが一滴残らず噴出していくのを、恍惚と恐怖の混じった顔で見ていた。 時間にして数秒。 終わってみればあっけない。ケースに残っているのは、ぺにぺにが根本からない潰れたありすの胴体と、ばらばらに散らばったぺにぺにの破片。 そして、ケースのガラス面を覆い尽くすカスタードだけだった。 ありすは、すっきりしながら死んでいった。 助手は自分の股間を無意識に押さえながら、主任の作ったメガホンが人間にまったく効果がないことを心から感謝していた。 * * * A主任はありすの壮絶すぎる死に様を見ても、男性として特別思うところはなかったらしい。 「性欲はこれで完全に抑制可能、と。性欲に関しての実験はこれでいいね。問題はむしろ食欲の方だよ。 ゆっくりがゆっくりするのは、大抵ものを食べている時だからね。こちらは色々試して揺らぎがあるかどうか実験してみようか」 「はい……」 「顔色悪いけど、風邪引いたの?」 「いえ、何でもありません」 「そう。ならいいけどさ」 ちょっと一つもらうね、と言いながら、Aは実験室の机の上に置かれている煎餅を手に取り食べ始める。 ぼりぼりと音を立てて噛み、床にぼろぼろと破片がこぼれているが気にする様子はない。食べ方の汚さはゆっくりと同程度だ。 「餡子用意して。たくさん。アルコールランプと、この前作っておいた帽子が一つ。昨日引き取ったれいむとまりさを使おう。今からF−14番のケースで実験するから」 「はい。分かりました」 思いついた言葉をそのまま発しているAの指示に、助手はすぐに行動する。態度や見かけは悪いが、助手は主任を尊敬している。 F−14番のケースは、先程餓死した赤ゆっくりたちの隣のケース、つまり餡子をAが食べさせたれいむのいるケースだ。 そこに、助手はもう一匹れいむを放り込む。まりさは透明な箱に入れたままだ。 「おそらをとんでるみたい~♪ゆゆっ?れいむがいるよ。ゆっくりしていってね!」 「ゆっ?れいむがやってきたね。ゆっくりしていってね、れいむ」 ぐうぐう寝ていたれいむは、ゆっくりが突然ケースに投げ込まれたことで目を覚ました。 「れいむ、ここをふたりのゆっくりぷれいすにしようね。ゆっくり♪ゆっくり♪」 「いいよ。れいむといっしょにゆっくりしようね。ゆゆゆ~♪ゆっゆ~♪」 幸いのんびりした性格らしく、取り立てて「ここはれいむのおうちだよ」と騒ぎ立てることもなかった。 「さて、始めようか。ゆっくりたちの食欲をどれだけ操作できるか試さないと。まずは持ってきた餡子を全部ケースに入れて」 「はい」 助手は言われた通り、ビニール袋に入っている加工場産の餡子を全部ケースに流し込んだ。 ゆっくりの餌用に取り分けられている、質の悪い安物の餡子だ。中身は食用に適さなかった赤ゆっくり、ゲスの子ゆっくり、使い終わった親ゆっくりだ。 食べても毒ではないが、ぱさぱさしている上に甘みがどぎつく、二度と食べたいとは思わないだろう。 甘いものに目がないゆっくりたちは、そうではない。 助手がビニール袋を逆さにして流し込んだ大量の餡子に、二匹は目を丸くしている。さっきまですりすりしていた体が、ぴたりと停止した。 二匹の口ががばっと開き、だらだらとだらしなく涎がこぼれて胴体を濡らしていく。 食欲の権化。そのような表現がぴったりと当てはまる顔をしている。 「あまあま!あまあまだよ!おいしそうだね!ゆっくりたべるよ!」 「あまあまだよ!すごくおいしそうだよ!れいむいっぱいたべるね!」 二匹は我先にと餡子へと飛びつく。 「「ゆっくりいただきます!!!」」 同時に、Aはメガホンのスイッチを入れ、二匹に命令した。 「食べろ。食べ続けるんだ。どんなことがあってもな」 Aの命令が届いたかどうか。二匹のれいむは猛烈な勢いで、山と積まれた餡子にぱくつく。 「もぐっ、もぐもぐっ!はふっ、はふはふっ!うめっ!これめっちゃうめっ!はぐはぐっ!」 「むーちゃむーちゃ、しあわせー!しあわせー!あまあまがいっぱいでしあわせー!むーしゃむーしゃ!」 躾のされていない犬のように、二匹は顔面を餡子の山に突っ込んで食べている。 顔を振って餡子と涎を撒き散らし、こぼれたものを舌でべろべろ舐め、なおも口にかき込んでいく。 手を持たないから仕方がないが、あまりにも品性のない姿だった。 しかも食べながら喋るものだから、口からぼろぼろと餡子がこぼれて周囲を汚していく。 ゆっくりを調教するブリーダーが見たならば、尻をハエタタキで百回叩きたくなるような醜悪な光景が繰り広げられていく。 「ゆふぅーっ。もうれいむはおなかいっぱいだよ。あまあまさん、れいむにたべられてくれてありがとうね」 「れいむもぽんぽんくるしくなってきたよ。いっぱいたべられてれいむはごきげんだよ。げぇっぷ!げぇーぶっ!」 それまであまり血色の良くなかった二匹は、餡子をたらふく食べたことでまん丸なゆっくりに変化した。 元々人を小馬鹿にしたような表情のれいむの顔は、ぷっくりと頬が膨れ上がり実にふてぶてしくなっている。 これで二匹は満腹らしい。一匹に至っては、下品なげっぷをしていた。 普通ならば、いくら浅ましいゆっくりでもこれで食べるのを止める。 だが……。 「むーしゃ、むーしゃ、むーしゃ。だ、だめだよ、もうれいむたべられないよ。もういいから、もうおなかいっぱいだから!」 「むーしゃ、むーしゃ、むーしゃ、むーしゃ、あ、あれ?なんでれいむまだたべてるの?もうぽんぽんいっぱいだよ?」 二匹は食べるスピードが遅くなったが、食べるのを止めない。 一口、また一口と餡子をかじっては無理矢理飲み込んでいく。 「おくちさん!おくちさんとまって!れいむもうたべられないよ!おくちさんとまってよ!とまってよおおおお!」 「いやだああああ!あまあまさんもうたべたくないよおおお!どうしておくちさんとまってくれないのおおおおお!」 二匹はようやく、自分たちの体の異変に気付いたらしい。 体が思うように動かない。どんなに食べるのをやめようと思っても、勝手に口が動いて餡子を食べてしまう。 「うむうううう!むむむうううう!ぐるしい!もうだべれない!あああああおくちざんどまっでええええ!ゔゔゔゔゔんんんんん!」 「ぽんぽん!ぽんぽん!ぽんぽんがああ!ぽんぽんいだい!ぽんぽんぐるじいいよおおおおお!だべだくないのにい゙い゙い゙い゙!」 さっきまでの幸せいっぱい、あまあまいっぱいの様子はどこへやら。 限界を超えてなお動く口に、二匹は恐怖のあまり叫び声を上げた。二匹の体は、餡子をひたすら詰め込み膨れ上がっていく。 れいむたちは、なぜ自分の口がなおもあまあまを求めて動くのか分からない。 もうとっくの昔に満腹になっている。これ以上食べられないくらいに食べた。お腹が膨れて苦しくなるくらいに詰め込んだ。 それなのに、まだ口は餡子を頬張り、強引に喉に流し込み、飲み込んでいく。 「ぐる゙ぢい゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙!」 「だべる゙の゙い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」 満腹の幸福は、想像を絶する内側からの苦痛に取って代わった。 れいむたちは、揃って白目を剥いて悶絶した。これまで一度も経験したことがない、全身の皮を引っ張られ、餡子を押し広げられる感覚。 注射されたことはある。ハエタタキで叩かれたことはある。火で軽くあぶられたこともある。 今味わっている苦痛は、それとはまったく別のものだ。人間にたとえるならば、内臓と脳と心臓を内側から強烈に圧迫される感覚だろう。 痛みという生やさしい言葉で表現することなど不可能だ。口を開ける度に、餡子を飲み込む度に苦しさで気を失いそうになる。 通常ならば気絶するはずなのに、それさえもできない。 れいむたちに許されているのは、悲鳴を上げながら口を開け、悲鳴と一緒に餡子を飲み込むことだけだ。 「やぶれりゅゔゔゔゔゔゔゔゔ!」 「やぶりぇるよお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!」 二匹の食べた餡子の量は、そろそろ体重の二倍にさしかかろうとしていた。 皮は薄く引き伸ばされ、中の餡子がうっすらと見えそうな気がする。両目はぎっしりと餡子が詰め込まれたせいで、今にも飛び出しそうになっていた。 「ゆ゙ぶっ!ゆ゙ぶっ!ゆ゙ぶぶぶっ!ゆ゙ぶぶぶぶぶぶぶぅぅ!」 「ゆ゙ぐっ!ゆ゙ぐうううううううう!ゆ゙ゔゔゔゔゔゔゔゔゔ!」 ぱんぱんに膨らんだ体で、なおもれいむたちは餡子を口に入れる。どれほど苦しいのか、口から餡子の色をした泡を吹き始めた。 体内で圧縮した餡子が、行き場を失い口に戻ってきたのだろう。それを強引に頬張った餡子もろとも飲み込んでいる。 そこにいるのはゆっくりではない。大量の餡子を包んだ超薄皮の動く饅頭だ。 「ぼっ!ぼうだべ!でいぶやぶれる!やぶれぢゃう!だべるのやだ!だべだくない!だべだらじんじゃう!じぬのやだああああ!」 「あ!あ!あっあっあっ!で!でいぶのがらだがああああ!だべで!だべでやぶれりゅ!ぼゔ!ぼゔだべええええええええ!」 ぽん、ぽん、というポップコーンが弾ける音に近い音がして、一匹のれいむの両目が圧力に耐えきれず眼窩から飛び出した。 「ゆがああああああああ!でいぶうううううううう!」 「ゆぎああああああ!でいぶのおべべがああああああ!」 隣にいたれいむは空っぽの眼窩を見て恐怖で絶叫し、目玉が飛び出したれいむは痛みで口を開けて叫ぶ。 盲目になったれいむは、それでも中枢餡が命じる「食べ続けろ」という命令に逆らえない。 これ以上はないくらいぱんぱんの体を動かし、匂いで餡子を探してそちらを向く。 床にある餡子の塊を食べようとしたらしい。 身を屈め、全身にぎっしり詰まった餡子のせいで少ししか開かない口を無理に開いたその時だった。 「あ…が…が……お…ぐ…ぢ…ざん………どぼ…じで……だべぢゃ……や゙ぶれ゙!や゙ぶれ゙!や゙!ぶ!れ゙!!!」 れいむが体を屈めたことで、限界ぎりぎりまで引き伸ばされていた背中の皮が、ついに張力に負けた。 プラスして、口を開けたことによって皮が伸びたのが災いしたのだろう。 れいむの背中の皮がぶちぶちと裂けた。 極限まで体内に閉じ込められた餡子の圧力が、裂けた背中の隙間に殺到する。 「ゆ゙っ!ゆ゙っ!ゆ゙でぶゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔ!」 れいむは、南斗紅鶴拳のように背中から破裂した。 詰まりに詰まった餡子を背中から、ぶしゃあああああ、と噴水のように吹き上げ、その勢いでれいむの上半身と下半身は分断した。 ペットボトルを使ったロケットを彷彿とさせる動きだ。 「あ゙っ!…あ゙っ!……でい…ぶの……がらだ…がらだが……どゔ……ぢ…で……」 辛うじて中枢餡をくっつけていた上半身は、自分の下半身が餡子まみれになって永遠にゆっくりしたことを理解し、涙を流していた。 れいむの口はそれでもなお動き、自分の餡子とも助手の入れた餡子ともつかないものを口に頬張り、咀嚼し、飲み込もうとしたところでようやく止まった。 中枢餡が、傷口から流れ出してしまったのだ。 目があったはずの空洞から餡子色の涙を流し、口に餡子を詰め込んだれいむの死に顔は、安らかなものとはとても言えないものだった。 「ゔあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」 これまで一度も見たことがない凄まじい死に様のれいむをを見て、もう一匹のれいむは口に餡子を入れながら目を剥いて叫んでいる。 人間でも、目の前で人が一人引き裂かれるのを見れば同じように反応するだろう。 次はれいむだ。れいむもあんな風に弾けて死ぬんだ。 * * * 「やじゃあああああ!れいみゅじにだぐないいいいい!ぽんぽんやぶれでじぬのいやじゃああああ!」 あまりの恐怖に、れいむは幼児退行している。 「よし、もう食べなくていいぞ。そのままでいろ」 「ゆひっっ!!ゆゆゆゆゆゅゅゅ…………」 もう十分と判断したのか、A主任はメガホンで食事の中止を命令した。 生き残ったれいむは、口に入っていた餡子を吐き出し、安堵で涙を流している。 「はっ、はっ、はひっ!もう、ぼうだべだくない!あんごぼういい!ぼうだべ!ぶーじゃぶーじゃじなびでゆっぐりずる!ゆっぐりずるよおおお!」 しかしれいむの体は、破裂の一歩手前である。非常に薄くなった皮は何もしなくても激痛を生み、体の中は餡子でぎゅうぎゅうに圧迫されている。 れいむは目を白黒させながら、体を揺らして口を開けたり閉じたりしている。 「いだい!ぽんぽんいだいよおお!ぐるじい!いだい!ゆっぐり!ゆっぐりする!ゆっぐりぢだいよおお!」 口が食べるためではなく喋るためだけに使えるようになったことで、堰を切ってれいむは苦痛を訴えた。 誰かに何とかして欲しいのではなく、口に出して苦痛を紛らわしているのか。 「うううう!うんうん!ゆっくりうんうんするよおおおお!………どぼじででないのおお!?うんうんはやぐでいぶのおなががらででえええええ!」 しばらくして、少しでも楽になるには排便しかないと悟ったのか、れいむはうんうんをしようとした。 歯を食いしばって力んでいるが、一向にあにゃるからうんうんがひり出されてくる様子はない。 「うんうん!うんうん!ゔんゔんででええええ!!!!はやぐゔんゔんでないどれいぶじんじゃうよおおおおお!!!」 メガホンからAが命じた「そのままでいろ」という命令を忠実に守り、れいむは脱糞せずにぱんぱんに膨れたまま転がっている。 「があああああああ!ゆがああああああ!ゆっぐりじないでうんうんでろおおおおお!ぐるぢいいいいいい!!」 いっそひと思いに破裂した方が、まだれいむにとって楽だったかもしれない。 体が破裂しそうな苦痛に代わり、今のれいむを苦しめているのは便意を催しても排便できない苦痛だ。 れいむは叫び、悶え、涎を撒き散らし苦しむ。 人間で言うならば直腸に当たる部分に大量のうんうんが溜まり、体内の餡子を上に押し上げている。この苦しみは筆舌に尽くしがたい。 一刻も早くあにゃるから出したい。出してすっきりしたい。この圧迫感をなくしたい。 死ぬほど願っているのに、あにゃるは広がらずぴったりと閉じたままだ。 発狂しそうな苦しみに、れいむは理性さえなくして叫び続ける。 「うんうん!うんうん!うんゔん!うんゔん!ゔんゔん!ゔんゔん!ゔんゔん!ゔんゔんんんんんんんん!」 意味のある言葉を話せるだけの意識はとっくに失った。絶え間なく全身を押し潰す苦痛の前に、れいむの自我はあまりにも脆かった。 れいむは、ひたすら排泄することを渇望し、いまだに排泄できないでいるものの名前を狂ったように連呼する。 れいむの渇望は、さんざん苦しみ抜いた末に歪な形で叶えられた。 「排泄していいぞ。やめろというまで、ずっとだ」 「ぶびゅぼおおおおおおおおおおお!!!!うぅんうぅんでぇえりゅよおおおおおおおおおおお!!! でぇぇいぶぅぅぅのぉぉぉ!!!ずぅぅぅぅばぁぁぁぁうぅぅぅんうぅぅぅんだぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃむぅぅぅぅうううううう!!!!!」 声がしたのと同時に、れいむは奇声を張り上げて狂喜の涙を流した。 あにゃるから、爆音を奏でつつうんうんが火山から噴き出すマグマとなって噴火した。 あにゃる周辺の饅頭皮を勢いで引き裂き、通常の三倍から五倍に広がった穴から、餡子が怒濤の如く排泄され床に山を作っていく。 「ゆあぁ………ゆほぉ……う、うんうんでてぇ……ち…ちあわしぇぇぇぇ…………………!!」 天を仰いで、苦痛がうんうんと一緒に体からなくなっていく快感に酔いしれるれいむ。 だらしなく弛緩した顔と、なおも下品な音を立てて排泄されるうんうんの山。そしてうんうんにまみれたゆっくりの姿。 匂わないし、人間にはただの生暖かい餡子である。それでも、この光景は正気の人間が見るには辛いものだった。 A主任がぼりぼり煎餅を食べながら見ている横で、助手は忘れていたはずの吐き気を催していた。 ゆっくりに実験をしていて吐き気を覚えたのは、どれほどぶりだろうか。 「うんうん……いっぱひでりゅよおおお………ちあわしぇえぇぇ………だよぉぉ…………!」 助手が顔をしかめるのを無視し、ケースの中のれいむは一緒にしーしーをたっぷり漏らしながら排泄の喜びを全身で表現していた。 虐待を趣味とする人でなくても、余裕でぶちのめしたくなる笑顔とポーズである。 れいむのだらしない顔が、突然驚愕で歪んだ。 「ゆゆゆうう!?うんうんとまらないよ!?うんうんとまってね!ゆっくりうんうんとまってね!……どうじでどまらないのおおおおお!?」 次なる異変は、あにゃるだった。 れいむの体からは、溜め込まれたうんうんは排泄された。今のれいむは普通のサイズのれいむに戻っている。 うんうんを全て排泄し終えればあにゃるは閉じ、うんうんは止まるはずだ。 しかしなぜかあにゃるは開きっぱなしで、妙な音を立てながら水っぽいうんうんがむりやりひり出されていく。 痛みが走る。体の栄養として取っておいた餡子が強制的に排泄されていくのは、あにゃる周辺と下半身にひどい痛みを生んだ。 「いだいいいいいい!いだっ!いだっ!うんうんがっ!うんうんがどまらなぐで!いだいいい!どまっでええええええ!!!」 さっきまでの喜びは消え去り、再びれいむを未体験の苦しみが襲った。 先程までのは体に餡子を詰め込まれる苦しみ。今度は体の餡子がひり出されていく苦しみである。 まったく違う苦しみに、れいむは恐怖と苦痛で歪んだ顔をケースに叩き付ける。 「だべえ゙え゙え゙え゙え゙!うんうんどまっでええええ!あんごが!でいぶのあんごがでぢゃうううううう!でぢゃだべええええええ!!! いぎゃあああああ!いぎゃい!いぎゃいいいいい!ゔんゔんででいだいいいいいい!どばっで!おでがひだがらどばっでよおおおおおおおお!」 ゆっくりのうんうんは、古くなった餡子なのは周知の事実だ。 では、全部のうんうんを出し尽くした体が、それでも排泄しようとしてあにゃるから出すのは何だろうか。 答えは簡単だ。体内の正常な餡子である。 あにゃるからはいつの間にか、うんうんではなくれいむの体の餡子そのものが排泄されていた。 体の餡子をかき回され、強制的にあにゃるという狭い穴から出すという感覚は、どれほどの激痛と苦悶を生むのだろうか。 突然れいむは暴れるのを止め、うんうんを垂れ流しながら虚空を見据えた。 悲鳴ばかり上げていた口が、急に濁ってはいるが意味のある言葉を叫ぶ。 「おにいざあああんん!!!でいぶを!でいぶをだずげでぐだざい!でいぶはごごにいまず!もういぢどやりなおざぜでぐだざい!! ごんどはでいぶはいいゆっぐりになりまず!いままでのごどはゆるじでぐだざい!おにいざんのやぐにだづゆっぐりになりまず! ぜんぶでいぶがわるがっだでず!でいぶはおにいざんのだいぜづざにぎづがながっだばかでおろがなゆっぐりでず!はんぜいじまじだ!ごべんなざい! だずげでぐだざあああいい!いだいのがらでいぶをだずげでぐだざああいい!いだいでず!ずごぐ、ずごぐいだいんでず!でいぶは!でいぶばあああああ!!!」 れいむの両目は、Aも助手も見ていない。 れいむにしか見えない誰かをれいむはじっと見据え、それに向かって泣きながら命乞いをしていた。 餡子が流れ出す内に、過去に飼われていた記憶を急に思い出したのだろうか。 「でっ!!ででででいぶぶぶぶぶぶぶぶっぶぶぶぶぶ……ぶぎ…ぶぎぃ……ぶっ…ぶっ……ぶぶっ」 あにゃるから、ついに中枢餡を排泄してしまったらしい。 れいむの目がぐるりと白目を剥き、四分の一くらいに軽くなった体がケースのガラスに倒れかかった。 顔がこちらを向いている。 助手はこれまで色々なゆっくりの死に顔を見てきた。そのなかでもこれは、断トツで悪夢に出てきそうな恐ろしい顔だった。 死ぬ間際まで、れいむの意識は苦痛以外何も感じなかったのだろう。ゆっくりすることを至上とするゆっくりにとって、これほど嫌な死に方もあるまい。 「わりとあっけなかったね」 メモを取りながら一部始終を見ていたA主任は、れいむの死に様に何も感じなかったようだ。 彼はマッドサイエンティストだ。ゆっくりがどれだけ死んでも、研究の成果が残せればそれでいいのだろう。 その成果は、無数のゆっくりのゆっくりできないゆん生を踏み台として徐々に誕生しようとしていた。 * * * 机の上でカタカタと音がする。 二人が目をやると、音源は透明な箱に入ったまりさだった。 まりさは二人の横という特等席で、二匹のれいむがゆっくりの小さな頭では及びもつかない方法で惨死したのを見てしまったらしい。 カタカタという音は、まりさの体が恐怖で震えているために箱が机にぶつかって立てていたのだ。 A主任の目がまりさの方を見る。小さな命を蹂躙できる快感はない。しかし、ゆっくりを慈しむ愛情もない。 彼の感情のない目で見つめられ、箱の中のまりさは「ゆひいっ!!」と悲鳴を上げて後ずさった。 金髪が逆立って、帽子を持ち上げるのが分かる。 彼が手を伸ばして透明な箱に触れると、まりさの恐怖は一気に倍増した。どたんばたんと箱をひっくり返さんばかりの勢いで暴れ始める。 「ゆがあっ!ぐるな!ぐるなあああ!ゆっぐりできないじじいはごっぢぐるなあああ!!」 まりさの口の下辺りに穴が空き、ちょろちょろとしーしーが流れ出して箱とまりさを濡らしていく。 あまりの恐ろしさに失禁したらしい。さらにAが近づくと、しーしーは量と勢いを増して撒き散らされた。 「大丈夫。まりさにはあんなことしないから。だって、もうデータ取れたしさ」 暴れ回るしーしーまみれのまりさを、A主任は嫌がる様子をちっとも見せず両手で掴んで持ち上げた。 「やべろおお!ばりざにざわるな!ざわるなああああ!じねえええ!れいむをごろじたじじいはいますぐじねえええ!」 恐ろしーしーを垂れ流したまま、歯をカチカチ鳴らすまりさをAはF−19と書かれた空っぽのケースに入れた。 そこには、火のついたアルコールランプが一つ置かれているだけで、ほかには何もない。 ケースに入れられたまりさは、火が恐いらしく反射的にケースの隅っこに逃げ込む。 「あっぢいげえええ!ばりざにぢかづくな!なにもいうな!いうななああああ!ばりざぎぎたくないいいいい!!!」 「元気いいねえ。これならいいデータが取れそうだ」 窮鼠猫を噛むと言った表情でこちらに牙を剥くまりさを、A主任は満足そうに眺める。 まりさの自分が殺されるかもという恐怖も、同族を無惨に殺された怒りも、理不尽な状況に置かれた混乱も、彼には関係ないらしい。 「まりさ。命令だよ」 「ゆがあっっ!」 野良犬のようにわめき散らすまりさが、メガホンからの命令で硬直する。 「君の大事にしているお帽子を、そのアルコールランプで燃やしなさい」 まりさの両目がかっと見開かれ、同時に口が限界まで大きく開いた。 何かA主任に言おうとしているが、声が出てこないらしい。 「い……い゙……い゙い゙い゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙い゙や゙だあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!」 ようやく声が出せたまりさは、断末魔の悲鳴を上回る絶叫を上げた。 まりさはゆっくりにしてはかなり賢い個体だったようだ。自分がこれからどうなるのか、何をするのか理解できてしまったらしい。 人間さんの言葉を聞くと、ゆっくりは無理矢理従わされる。 そのせいでれいむはぽんぽんが破裂するまであまあまを食べさせられ、永遠にゆっくりするまでうんうんを排泄させられた。 二匹の凄まじい死に方は、まりさの餡子の奥深くにまで刻まれた。きっと一生トラウマになって消えないことだろう。 それほどひどいことを、ゆっくりできないことを、酷すぎることを二人の人間さんは平気な顔をして行ったのだ。 どんなゆっくりであろうとも、この非道を許すゆっくりはいないだろう。ゆっくりの視点からすれば絶対に許されないことを、人間さんは平然とした。 怒りよりも、恐れの方がまりさの中で上回った。 できることならこの場から逃げ、声の聞こえないところで隠れたかった。 まりさの願いはゆっくりの神様に聞き届けられることなく、無慈悲にもまりさに命令が下される。 それは、自分の命と同じくらい大事なお帽子を、自分の手で燃やすようにという残酷なもの。 「な゙んでえ゙え゙え゙え゙え゙!お゙ぼゔじぼや゙じじゃっだら゙ばり゙ざゆ゙っぐり゙で゙ぎな゙い゙の゙に゙いい゙い゙い゙い゙い゙い゙!!」 あまりにも理不尽な命令に、パニックを起こしケースの中でまりさはのたうち回る。 まりさは分かってしまったのだ。 命令には逆らえない。 ずっと生まれた時から大事にしていたお帽子を、自分の手で燃やさなければならないことを。 取り上げられるのならば、まだあきらめがつく。自分から帽子を奪った相手を憎める。 でも、自分で帽子を燃やしてしまったならば、誰も怨むことはできない。 「いやぢゃっ!おぼうぢっ!ぼやすのやだ!おぼうぢないどゆっぐりできない!ゆっぐりじだい!おぼうぢだけはやべでっ!やべでぇぇぇ!!」 まりさは帽子を失った自分を想像し、口から餡子を吐きながら命令に抗おうと努力した。 たとえどれだけ拒否しても、中枢餡に刻まれた命令をキャンセルすることはできない。 猛烈な勢いで涙を流しつつ、まりさは起き上がると頭を揺すった。 ずっと自慢にしていた立派な黒い帽子が、あっさりと床に落ちる。 「やじゃあああああ!!やじゃやじゃやじゃあああああ!!!ばりざのおぼうじいいいいい!!おぼうぢいいいいいい!!!」 まりさの口が、大事にしていた帽子をくわえ、足が勝手に恐かったアルコールランプの方向へと歩き始めた。 口を塞いでしまったため、まりさは悲鳴を上げることもできない。ただ両目から甘い涙をぼろぼろとこぼしつつ、恐ろしい火へと向かうことしかできない。 どんなに足を止めようと力を入れても、意志に反して足は勝手にアルコールランプへと向かっていく。 口から帽子を離そうとしても、口は縫いつけられたかのように帽子を噛んだまま動かない。 死刑囚が13階段を登る足取りで、まりさはアルコールランプのすぐ側まで来た。 ブルブルと震えていたまりさの胴体が、ガタガタという大きな震えに変わった。 火への恐れと、帽子の末路の想像が、まりさの体を極限まで恐怖で痛めつけている。 まりさはさらに一歩前に進むと、口にくわえていた帽子の先端を、アルコールランプの火にくっつけた。 ゆっくりの体や髪の毛、それに帽子やリボンはなぜか非常に燃えやすい。火を付ければ簡単に燃え上がり、ゆっくりは焦げ饅頭になる。 まりさ本体は、すぐに口から帽子を離したため、自分が焼けることは免れた。 メガホンからの命令は、火に飛び込むよう命じるものではなかったからだ。 あるいは、そちらの方がまだ良心的だったのかもしれない。 * * * まりさは元々は野良ゆっくりだったが、人間に拾われて飼いゆっくりになった経験がある。 それがこんな所にいるのは、ゲス化したからだ。 番のれいむが与えられ、子どもが生まれた辺りからまりさの態度はどんどんエスカレートした。 定番のおうち宣言。 「ここはおにいさんにはもったいないからまりさとれいむのゆっくりぷれいすにしてあげるよ。おにいさんはまりさたちのどれいになってね!」 「ほんとはでていってほしいくらいだけど、とくべつにれいむたちのどれいにさせてあげるからありがたくおもってね」 「おもってね!」 「おもっちぇにぇ!」 ご飯への駄目出し。 「まずいよ!こんなやすもののごはんさんがまりさたちのおくちにあうとおもってるの!?ばかなの?しぬの?さっさとどれいはあまあまよういしてね!」 「むのうなどれいのくせになまいきだよ!れいむとまりさのいうことだけきいていればいいんだよ。そんなこともりかいできないの?」 「あまあまさっさともってこい!」 「もっちぇこいくじゅ~!」 特にひどいのは子どもが絡んだ時だ。 「おちびちゃんみれてゆっくりできてるでしょおおお!?なんでそんなこというのおお!?くそどれいはおちびちゃんのせわができてこうえいなはずでしょおおお!!」 「ゆるさないよ!ぜったいにゆるさないからね!かわいいおちびちゃんをばかにしたくそどれいはさっさとしんでね!しね!くず!」 「れいむのかわいさがわからないなんて、ほんとにこのにんげんはくずだね。かわいくてごめんね!」 「れいみゅのうんうんかたじゅけられてありがちゃくおもっちぇにぇ!きゃわいくってごめんにぇ!」 人間を人間とも思わぬ言動の数々。 「なんなのそのめつきは!?おまえなんかだいきらいだからね!おまえなんかれいむとおちびちゃんのうんうんいかだよ!!いますぐまりさのめのまえからきえてしんでね!」 「くそどれい!れいむたちはおまえなんかどれいとしかおもってないからね。れいむたちのごはんをもってきてうんうんかたづければそれいがいかおをみせないでね」 「おまえなんかしけいだよ、このくず!!おかあさんとおとうさんがせいっさいしてやるからね!」 「しけいにしちぇやりゅよ!くじゅ~!」 こうなったのは甘やかしすぎた飼い主の責任なのだが、飼い主は自分が原因であることに気付くことはなかった。 可愛くて自分に懐いている間はいいペット。そうでなくなったら不要なゴミ。 勝手な飼い主に飼われたまりさたちは、気の毒なゆっくりだったのかもしれない。 せめて飼い主がしっかり躾をしていれば、ゲス化することもなく今も人間と仲良く暮らしていたかもしれなかったのに。 いずれにせよ、すっかりまりさたちに愛想を尽かした飼い主は、さっさと二匹と子ゆっくりを加工場に引き取らせた。 ちなみに番のれいむは、向こうでうんうんと一緒に中枢餡を排泄して悶死している。 子ゆっくりの末路は、ゆっくり駆除用に飼っているふらんの餌だった。 二匹のれいむは、ふらんによって両目を抉られた。 「……ゆっくりしね」 「いぢゃあああ!れいぶのおめめ!おめめがいぢゃいいいい!ぐらいよお!なんにもみえないよおお!」 「ぴぎゃあああああ!れいみゅのおめめがみえにゃい!まっくらでこわいよおおおおお!!おにいしゃあああああんん!!」 両親から引き離され、恐ろしい天敵にいたぶられ、暗黒の中で初めて二匹は理解した。 今まで散々馬鹿にしていた糞奴隷が、ゆっくりにとってかけがえのないお兄さんだったことを。 もうどれだけ助けを求めても、お兄さんには届かないことを。 「れいむがわるかったです!これからはいいゆっくりになっておにいさんにおんがえしします!おにいさんをゆっくりさせます!だからたすけてくださいいいいい!!」 「たしゅけちぇええ!おにいしゃんれいみゅをたしゅけちぇよおお!ごめんにゃしゃい!くしょどれいっていっちぇごめんなしゃい!わがままいってごめんにゃしゃいいい!!」 二匹の助けを求める声は、誰にも届くことはなかった。 ふらんは、二匹をすぐに殺すことはなかった。保存食として、皮を剥いで巣に持ち帰ったのだ。 「……おまえたちはあとでゆっくりたべる。したごしらえ」 「ゆぎゃああああああ!!!いだい!いだいのやだ!いだいのやべでええええ!れいぶのがわが!がわをはがしちゃやだあああああ!!!」 「ぴいぃぃぃ!!ゆぴっ!ゆぴぃぃぃ!!ぴぎゃあああああああ!!!」 そよ風が吹いただけで全身に激痛が走る状態で、今もれいむたちはひたすら死を願いながら生き続けている。 ふらんは最近駆除に忙しく、保存食を食べるのは当分先だろう。 案外、食べられることはないかもしれない。 「………れいむをころしてください……。わるいれいむはいきていてもしかたありません……いたいのもういやです………はやくしなせてください…………」 「ころちてくだちゃい……。れいみゅ、わるいことしちゃからもういきていたくありましぇん。……はやくれいみゅをしなせてくだしゃい…………」 * * * 家族を失い、ゆっくりプレイスを失い、プライドを失った。 全てが失われた中で、まりさの孤独をいやしてくれたのはお帽子だった。 まりさの大事なお帽子。ぴんと尖った先端や、歪んだところのない鍔、それにキュートな白いリボンはまりさの自慢だった。 まりさの半身と同じほど大事な帽子は、アルコールランプの火が燃え移り、小さな蝋燭となった。 「ま゙り゙ぢゃの゙お゙ぼゔぢい゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙!!!!」 帽子を離したことで自由になった口で、まりさは膨れ上がる絶望を悲鳴の形で吐き出した。 まりさの目の前で、大切な帽子が燃え上がっている。 「おぼうぢっ!ばりざのおぼうぢっ!!!ばりざのおぼうぢがあああああ!!!どうじでえええええ!!!」 火を消そうと思った。体当たりして帽子を床に押しつけ、ごろごろ転がって火を消したかった。 そうすれば、何とかかぶることができるくらいは残るはずだった。 熱いのはゆっくりできない。たとえそうでも、大事な帽子をなくすことに比べればどうということはないはずだった。 まりさにできるのは、その場を動かず泣きわめくだけ。 メガホンの命令は、帽子を燃やすというものだ。消していいとは一言も言っていない。 「ああ………まりさの……まりさの…おぼうし……おぼうしが…もえちゃった……おぼうしぃぃぃ」 小さな可燃性の帽子が燃え尽きるまで、たいして時間はかからない。 まりさは最初から最後まで、自分の宝物がこの世から消え去るのを目に焼き付けていた。 生まれた時から自分の頭にあって、しっくりと馴染んでいたもの。 頭を守ってくれる、同種のまりさもうらやむ帽子はもうどこにもないのだ。 まりさは涙をこぼしながら、半身が永遠に失われた悲しみを全身で表現していた。 * * * 人間の手がアルコールランプの火を消し、ケースの中から取り出すのをまりさは死んだ目で見ていた。 (もうどうでもいいや。おぼうしのないまりさなんて、ゆっくりできないんだもの。かってにして) そう言いたげな目をしている。余程帽子を燃やすのがショックだったのだろう。今のまりさは、どんな拷問をしても耐えてみせるに違いない。 心がほぼ死んでいるため、苦痛を与えても他人事のように感じてしまうのだ。 もう饅頭と大差なくなったはずのまりさ。 それが、突然跳ね上がった。 「な、な、なにぞれええええええ!!!なにぞれっ!なにぞれぇぇぇぇえええええ!!!」 ありとあらゆる「負」の感情が、まりさの喉から発せられる。 数秒前までの、外界からの刺激を拒否した状態から一変して、まりさはしーしーを漏らしながらケースの隅に跳んでいく。 その様子は、アルコールランプの火を見せられた時をさらに数倍は上回っている。 まりさの恐怖の理由は単純なものだ。 人間の手は、アルコールランプをどけた後、変わって一つの帽子をケースに落とした。 今のまりさにちょうどぴったりの大きさの帽子。燃やしてしまった帽子と同じサイズだ。 違うのは、その帽子が入れられた瞬間、凄まじい死臭でケースがいっぱいになったことだ。 人間には分からない、ゆっくりのみが知覚できる死臭のあまりの濃度に、まりさは恐慌状態になる。 「どけてっ!それどけてっ!どげでええええええ!ぞれがあるどゆっぐりできない!ゆっぐりでぎないがらずぐどげでええええええ!!!」 その場でまりさはばたんばたんと跳躍し、床に顔をこすりつけ、壁に顔面をぶつけ、ありとあらゆるゆっくりできない仕草で暴れ回る。 見るのも嫌だ。触るのも嫌だ。じぶんでどけることなど到底できない。だから必死になってお願いする。 帽子がそこにあるだけで、まりさは決してゆっくりできない。 帽子から放たれる死臭に、まりさは窒息寸前にまで追い詰められる。 「分かるか。分かるよねー。作るのに結構手間がかかったんだよ。その帽子が完成するのに、まりさ二十匹が二十種類の仕方で死んだんだからね」 ケースの中で叫ぶまりさを見て、A主任はそんなことをつぶやく。 事実だ。ケースの中の帽子には、まりさ二十匹の死臭が染みついている。 この帽子を作るためだけに、二十匹のまりさがゆっくりと犠牲になったのだ。 あるまりさは、ゆっくりと五寸釘を刺されて死んだ。 あるまりさは、ゆっくりとバールで殴られて死んだ。 あるまりさは、ゆっくりと口から水を飲ませられて膨れ上がって死んだ。 あるまりさは、ゆっくりと餓死するまで何も食べさせてもらえず死んだ。 あるまりさは、ゆっくりとレイパーによってたかって輪姦されて死んだ。 あるまりさは、ゆっくりと………。 二十匹の二十種類の死が、帽子にはしっかりと染みつき、離れようとしない。 「まりさ、命令だよ。そのお帽子をかぶりなさい。かぶったら絶対に脱いだら駄目だよ」 絶叫が答えだった。 「びぎゃああああああああああ!!!あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!」 まりさは忠実に命令に従い、何度も拒絶しながら帽子に近寄り、泣いてやめてくれるようお願いしながら帽子を掴み、顎が外れるほど叫びながら帽子をかぶった。 そこには、かつてゲス化して自分が世界で一番偉いと思い上がったゆっくりの姿はなかった。 「よくできたね。えらいよ、まりさ」 「ゆ゙っ……ゆ゙っ……ゆ゙っ……ゆ゙っ……ゆ゙っ……」 A主任の賞賛はまりさにはもう届かない。 今のまりさは、死臭が渦巻く地獄の中を一人さ迷っている。 人間には分からない感覚なので説明しにくいが、きっとまりさは目の前で二十匹のまりさが殺され、その絶望と怨嗟に同調している状態だろう。 死臭を通じて、まりさは死んだ二十匹の断末魔を延々と見させられている。 「まりさ。これから俺が言う言葉を復唱しなさい。まずは『人間さん、まりさにすてきなお帽子ありがとうね』」 「ゆ゙っ……にんげんさんまりさにすてきなおぼうしありがとうね」 メガホンからの命令に、まりさの死んだ目に光が灯り、機械的にAの言葉を繰り返す。 心にもない言葉を、口が勝手に発するのにまりさは絶望した。 「まりさ、このお帽子すごく気に入ったよ。大事にするね」 「まりさこのおぼうしすごくきにいったよだいじにするね」 「これから一生宝物だよ。ずっとかぶって取らないからね」 「これからいっしょうたからものだよずっとかぶってとらないからね」 「絶対に離さないよ。これはまりさのお帽子だからね」 「ぜったいにはなさないよこれはまりさのおぼうしだからね」 「よし。もう復唱しなくていいよ」 まりさの心は崩壊寸前だった。 大事な宝物が、目の前で壊され、燃やされ、貶められ、否定された。 しかも自分の手で、そうすることを強制された。 代わりに与えられたのは、忌まわしい死臭で満ちたもの。 あまつさえ、そんなものを与えた人間に感謝の言葉さえ言わされたのだ。 「笑いなさい。嬉しそうに、お帽子がもらえてとても嬉しそうに笑いなさい」 「……ゆっ…ゆへへ………ゆふ…ゆふふふふ………ゆふふふふふふふふふ……」 まりさは微笑んだ。 かつて番のれいむの蔦に実っていた、赤ゆっくりに微笑みかけた時と同じように。 大嫌いな死臭付きの帽子を頭にかぶせられ、それがもらえた嬉しさを表現しろと言われてまりさは笑ったのだ。 笑いながら、まりさは涙を流した。 自分から、一切のゆっくりがなくなったことを自覚して。 「はい。もういいよ。帽子は絶対に脱がないでね」 「ゆ゙……ゆ゙……ゆげがあああああああ!!!おぼうぢ!おぼうぢいやああああああ!!!どっでね!ゆっぐりじないでごれどっでね!!!」 何もかもが終わったと分かった途端、まりさは再び絶叫した。 こんな恐ろしいものが頭の上にあるという事実だけで、まりさは死ぬよりも苦しい苦痛を味わっていた。 「おぼうぢどっでぐだざい!おねがいでずがらどっでぐだざい!どっでぐれだらばりざなんでもじであげまず! ごどももあげまず!おべべもおぐぢもがみのげもいりまぜん!れいぱーにずっぎりざぜであげまず!ゔんゔんだっでだべまず! おねがいでず!!ばりざのあだまがらごのおぼうじどっでぐだざい!どっでぐれだらばりざをごろじでいいでず!ごろじでいいでずううううう!!!」 まりさは叫びながら、ケースの中を転げ回る。 思いつく限りの言葉を使い、思いつく限りのお願いをして、頭から死臭付きの帽子を取ってもらおうと人間に訴える。 「おにいざん!ばりざのだいずぎなおにいざん!へんじをじでぐだざい!ばりざはおにいざんのごどがだいずぎでず!でいぶなんがよりもずっどずぎでず! ばりざのりっばなゆっぐりじだすばらじいおにいざん!おねがいがありまず!!ばりざのあだまがらごの……おぼうじをどっでぐだざいいいい!! ゆぎゃあああああ!!!おぼうぢがあるど、ばりざはゆっぐりできなぐなっぢゃいまず!ばりざをがわいぞうにおぼっだらだずげでぐだざあああああい!! いままでばりざはだめなゆっぐりでじだ!!あやばりまず!ばりざはげずでず!ごぎぶりざんいがでず!ぎだないぐぞまんじゅうでず!! ばりざはゆっぐりはんぜいじまじだ!ほんどうでず!ばりざはごごろをいれがえまじだ!だがらおぼうじを!おぼうぢを!おぼうじをおおおおおおお!!!」 その場で跳ね回り、狂ったように頭を振り、頭を叩き付けて土下座する。 自分を捨てた飼い主に助けを求めているのだが、その様子はあまりにも短絡的だった。 それだけ暴れてもなお、決して帽子は頭から落ちない。 「成功したね。ここまで拒絶してなお、命令を守るんだから。この個体は優秀だから、どれだけ帽子をかぶっていられるかこれから試してみよう」 「ええ。二十四時間以内に命令を常に更新するようにしておきます」 「そうしてね。それじゃ、車出して。山行くから」 「え?どうしてです」 「だってさ、このメガホンが本当に必要なのってさ、山から下りてきて人里で畑とかゴミ捨て場とか荒らすゆっくりじゃない。 野生のゆっくりに命令が同じように効くかどうか、ちゃんと確かめないとね。ほら、行くよ」 「は…はい。分かりました」 助手は立ち去るA主任の後を追う前に、一度だけ哀れなまりさの方を見た。 「どっでぐだざい!!ばでぃざのあだまがらごのおぼうじをどっでぐだざいいいい!!!どっでぐれだらいっじょにばでぃざをごろじでぐだざいいいいい!!!」 まりさは変わらず、凄まじい絶叫を上げながら誰かに帽子を取ってもらうことだけを懇願していた。 あの命令がある限り、まりさは二十四時間の間自殺することさえ許されない。自殺することは、命令に違反することにつながるからだ。 二十四時間が経ったとしても、まりさが帽子から解放されることはない。A主任はまりさに、永遠にゆっくりするまで命令によってかぶらせ続けることだろう。 助手は一瞬だけまりさを可哀想に思ったが、すぐに雑念を消し主任の後を追った。 まりさたちの犠牲によってゆっくり対策の新製品ができあがり、結果的にはゆっくりたちの為になるのだから。 (続) トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 現実世界にゆっくりがいたら欲しい道具の1つだね! ~しろ=それ以外の行動を禁止 ~してはいけない=それ以外の行動に制限はない 後は効果範囲と時間に注意するだけ。やっぱり欲しい(懇願) -- 2018-02-09 12 55 03 89800円までなら買う -- 2016-09-14 17 05 23 このメガホンすげぇな… -- 2016-01-09 17 18 54 ゆっくりこっちに来いって言ったら来るんだろうな…虐待し放題じゃねぇか -- 2012-06-13 18 44 43 あ、ありえねぇ…こいつは天才か!?なってまーべらすなSSなんだ!超ゆっくりできたよ!! -- 2012-05-06 08 34 07 此処まで鬼気迫る虐待は見た事がねぇええええ! 凄すぎるぜ、GJ! -- 2010-10-22 17 55 10 普通にプロレベルじゃねえかww 次回作超期待 -- 2010-08-12 21 37 14 >れいむは、南斗紅鶴拳のように背中から破裂した。 固めの文章の中にさりげなくこんな表現があって吹いたw -- 2010-08-12 20 35 11 素晴らしすぎるわこのSS!!あんた天才かあ!!!続きが見たくてしかたがねええええええ!!!! -- 2010-08-10 23 59 30 んほぉぉぉぉ!! とかいはなおにいさんねっ!!!! -- 2010-07-14 20 02 28 ゆふー、さいっこうっにゆっくりできたよー -- 2010-07-07 17 01 20 ヒャッハ―!すっきりー! あんた最高だぁああああああ!この天才科学者! -- 2010-07-06 01 50 16 ヒャッハー、最高の道具だぁ!! -- 2010-03-22 20 54 48
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トップ ゲーム機別のやり方概要 PS4の録画・編集機能 / 2019年10月08日 (火) 19時33分49秒 PS4のライブ配信機能については、PS4の配信機能をご覧ください。 PS4のシェア機能でゲームを録画!ゲーム実況のやり方から動画編集まですべて解説 PS4にはゲームプレイを録画できる機能(シェア機能)が搭載されています。 簡単にゲーム実況ができる 簡単な操作をするだけで、すぐにゲーム実況を始めることができます。ゲームを録画するために機材を用意する必要はありません。ふだんゲームをプレイする延長で、そのままゲーム実況ができます。PS VR使用中であっても同様です。 PS4で動画編集し、直接動画投稿ができる ゲームプレイを録画したあとは、PS4で動画編集しましょう。カット編集はもちろん、テロップやBGMを追加したり、ちょっとしたエフェクトを入れることができます。動画編集が完了したら、あとはPS4から動画をアップロードします。動画が世界じゅうに公開されます。 常時バックグランド録画 PS4は、常時ゲームプレイを録画しています(最大60分)。このことをバックグラウンド録画といいます。もうゲームの決定的瞬間を逃すことはありません。バックグラウンド録画は、必要なときだけ動画をPS4に保存することができます。無駄にHDDを圧迫することもありません。 著作権問題がクリアに メーカー側は、ユーザーがPS4のシェア機能でゲームプレイを録画し、動画共有サイトに動画をアップロードすることがあるという前提でゲームを開発しています。そのため、PS4のシェア機能を使うかぎり、著作権上の問題は基本的に起こりません。 すべて完全に無料 シェア機能は、完全に無料で使用できます。 目次 最初に知っておくべきこと1回につき録画できる時間は最大60分まで 録画禁止区間がある 720p/30fpsの動画になる(通常型PS4) PS4からは動画をニコニコ動画に直接アップロードできない ゲーム実況で必要なもの自分の声を入れるためのマイク 動画をアップロードするために必要なもの ゲームプレイを録画する方法 バックグラウンド録画(自動録画)の使い方 動画に自分の声を入れる方法マイク音声を動画に入れるための設定をする マイクを接続する ゲームプレイを録画する PS4用のマイクについて4極ステレオミニプラグ接続とUSB接続 製品例 PC用マイクの流用 動画を編集する 動画のアップロードYouTube、Twitterの場合 ニコニコ動画の場合 禁止区間を録画する方法キャプチャーボードを使う ゲームレコーダーを使う リモートプレイを使う こんなときはマイク音量が小さい フレンドのボイスチャットの声を動画に入れたい ゲーム実況をしているときの声をオンラインで聞かれたくない ゆっくり実況プレイ動画を作りたい 録画時間を変更したい 画質を変更したい 関連ページ 最初に知っておくべきこと 1回につき録画できる時間は最大60分まで 録画できる時間は最大で60分間となっています。以前は最大15分までという仕様でしたが、バージョン4.00から最大で60分まで録画できるようになりました。 録画禁止区間がある PS4でゲームをプレイしていると、「禁止区間に入ったため、ゲームプレイの録画を一時停止しました。」などのメッセージが表示されることがあります。これは録画禁止区間といって、各メーカーがネタバレ防止や著作権などに配慮してゲームごとに設定しているものです。どの区間の録画が禁止されているのかという点については、実際にプレイしないとわかりません。 720p/30fpsの動画になる(通常型PS4) シェア機能を使ってゲームプレイを録画すると、通常型のPS4では720p/30fpsの動画となり、場合によっては明らかに画質が落ちます。1080pで録画したい場合は、PS4 Pro(リンク先 Amazon)でなくてはいけません。ただし、その場合でも60fpsで録画することはできず、30fpsの動画となります。 PS4からは動画をニコニコ動画に直接アップロードできない YouTubeなどに動画をアップロードするつもりであれば、PS4から直接可能です。 ニコニコ動画の場合は、PS4からは動画をアップロードできません。シェア機能が同サイトに対応していないからです。PS4に保存してある動画をPCに移動し、PCからニコニコ動画に動画をアップロードするかたちになります(後述)。 ▲画面の上へ ゲーム実況で必要なもの 自分の声を入れるためのマイク 実況プレイ動画を作る場合は、動画に声を入れるためにマイクが必要です。マイクはPS4に付属されています。この付属マイクは一見イヤフォンに見えるかもしれません。しかし、黒いパーツの部分にマイクが内蔵されており、ヘッドセットになっています。マイクを別途用意する場合については、後述します。 ▲PS4付属のヘッドセット。マイクが内蔵されている部分は、画像だと青いスイッチ中央の上側のあたりです。 PS VRを使用しながらゲームプレイを録画し、かつ自分の声を入れたい場合、VR内蔵マイク以外のマイクは使用することができません。つまり、ヘッドセットは不要です。 動画をアップロードするために必要なもの YouTubeなどに動画をアップロードする場合は、各サイトのアカウントを用意しましょう。PS4のアカウントについては、マスターアカウントが必要です。サブアカウントでは、PS4のアップロード機能を使えません。 ニコニコ動画に動画をアップロードする場合は、PCとUSBメモリ(またはUSB接続のHDD)が必要です。USBメモリを使って、PS4に保存されている動画をPCに移動し、PCからニコニコ動画に動画をアップロードするためです。さらに、動画をニコニコ動画の仕様に合わせるためのアプリも必要です(後述)。 ▲画面の上へ ゲームプレイを録画する方法 ゲームプレイを任意のタイミングで録画してみましょう。自分の声を入れる方法については後述します。 ゲームをプレイ中にコントローラーのSHAREボタンを2回押します(*1)。1回ではなく2回、しかも連続ですばやくボタンを押してください。 すると、録画中であることを示すアイコンが画面左上に表示されます。この時点から録画を開始するという意味です。 ▲画像は、『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)より 手動で録画を開始して一定時間が経過すると(最大60分)、画面左上に「ビデオクリップを保存しました。」というメッセージが表示されます。これは手動録画が終了し、動画が保存されたということです。以下、4~5番は飛ばして6番に進み、動画を確認してください。 ▲同上 手動で録画を開始し、一定時間が経過するまえ(最大60分)に任意のタイミングでSHAREボタンを短く押した場合、以下のようなメニュー画面が表示されます。 ▲同上 メニュー画面が表示された状態で□ボタンを押すと、「ビデオクリップを保存しました。」というメッセージが表示されます。メニュー画面を表示させずに動画を保存したい場合は、手動録画中にSHAREボタンを2回すばやく押してください。 動画を確認してみましょう。動画は、キャプチャーギャラリーに保存されています。 ▲ゲームをプレイ中にキャプチャーギャラリーを開く場合は、PSボタンを押します。 ゲームタイトルごとに動画(ビデオクリップ)が保存されています。目的の動画を探して再生してください。 動画再生中、コントローラーの方向キーの左右で早送り・早戻しができます。また、○ボタンで再生・一時停止となります。 動画を削除したい場合は、動画を再生していない状態でコントローラーのOPTIONSボタンを押して、「削除」を選択してください。 ▲画面の上へ バックグラウンド録画(自動録画)の使い方 PS4では、バックグラウンド録画によって自動でゲームプレイが常時録画されています。手動で録画を開始しなくとも録画されているため、あとは任意のタイミングで動画を保存するだけです。なお、この機能を無効にすることはできません。 ゲームをプレイする。 任意のタイミングで、SHAREボタンを短く押す(*2)。 メニュー画面が表示される。 □ボタンを押して動画を保存する。 ▲この画面を出して□ボタンを押すだけです。 バックグラウンド録画を停止させることはできません。しかし、このためにHDDを圧迫したり、PS4に負荷がかかるということはありません。 ▲画面の上へ 動画に自分の声を入れる方法 実況プレイ動画を作るためには、マイクを使って動画に自分の声を入れる必要があります。PS4ならすぐにできます。 マイク音声を動画に入れるための設定をする まずはPS4の設定を変更しましょう。以下のように設定することで、ゲームプレイを録画しながら同時に自分の声を録音できるようになります。 SHAREボタンを短く押す。 「シェアとブロードキャストの設定」→「シェアする音声の設定」の順に選択する。 「ビデオクリップにマイクの音声を含める」にチェックを入れる。 マイクを接続する PS4付属のヘッドセットをコントローラーに接続します。手持ちのマイクがあるなら、それを使ってもかまいません。USBヘッドセットの場合は、PS4本体のUSB端子に接続します。 ゲームプレイを録画する SHAREボタンをすばやく2回押して録画を開始します。ゲームをプレイ中に、マイクに向かって声を入れましょう。いま話している自分の声がそのまま動画に収録されます。ゲームプレイの録画については、上で述べたとおりです。 なお、ナレーションのように編集で事後的に自分の声を入れることもできますが、ゲーム実況では一般的な方法ではありません。 ▲画面の上へ PS4用のマイクについて PS4にはヘッドセットが付属されていますが、音質面や機能性において満足できないという人がいるかもしれません。そこで、PS4用のマイクについて見ていきましょう。 4極ステレオミニプラグ接続とUSB接続 PS4で使用できるマイクは、4極ステレオミニプラグ接続のマイクと、USB接続のマイクです。どちらの接続方法でもかまいません(*3)。 説明 PS4との接続方法 4極 ・プラグが4つに区切られている・PS4付属のヘッドセットも4極 PS4のコントローラーに接続 USB ・USB端子に接続するタイプ・通常の標準的なUSB PS4本体のUSBに接続 製品例 一般的に、ゲーム用のマイクとしてはヘッドセットが使われます。ヘッドセットというのは、ヘッドフォンとマイクが一体となったタイプです。ただ、ヘッドセットの装着感は個人差が大きいので、注意しましょう。 ゲーミングヘッドセット PS4 ロジクール G233 高音質 有線 2.1ch ステレオサウンド PC Nintendo Switch Xbox One posted with カエレバ ロジクール 2017-07-20 Amazon 楽天市場 下記製品のようなスタンドマイクもPS4で使うことができます。本格的なマイクですが、それだけに価格は高めです。 Blue Micro Yeti USB 2.0マイク 15374 posted with カエレバ Blue Microphones Blue Microphones 2015-01-29 Amazon 楽天市場 PC用マイクの流用 PC用マイクをPS4で使用したいという人がいるかもしれません。注意したいのは、3極ステレオミニプラグ接続のマイクをPS4用に流用する場合です。この場合、3極を4極に変換するためのアダプター(変換アダプター)を用意しましょう。下図は、PS4コントローラー用マイク/スピーカー変換アダプタ(リンク先 Amazon)という商品を使った接続方法です。 説明 PS4との接続方法 3極 ・プラグで接続するタイプ・プラグは3つに区切られている ・変換アダプターが必要・商品例 PS4コントローラー用マイク/スピーカー変換アダプタ(Amazon) USB ・USB端子に接続するタイプ・USBマイクともいう ・PS4本体のUSBに接続・そのまま接続可能だが、USB機器として認識されない製品もある ▲画面の上へ 動画を編集する PS4では、保存した動画をSHAREfactoryで編集することができます。同アプリは、いくつかのポイントさえ理解しておけば見映えのよい編集が可能です。編集アプリとしては洗練された完成度を誇るといってよいでしょう。 SHAREfactory(PS4)の使い方を参照 可否 説明 カット ○ 動画の不要な場面を削除できる BGMの追加 ○ 動画にBGMを入れることができる テキストの表示 ○ 文字(字幕、テロップ)を画面に入れることができる トランジション ○ 場面が切り替わるさいにエフェクトを適用できる フィルター ○ 画面にフィルターを適用できる(例 画面を白黒に) スライドショー ○ スライドショー動画にできる 速度変更 ○ 倍速やスローモーションができる PiP ○ ゲーム画面にゲーム画面を入れることができる ゆっくり実況プレイ動画の作成 × PCでの編集が必要 ▲画面の上へ 動画のアップロード YouTube、Twitterの場合 PS4から動画を直接アップロードできるのは、YouTube、Twitterです(Twitterは最大140秒まで)。この4つのサイトであれば、SHAREボタンを押すことによって動画をアップロードすることができます。PS4のマスターアカウントでログインした状態で動画をアップロードしてください(サブアカウント不可)。 通常は、以下のようにして動画をアップロードする方法がよいでしょう。 キャプチャーギャラリーを開く。 アップロードしたい動画上でSHAREボタンを押す。 動画をアップロードするサイトを選択する。 ▲キャプチャーギャラリーでSHAREボタンを押すと、このように動画サイトを選ぶことができる画面になります。 ほかにも以下のような方法もあります。 任意のタイミングでSHAREボタンを短く押す。 メニュー画面が表示されるので、「ビデオクリップ」を選択する。 動画をアップロードするサイトを選択する。 ▲この画面からも「ビデオクリップ」を選択することで動画をアップロードできます。 ニコニコ動画の場合 ニコニコ動画には、PS4から動画を直接アップロードすることはできません。PS4のシェア機能が同サイトに対応していないからです。動画をPCに移動し、PCから動画をアップロードすることになります。 USBメモリをPS4に接続する。 キャプチャーギャラリーを開く。 アップロードしたい動画上でOPTIONSボタンを押す。 右横にメニューが表示されるので、「USBストレージ機器にコピーする」を選択する(*4)。 動画を選択してコピーする。 USBメモリをPCに接続し、動画をPCに移動(またはコピー)する。 動画をPCに移動したあとは、ニコニコ動画に動画をアップロードします。すぐにでもアップロードしたいところですが、そのまえにファイルサイズなどをニコニコ動画の仕様に合わせましょう。 ニコニコ動画に高画質な動画をアップロードする方法を参照 ▲画面の上へ 禁止区間を録画する方法 キャプチャーボードを使う 録画禁止区間を解除することはできません。そこで、キャプチャーボードという周辺機器を使い、PCで録画する必要があります。PS4とキャプチャーボードをHDMI接続することでゲーム画面をPCに映すことができ、録画も行えるようになります。キャプチャーボードを使えば、禁止区間の影響は受けません。もっとも、禁止区間の趣旨からすると、動画のアップロードは避けたほうが無難でしょう。 ▲キャプチャーボードによっては、TVにもゲーム画面を映せます(TV出力対応の製品)。 キャプチャーボードを使用するメリットは、自由度が高く、かつ高画質で録画できるという点にあります。PS4以外のゲーム機にも対応できるので、たとえばWii Uのゲームを録画することも可能です。キャプチャーボードが1台あると便利ですが、購入まえに下記ページで基本的な知識を身につけておいてください。 キャプチャーボード、およびキャプチャーボードの選び方を参照 GC550 MonsterX U3.0R Game Capture HD60 S 価格商品画像のリンク先 PCとの接続方法 USB 3.0 USB 3.0 USB 3.0 1080p/60fps対応 ○ ○ ○ TV出力対応 ○ ○ ○ こちら こちら こちら ゲームレコーダーを使う PCを使って録画したくないという場合は、ゲームレコーダーを使用して録画してください。やはり禁止区間の影響を受けません。ただ、動画を編集・アップロードしたいなら、基本的にPCが必要です。録画のときはPCが不要でも、動画の編集・アップロードのときはPCを使うのが一般的です。 PCなしでTVゲームを録画する方法を参照 リモートプレイを使う また、そもそも機材にお金をかけたくない場合は、PS4のリモートプレイを使ってPCにゲーム画面を表示し、PC側で録画する方法もあります。機材を購入する必要はありません。ただし、Windows 7には非対応という点と、画質が落ちる点がデメリットです。 PS4リモートプレイを参照 ▲画面の上へ こんなときは マイク音量が小さい マイクの音量が小さい場合は、マイク音量を上げましょう。マイクを接続して「設定」→「周辺機器」→「オーディオ機器」→「マイクレベルを調整する」を選択します(*5)。そして、「マイクレベル」を大きくしてください。この方法であれば、PS4付属のヘッドセットを使用している場合であっても適切なマイク音量で録画できます。 ▲通常は、マイクレベルは最大でかまいません。大きな声を出すことがある場合は、音割れを防ぐためにも最大より少し小さくしておきましょう。 また、マイクを可能なかぎり口元に近づけた状態で声を入れます。それでもマイク音量が小さい場合は、マイクを変更します。マイクによって音量が小さいことがあるからです。ゲームソフト側のオプション設定でBGMを小さくする方法もあります。 フレンドのボイスチャットの声を動画に入れたい パーティーに参加しているフレンドのボイスチャット(VC)の声は、PS4のシェア機能では録音できません。つまり、ゲームプレイを録画中にフレンドが話していて、なおかつこちらに聞こえていたとしても、フレンドの声は動画に入りません(自分の声は動画に入る)。対処法については、PlayStaiton4 まとめwikiを参考にしてください。 キャプチャーボードを使用し、フレンドのボイスチャットの声を動画に入れる方法もあります。 PS4のボイスチャットを入れて録画する方法を参照 ゲーム実況をしているときの声をオンラインで聞かれたくない 実況しているときの自分の声は、オンラインゲーム内のほかのプレイヤーにも聞こえています。対策としては、パーティーを作成する方法があります。パーティーに参加していないプレイヤーには、こちらの声は聞こえません。パーティーは、ひとりでも作成できます。 「パーティ」を選択する。 「パーティーを作成する」を選択する。 「このパーティーを非公開にする」にチェックを入れる。 「パーティーを作成する」を選択する。 プレイヤーを招待する画面になるので、そのまま×ボタンを押す(だれも招待しない)。 右のメニューから「パーティー設定」を選択する。 「チャット音声」→「パーティー設定」の順に選択する。 ゲームプレイを録画する。 ▲ここからパーティーを作成できます。 ゲーム内のオプションにボイスチャットを無効にする設定がある場合は、それを無効にする方法でもかまいません。 ゆっくり実況プレイ動画を作りたい ゆっくり実況プレイ動画を作る場合、まずはPS4のシェア機能でゲームプレイを録画します。つぎに、編集によって「ゆっくり」の声を動画に入れるわけですが、この段階でPCが必要になります。PCで編集しないと、ゆっくりの声を入れることができません。当然、動画をPCに移動するためにUSBメモリも必要です。 ゆっくりの声を入れるために使うアプリは、AviUtlとゆっくりMoviMakerです。ゆっくり実況プレイ動画の作成は難易度が高いので、じゅうぶんに注意してください。最終的に、PCから動画を動画共有サイトにアップロードします。 【YouTube・ニコ動】ゲーム実況のやり方・実況動画の作り方まとめを参照 録画時間を変更したい 録画時間については、60分より長く設定することはできません。1回の録画で60分よりも長く録画したい場合は、キャプチャーボードまたはゲームレコーダーを使用してください(上述)。PS4リモートプレイを使って、PCで録画する方法もあります。 録画時間を短くしたい場合は、SHAREボタン→「シェアとブロードキャストの設定」→「ビデオクリップの長さ」で設定を変更してください。 画質を変更したい シェア機能で録画する場合、画質の変更はできません。この点、シェア機能によるライブ配信の場合に画質を変更できるのとは対照的です。 ▲画面の上へ 関連ページ コメント質問など PS4のゲーム実況では、シェア機能とキャプチャーボードどちらを使うべきかPS4のゲーム実況のやり方2種類を比較・検証 TVゲームの録画いろいろある!TVゲームの録画方法 PCなしでTVゲームを録画する方法PCなしでTVゲームを録画する方法 USBマイクUSBマイクの基本的な知識と製品例 ▲画面の上へ
https://w.atwiki.jp/p649493386251151/pages/1277.html
オシャレボール一覧 オシャレボールまとめ 第6世代 第7世代 第8世代 第9世代 入れられるボール一覧表:第7世代 第8世代以降全体 剣盾 SV 第7世代(ボール別):サファリ・コンペ ガンテツ ドリボ ウルボ 入れられるボール一覧表 剣盾(冠の雪原)の育成環境で作れるかどうかの一覧表。第8世代以降全般のものはこちら参照。 主にヒスイボール・ストレンジボール関連の項目が剣盾には影響がないため、それを省いた表となっている。 基本的に進化前のポケモンを記載する(孵化にお香が必要なポケモンを除く)が、 進化前と入れられるボールが異なる一部の進化後のポケモンや、そもそも孵化できないメタモン、伝説や幻のポケモンも記載。 第8世代ではプレシャスを除く全ボールが野生解禁したため、ボール別のページは作られていない。 剣盾初解禁については、過去作でも一部のみ捕獲可能だった第5世代までのドリームボールと、全世代のガンテツ・ウルトラボールのみ記載。 「ポケモンレジェンズアルセウス」(以下LA)から連れてきたポケモンは今までのシリーズとは異なるボールに入っているが、HOMEで剣盾に連れてきた場合モンスターボールとして表示されるためここでは記載しない。 オシャレボール一覧 入れられるボール一覧表 凡例 備考 Pokémon GOからの輸送Pokémon GOで入れられるボール BDSP・LAのHOME対応後の変化 SVのHOME対応後の変化 入れられるボール一覧表 凡例 サフ:サファリボール ガン:ガンテツボール コン:コンペボール ドリ:ドリームボール ウル:ウルトラボール ○:通常特性・隠れ特性両方とも入れられる(隠れ特性がとくせいパッチの使用によってのみ入手可能なものも含む) ●:通常特性のみ入れられる(隠れ特性自体が解禁されていないポケモンも含む) ◎:隠れ特性のみ入れられる(とくせいパッチによる変更が出来ない) ■:入れられるが、そもそも通常特性しか存在しない ×:入れることが出来ない ?:検証中 備考 備考の「店売」は、スーパーボールやゴージャスボールといった店で買えるボールに入れられる事を意味する。 おもにポケモンドリームワールド(PDW)やXYフレンドサファリ、島スキャン限定、幻のポケモン等、捕獲方法が限られているポケモンに記載。 「店売ボールも不可」は、上記のボールに入れることもできない(モンスターボールかプレシャスボールのみ)事を意味する。 リージョンフォームは原種と同じ扱いになり、原種×リージョンのボール遺伝や隠れ特性の遺伝も可能なので、ここでは区別しない。 (原種からリージョンフォームに分岐進化する場合を除く。「現行世代以外の地方産のリージョンフォームへの分岐進化」という概念が剣盾から生まれた) その他、複数の姿が存在するポケモン(カラナクシ系統、バスラオ等)も同種なら別の姿同士でのボール遺伝が可能。 また、バケッチャ系統の隠れ特性は長らく普通・特大しか解禁されていなかったが、鎧の孤島実装により小・大の隠れ特性も解禁され、全サイズの隠れ特性が可能になった。 ヤバチャ系統の真作は遺伝せず、隠れ特性は冠の雪原で解禁。 ニドラン♂とニドラン♀は別種扱い。 ♂のボールは遺伝せず、同種の補正もかからないためタマゴが出来にくい。 第3世代でツチニンを進化させれば、ヌケニンはツチニンのボールを引き継げる。 第4世代以降でツチニンを進化させた場合は一律モンスターボールになるが、ツチニンのボールがコンペボールの場合はDPtで進化させればボールを引き継げる。(DPtではコンペボールのデータが存在せず、モンスターボールで表示される為) なお、剣盾ではマックスレイドバトルでヌケニンを捕獲可能。 剣盾で隠れ特性が出現せず、過去作で入手可能なポケモンは隠れ特性の♀を剣盾に連れて来て孵化することによって新たに入れられるようになったボールと隠れ特性の両立が可能。(性別が固定のポケモンを除く) その後該当していた全ポケモンがDLC解禁により隠れ特性を入手可能になった。 キョダイマックス個体についてはDLCで解禁されたダイスープによって変更可能になったためここでは記載しない。 冠の雪原では新アイテムの「とくせいパッチ」により、通常特性の個体を隠れ特性に変更可能になった。 但し、隠れ特性を通常特性に変えることはできない。 Pokémon GOからの輸送 Pokémon GOで入手したポケモンのうち、第1世代で登場したポケモン(一部を除く)とメルタン、メルメタルはLet's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ(以下ピカブイ)を経由してPokémon HOME・剣盾へ送ることが可能。 この場合、ピカブイではGOパークで捕獲することになり、ボールはGOパークで捕獲したものになる。 また、2020/11/11よりPokémon GOから直接Pokémon HOMEに転送できるようになった。 この場合は第2世代以降のポケモンや幻のポケモンも輸送可能で、ボールはGOで捕獲したものと同じになる。また、ピカブイに送ることはできない。 Pokémon GOで入れられるボール Pokémon GOでは通常の捕獲時はモンスターボール、スーパーボール、ハイパーボールが使用可能。 レイドバトル、シャドウポケモンのゲットチャンスでのみプレミアボールが使用可能。 ピカブイに転送した場合は前述の通りGOパークで捕獲する為、別のボールに入れ直すことができる。また、上記のボールに加えて、マスターボールも使用可能。 BDSP・LAのHOME対応後の変化 BDSP・LAのHOME対応後も剣盾で新たに解禁されたポケモンは無く、シンオウ幻組も剣盾に登場しないため、剣盾でのオシャボ環境には影響なし。 ただし、マタドガス、バリヤードはBDSPで原種に進化できるようになり、原種マタドガスはBDSP経由で第8世代での孵化厳選が可能になった。 SVのHOME対応後の変化 SVのHOME対応後も剣盾で新たに解禁予定のポケモンは無いが、SV産の剣盾登場ポケモンも剣盾に送れるようになる。 (新たに追加された特性(エルレイドのきれあじ)、リボンやあかし等のデータがどうなるかは不明) それに伴い、SVで解禁されたオシャボが剣盾でも解禁される。 また、SVではとくせいパッチで通常特性に戻すことが可能なため、SVに登場するポケモンは通常特性との両立が可能になる。 (現時点では該当するポケモンはSV未登場。ただしリボン等の要素を含めれば、トルネロス、ボルトロス、ランドロスが第7世代以前限定リボン・ドリームボール・通常特性を両立可能になる。) 入れられるボール一覧表 剣盾に登場するポケモンのみ記載。 № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 001 フシギダネ ○ ○ ○ ○ ○ 店売○:ヨロイじまレイドバトル 004 ヒトカゲ ○ ○ ○ ○ ○ 店売○:剣盾レイドバトル 007 ゼニガメ ○ ○ ○ ○ ○ 店売○:ヨロイじまレイドバトル 010 キャタピー ○ ○ ○ ○ ○ トランセルには隠れ特性が存在しない 027 サンド ○ ○ ○ ○ ○ 029 ニドラン♀ ○ ○ ○ ○ ○ ニドラン♂とニドラン♀は別種扱いよって♂からのボール遺伝は不可能剣盾でウルトラボール初解禁 037 ロコン ○ ○ ○ ○ ○ 041 ズバット ○ ○ ○ ○ ○ 043 ナゾノクサ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 050 ディグダ ○ ○ ○ ○ ○ 052 ニャース ○ ○ ○ ○ ○ 054 コダック ○ ○ ○ ○ ○ 058 ガーディ ○ ○ ○ ○ ○ 060 ニョロモ ○ ○ ○ ○ ○ 063 ケーシィ ○ ○ ○ ○ ○ 066 ワンリキー ○ ○ ○ ○ ○ 072 メノクラゲ ○ ○ ○ ○ ○ 077 ポニータ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 079 ヤドン ○ ○ ○ ○ ○ 081 コイル ○ ○ ○ ○ ○ 083 カモネギ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 090 シェルダー ○ ○ ○ ○ ○ № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 092 ゴース ■ ■ ■ ■ ■ 095 イワーク ○ ○ ○ ○ ○ 098 クラブ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 102 タマタマ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ではAナッシーに進化できない 103 Aナッシー ○ ○ × ○ ○ 剣盾では野生での捕獲ができない第7世代ではコンペボール不可ダイマックスアドベンチャーでは原種のみ出現 104 カラカラ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ではAガラガラに進化できない 105 Aガラガラ ○ ○ ◎ ○ ○ 剣盾では通常野生での捕獲ができない第7世代ではコンペボール不可コンペボールはダイマックスアドベンチャー限定ダイマックスアドベンチャーでは隠れ特性固定 108 ベロリンガ ○ ○ ○ ○ ○ 109 ドガース ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾で特性2・隠れ特性が追加剣盾では原種に進化できないBDSPに送ることで原種に進化可能剣盾でウルトラボール初解禁過去作からの通常マタドガス隠れ特性の入手方法はこちら参照 111 サイホーン ○ ○ ○ ○ ○ 113 ラッキー ○ ○ ○ ○ ○ 隠れ特性とサファリコンペの両立はヨロイじまレイドバトルで解禁 114 モンジャラ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 115 ガルーラ ○ ○ ○ ○ ○ 隠れ特性とサファリコンペの両立はヨロイじまレイドバトルで解禁 116 タッツー ○ ○ ○ ○ ○ 118 トサキント ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 120 ヒトデマン ○ ○ ○ ○ ○ 隠れ特性とサファリコンペの両立はヨロイじまレイドバトルで解禁 122 バリヤード ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ではマネネから原種に進化できない(タマゴ孵化は可能) 123 ストライク ○ ○ ○ ○ ○ 127 カイロス ○ ○ ○ ○ ○ 128 ケンタロス ○ ○ ○ ○ ○ 隠れ特性とサファリコンペの両立はヨロイじまレイドバトルで解禁 129 コイキング ○ ○ ○ ○ ○ 131 ラプラス ○ ○ ○ ○ ○ 132 メタモン ○ ○ ○ ○ ○ 隠れ特性とサファリ両立及びドリームコンペは剣盾で解禁 133 イーブイ ○ ○ ○ ○ ○ 137 ポリゴン ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでガンテツウルボ初解禁隠れ特性とガンテツウルボの両立はとくせいパッチ経由のみ 138 オムナイト ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁店売○:カンムリせつげん 140 カブト ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁店売○:カンムリせつげん 142 プテラ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁店売○:カンムリせつげん 143 カビゴン ○ ○ ○ ○ ○ 144 フリーザー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 144 Gフリーザー ■ ■ ■ ■ ■ Gフリーザーには隠れ特性が存在しない 145 サンダー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 145 Gサンダー ■ ■ ■ ■ ■ Gサンダーには隠れ特性が存在しない 146 ファイヤー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 146 Gファイヤー ■ ■ ■ ■ ■ Gファイヤーには隠れ特性が存在しない 147 ミニリュウ ○ ○ ○ ○ ○ 150 ミュウツー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 151 ミュウ × × × × × 幻のポケモン(アイテム配信により捕獲可能)店売■:さいはてのことう(Em)第3世代のためヒール・ダーク・クイック不可店売■:Pokémon GO № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 163 ホーホー ○ ○ ○ ○ ○ 170 チョンチー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 172 ピチュー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ではAライチュウに進化できない 026 Aライチュウ ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾では通常野生での捕獲ができない第7世代ではコンペボール不可コンペボールは期間限定レイド又はダイマックスアドベンチャー限定Aライチュウには隠れ特性が存在しない 173 ピィ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 174 ププリン ○ ○ ○ ○ ○ 175 トゲピー ○ ○ ○ ○ ○ 177 ネイティ ○ ○ ○ ○ ○ 183 マリル ○ ○ ○ ○ ○ 185 ウソッキー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 194 ウパー ○ ○ ○ ○ ○ № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 202 ソーナンス ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 206 ノコッチ ○ ○ ○ ○ ○ 211 ハリーセン ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 213 ツボツボ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 214 ヘラクロス ○ ○ ○ ○ ○ 215 ニューラ ○ ○ ○ ○ ○ 220 ウリムー ○ ○ ○ ○ ○ 222 サニーゴ ○ ○ ○ ○ ○ 223 テッポウオ ○ ○ ○ ○ ○ 225 デリバード ○ ○ ○ ○ ○ 226 マンタイン ○ ○ ○ ○ ○ 227 エアームド ○ ○ ○ ○ ○ 236 バルキー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 238 ムチュール ○ ○ ○ ○ ○ 239 エレキッド ○ ○ ○ ○ ○ 240 ブビィ ○ ○ ○ ○ ○ 241 ミルタンク ○ ○ ○ ○ ○ 隠れ特性とサファリコンペの両立はヨロイじまレイドバトルで解禁 243 ライコウ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 244 エンテイ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 245 スイクン ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 246 ヨーギラス ○ ○ ○ ○ ○ サナギラスには隠れ特性が存在しない 249 ルギア ○ ○ ○ ○ ○ ドリームボールと通常特性の両立は剣盾ダイマックスアドベンチャーで初解禁 250 ホウオウ ○ ○ ○ ○ ○ ドリームボールと通常特性の両立は剣盾ダイマックスアドベンチャーで初解禁 251 セレビィ × × × × × 幻のポケモン(VC版クリスタルで捕獲可能)ゴージャスボール■:ポケモンバンク配信(XY)(クリスタル産はモンスターボール固定)店売■:Pokémon GO № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 252 キモリ ○ ○ ○ ○ ○ 店売○:剣盾ダイマックスアドベンチャー 255 アチャモ ○ ○ ○ ○ ○ 店売○:剣盾ダイマックスアドベンチャー 258 ミズゴロウ ○ ○ ○ ○ ○ 店売○:剣盾ダイマックスアドベンチャー 263 ジグザグマ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 270 ハスボー ○ ○ ○ ○ ○ 273 タネボー ○ ○ ○ ○ ○ 278 キャモメ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 280 ラルトス ○ ○ ○ ○ ○ 290 ツチニン ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁剣盾でガンテツウルボ初解禁 292 ヌケニン ■ ■ ■ ■ ■ ツチニンのボールを引き継げるのは第3世代まで第4世代以降に登場したボールはレイドバトルで初解禁(コンペ除く) 293 ゴニョニョ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 302 ヤミラミ ○ ○ ○ ○ ○ 303 クチート ○ ○ ○ ○ ○ 304 ココドラ ○ ○ ○ ○ ○ 309 ラクライ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 315 ロゼリア ○ ○ ○ ○ ○ 318 キバニア ○ ○ ○ ○ ○ 320 ホエルコ ○ ○ ○ ○ ○ 324 コータス ○ ○ ○ ○ ○ 328 ナックラー ○ ○ ○ ○ ○ ビブラーバ、フライゴンには隠れ特性が存在しない № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 333 チルット ○ ○ ○ ○ ○ 337 ルナトーン ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 338 ソルロック ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 339 ドジョッチ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 341 ヘイガニ ○ ○ ○ ○ ○ 343 ヤジロン ■ ■ ■ ■ ■ 345 リリーラ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁店売○:カンムリせつげん 347 アノプス ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁店売○:カンムリせつげん 349 ヒンバス ○ ○ ○ ○ ○ 355 ヨマワル ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 359 アブソル ○ ○ ○ ○ ○ 361 ユキワラシ ○ ○ ○ ○ ○ 363 タマザラシ ○ ○ ○ ○ ○ 369 ジーランス ○ ○ ○ ○ ○ 371 タツベイ ○ ○ ○ ○ ○ 374 ダンバル ○ ○ ○ ○ ○ SMではヘビーボールに入れるのは不可能? 377 レジロック ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 378 レジアイス ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 379 レジスチル ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 380 ラティアス ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 381 ラティオス ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 382 カイオーガ ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 383 グラードン ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 384 レックウザ ■ ■ ■ ■ ■ ドリームボールはPDW韓国版配信を除き剣盾ダイマックスアドベンチャーで初解禁 385 ジラーチ × × × × × 幻のポケモン店売■:Pokémon GO № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 403 コリンク ○ ○ ○ ○ ○ 415 ミツハニー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でウルトラボール初解禁 420 チェリンボ ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾でウルトラボール初解禁 422 カラナクシ東 ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾では捕獲できないボール遺伝は西から可能 422 カラナクシ西 ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾で捕獲できるのは西のみ 425 フワンテ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 427 ミミロル ○ ○ ○ ○ ○ 434 スカンプー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 436 ドーミラー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁剣盾でウルトラボール初解禁 442 ミカルゲ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁剣盾ではストーリー中1匹のみ入手可能 443 フカマル ○ ○ ○ ○ ○ 447 リオル ○ ○ ○ ○ ○ 449 ヒポポタス ○ ○ ○ ○ ○ 451 スコルピ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 453 グレッグル ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁剣盾でガンテツウルボ初解禁 459 ユキカブリ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 479 ロトム ■ ■ ■ ■ ■ 店売■:剣盾 480 ユクシー ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 481 エムリット ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 482 アグノム ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 483 ディアルガ ○ ○ ○ ○ ○ ドリームボールと通常特性の両立は剣盾ダイマックスアドベンチャーで初解禁 484 パルキア ○ ○ ○ ○ ○ ドリームボールと通常特性の両立は剣盾ダイマックスアドベンチャーで初解禁 485 ヒードラン ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁剣盾で隠れ特性解禁 486 レジギガス ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾でドリームボール初解禁 487 ギラティナ ○ ○ ○ ○ ○ ドリームボールと通常特性の両立は剣盾ダイマックスアドベンチャーで初解禁オリジンフォルムには隠れ特性が存在しない 488 クレセリア ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 506 ヨーテリー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 509 チョロネコ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁店売以外剣盾で初解禁 517 ムンナ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁剣盾でガンテツウルボ初解禁 519 マメパト ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁剣盾でガンテツウルボ初解禁 524 ダンゴロ ○ ○ ○ ○ ○ 527 コロモリ ○ ○ ○ ○ ○ 店売以外剣盾で初解禁剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 529 モグリュー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 531 タブンネ ○ ○ ○ ○ ○ 532 ドッコラー ○ ○ ○ ○ ○ 535 オタマロ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 538 ナゲキ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁剣盾でガンテツウルボ初解禁 539 ダゲキ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁剣盾でガンテツウルボ初解禁 543 フシデ ○ ○ ○ ○ ○ 546 モンメン ○ ○ ○ ○ ○ 548 チュリネ ○ ○ ○ ○ ○ 550 バスラオ赤 ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 550 バスラオ青 ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 551 メグロコ ○ ○ ○ ○ ○ 554 ダルマッカ ○ ○ ○ ○ ○ 店売以外剣盾で初解禁 556 マラカッチ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁剣盾でガンテツウルボ初解禁 557 イシズマイ ○ ○ ○ ○ ○ 559 ズルッグ ○ ○ ○ ○ ○ 561 シンボラー ○ ○ ○ ○ ○ 562 デスマス ■ ■ ■ ■ ■ 店売以外剣盾で初解禁 564 プロトーガ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁店売○:カンムリせつげん 566 アーケン ■ ■ ■ ■ ■ モンスターボール以外剣盾で初解禁店売■:カンムリせつげん 568 ヤブクロン ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 570 ゾロア ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾でドリームボール初解禁 572 チラーミィ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 574 ゴチム ○ ○ ○ ○ ○ 577 ユニラン ○ ○ ○ ○ ○ 582 バニプッチ ○ ○ ○ ○ ○ № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 587 エモンガ ○ ○ ○ ○ ○ 588 カブルモ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 590 タマゲタケ ○ ○ ○ ○ ○ 店売以外剣盾で初解禁 592 プルリル ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 595 バチュル ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 597 テッシード ○ ○ ○ ○ ○ 店売以外剣盾で初解禁テッシードには隠れ特性が存在しない隠れ特性ナットレイは剣盾で捕獲可能 599 ギアル ○ ○ ○ ○ ○ ドリーム以外と隠れ特性の両立は剣盾で解禁 605 リグレー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 607 ヒトモシ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 610 キバゴ ○ ○ ○ ○ ○ 613 クマシュン ○ ○ ○ ○ ○ 店売以外剣盾で初解禁剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 615 フリージオ ■ ■ ■ ■ ■ 店売以外剣盾で初解禁 616 チョボマキ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 618 マッギョ ○ ○ ○ ○ ○ Gマッギョには隠れ特性が存在しない 619 コジョフー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 621 クリムガン ○ ○ ○ ○ ○ 622 ゴビット ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁性別不明だがガンテツ・ウルトラボールと隠れ特性はUSUMでも両立可 624 コマタナ ○ ○ ○ ○ ○ 626 バッフロン ○ ○ ○ ○ ○ 店売以外剣盾で初解禁 627 ワシボン ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 629 バルチャイ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 631 クイタラン ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 632 アイアント ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でガンテツウルボ初解禁 633 モノズ ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾でドリームボール初解禁 636 メラルバ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾でドリームボール初解禁 638 コバルオン ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾でドリームボール初解禁 639 テラキオン ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾でドリームボール初解禁 640 ビリジオン ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾でドリームボール初解禁 641 トルネロス ○ ○ ○ ○ ○ ドリームボールと通常特性の両立は剣盾ダイマックスアドベンチャーで初解禁霊獣フォルムには隠れ特性が存在しない 642 ボルトロス ○ ○ ○ ○ ○ ドリームボールと通常特性の両立は剣盾ダイマックスアドベンチャーで初解禁霊獣フォルムには隠れ特性が存在しない 643 レシラム ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 644 ゼクロム ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 645 ランドロス ○ ○ ○ ○ ○ ドリームボールと通常特性の両立は剣盾ダイマックスアドベンチャーで初解禁霊獣フォルムには隠れ特性が存在しない 646 キュレム ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ダイマックスアドベンチャーでドリームボール初解禁 647 ケルディオ ■ ■ ■ ■ ■ 幻のポケモン(剣盾で捕獲可能)プレシャス以外剣盾で初解禁店売■:カンムリせつげん 649 ゲノセクト × × × × × 幻のポケモン本編では配信限定(プレシャスボール固定)店売■:Pokémon GO № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 659 ホルビー ○ ○ ○ ○ ○ 店売以外剣盾で初解禁 661 ヤヤコマ ○ ○ ○ ○ ○ 674 ヤンチャム ○ ○ ○ ○ ○ 677 ニャスパー ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁店売以外剣盾で初解禁 679 ヒトツキ ■ ■ ■ ■ ■ 682 シュシュプ ○ ○ ○ ○ ○ 店売以外剣盾で初解禁 684 ペロッパフ ○ ○ ○ ○ ○ 店売以外剣盾で初解禁 686 マーイーカ ○ ○ ○ ○ ○ 688 カメテテ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 690 クズモー ○ ○ ○ ○ ○ 692 ウデッポウ ■ ■ ■ ■ ■ 694 エリキテル ○ ○ ○ ○ ○ 696 チゴラス ○ ○ ○ ○ ○ モンスターボール以外剣盾で初解禁店売○:カンムリせつげん 698 アマルス ○ ○ ○ ○ ○ モンスターボール以外剣盾で初解禁店売○:カンムリせつげん 701 ルチャブル ○ ○ ○ ○ ○ 702 デデンネ ○ ○ ○ ○ ○ 703 メレシー ○ ○ ○ ○ ○ 704 ヌメラ ○ ○ ○ ○ ○ 707 クレッフィ ○ ○ ○ ○ ○ 708 ボクレー ○ ○ ○ ○ ○ 710 バケッチャ普 ○ ○ ○ ○ ○ 店売○:XYフレンドサファリには普通しか出ない店売以外剣盾で初解禁 710 バケッチャ小 ○ ○ ○ ○ ○ 店売○:ヨロイじまレイドバトルで隠れ特性解禁店売以外剣盾で初解禁 710 バケッチャ大 ○ ○ ○ ○ ○ 店売○:ヨロイじまレイドバトルで隠れ特性解禁店売以外剣盾で初解禁 710 バケッチャ特 ○ ○ ○ ○ ○ 店売○:XY配信で隠れ特性解禁(以降ヨロイじままで♂からのボール遺伝のみ両立可だった)店売以外剣盾で初解禁 712 カチコール ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁店売以外剣盾で初解禁 714 オンバット ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾産の隠れ特性はヨロイじまレイドバトルで解禁 716 ゼルネアス ■ ■ ■ ■ ■ 717 イベルタル ■ ■ ■ ■ ■ 718 ジガルデ ■ ■ ■ ■ ■ 剣盾ではジガルデキューブでフォルムと特性を変更可能 719 ディアンシー × × × × × 幻のポケモン店売ボールも不可 721 ボルケニオン × × × × × 幻のポケモン店売ボールも不可 № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 722 モクロー ○ ○ ○ ○ ○ 期間限定レイドでのみ捕獲可能モンスターボール以外剣盾で初解禁店売○:剣盾(期間限定レイド) 725 ニャビー ○ ○ ○ ○ ○ 期間限定レイドでのみ捕獲可能モンスターボール以外剣盾で初解禁店売○:剣盾(期間限定レイド) 728 アシマリ ○ ○ ○ ○ ○ 期間限定レイドでのみ捕獲可能モンスターボール以外剣盾で初解禁店売○:剣盾(期間限定レイド) 736 アゴジムシ ■ ■ ■ ■ ■ 742 アブリー ○ ○ ○ ○ ○ 744 イワンコ ○ ○ ○ ○ ○ 通常イワンコとマイペースイワンコは同種扱い剣盾でもマイペースイワンコは捕獲可能 746 ヨワシ ■ ■ ■ ■ ■ 747 ヒドイデ ○ ○ ○ ○ ○ 749 ドロバンコ ○ ○ ○ ○ ○ 751 シズクモ ○ ○ ○ ○ ○ 753 カリキリ ○ ○ ○ ○ ○ 755 ネマシュ ○ ○ ○ ○ ○ 757 ヤトウモリ ○ ○ ○ ○ ○ 759 ヌイコグマ ○ ○ ○ ○ ○ 761 アマカジ ○ ○ ○ ○ ○ 764 キュワワー ○ ○ ○ ○ ○ 765 ヤレユータン ○ ○ ○ ○ ○ 766 ナゲツケサル ○ ○ ○ ○ ○ 767 コソクムシ ■ ■ ■ ■ ■ 769 スナバァ ○ ○ ○ ○ ○ 771 ナマコブシ ○ ○ ○ ○ ○ 772 タイプ:ヌル × × × × × 剣盾では捕獲不可店売ボールも不可 776 バクガメス ■ ■ ■ ■ ■ 777 トゲデマル ○ ○ ○ ○ ○ 778 ミミッキュ ■ ■ ■ ■ ■ 780 ジジーロン ○ ○ ○ ○ ○ 781 ダダリン ■ ■ ■ ■ ■ 782 ジャラコ ○ ○ ○ ○ ○ 785 カプ・コケコ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾で隠れ特性解禁SMではヘビーボールに入れるのは不可能? 786 カプ・テテフ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾で隠れ特性解禁SMではヘビーボールに入れるのは不可能? 787 カプ・ブルル ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾で隠れ特性解禁SMではヘビーボールに入れるのは不可能? 788 カプ・レヒレ ○ ○ ○ ○ ○ 剣盾で隠れ特性解禁SMではヘビーボールに入れるのは不可能? 789 コスモッグ × × × × × 剣盾では捕獲不可店売■:Pokémon GO 791 ソルガレオ ■ ■ ■ ■ ■ 792 ルナアーラ ■ ■ ■ ■ ■ 793 ウツロイド ■ ■ ■ ■ ■ 794 マッシブーン ■ ■ ■ ■ ■ 795 フェローチェ ■ ■ ■ ■ ■ 796 デンジュモク ■ ■ ■ ■ ■ 797 テッカグヤ ■ ■ ■ ■ ■ 798 カミツルギ ■ ■ ■ ■ ■ 799 アクジキング ■ ■ ■ ■ ■ 800 ネクロズマ ■ ■ ■ ■ ■ 801 マギアナ × × × × × 幻のポケモン店売ボールも不可 802 マーシャドー × × × × × 幻のポケモン店売ボールも不可 803 べべノム × × × × ■ 剣盾では捕獲不可USUMではモンスターボール固定剣盾ではウルトラボール固定 805 ツンデツンデ ■ ■ ■ ■ ■ 806 ズガドーン ■ ■ ■ ■ ■ 807 ゼラオラ × × × × × 幻のポケモン店売ボールも不可 № 種族 サフ ガン コン ドリ ウル 備考 808 メルタン × × × × × 幻のポケモン(Pokémon GO内で入手可能)モンスター、スーパー、ハイパー、プレミア、マスターのみ 809 メルメタル × × × × × 幻のポケモン(Pokémon GO内で入手可能)剣盾ではメルタンは進化できないためGO内で先に進化が必要モンスター、スーパー、ハイパー、プレミア、マスターのみキョダイマックス個体は配布(プレシャスボール)限定(ダイスープは使用不可) 810 サルノリ × × × × × HOMEにて隠れ特性解禁店売ボールも不可 813 ヒバニー × × × × × HOMEにて隠れ特性解禁店売ボールも不可 816 メッソン × × × × × HOMEにて隠れ特性解禁店売ボールも不可 819 ホシガリス ○ ○ ○ ○ ○ ヨロイじまレイドバトルで隠れ特性解禁 819 ココガラ ○ ○ ○ ○ ○ 824 サッチムシ ○ ○ ○ ○ ○ 827 クスネ ○ ○ ○ ○ ○ ヨロイじまレイドバトルで隠れ特性解禁 829 ヒメンカ ○ ○ ○ ○ ○ 831 ウールー ○ ○ ○ ○ ○ ヨロイじまレイドバトルで隠れ特性解禁 833 カムカメ ○ ○ ○ ○ ○ 835 ワンパチ ○ ○ ○ ○ ○ ヨロイじまレイドバトルで隠れ特性解禁 837 タンドン ○ ○ ○ ○ ○ 840 カジッチュ ○ ○ ○ ○ ○ 843 スナヘビ ○ ○ ○ ○ ○ 845 ウッウ ■ ■ ■ ■ ■ 846 サシカマス ○ ○ ○ ○ ○ 848 エレズン ○ ○ ○ ○ ○ 850 ヤクデ ○ ○ ○ ○ ○ 852 タタッコ ○ ○ ○ ○ ○ 854 ヤバチャ ○ ○ ○ ○ ○ 真作と隠れ特性の両立は冠の雪原で解禁 856 ミブリム ○ ○ ○ ○ ○ 859 ベロバー ○ ○ ○ ○ ○ 868 マホミル ○ ○ ○ ○ ○ 870 タイレーツ ○ ○ ○ ○ ○ 871 バチンウニ ○ ○ ○ ○ ○ 872 ユキハミ ○ ○ ○ ○ ○ 874 イシヘンジン ■ ■ ■ ■ ■ 875 コオリッポ ■ ■ ■ ■ ■ 876 イエッサン ○ ○ ○ ○ ○ ♂♀同種扱いのため隠れ特性及びボール遺伝可 877 モルペコ ■ ■ ■ ■ ■ 878 ゾウドウ ○ ○ ○ ○ ○ 880 パッチラゴン ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 冠の雪原で隠れ特性解禁店売◎:カンムリせつげんレイドバトルレイドバトルでは隠れ特性固定 881 パッチルドン ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 冠の雪原で隠れ特性解禁店売◎:カンムリせつげんレイドバトルレイドバトルでは隠れ特性固定 882 ウオノラゴン ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 冠の雪原で隠れ特性解禁店売◎:カンムリせつげんレイドバトルレイドバトルでは隠れ特性固定 883 ウオチルドン ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 冠の雪原で隠れ特性解禁店売◎:カンムリせつげんレイドバトルレイドバトルでは隠れ特性固定 884 ジュラルドン ○ ○ ○ ○ ○ 885 ドラメシヤ ○ ○ ○ ○ ○ 888 ザシアン ■ ■ ■ ■ ■ 889 ザマゼンタ ■ ■ ■ ■ ■ 890 ムゲンダイナ ■ ■ ■ ■ ■ 891 ダクマ × × × × × 野生での捕獲不可店売ボールも不可 893 ザルード × × × × × 幻のポケモン本編では配信限定(プレシャスボール固定)店売■:Pokémon GO 893 ザルード(父) × × × × × 幻のポケモン本編では配信限定(プレシャスボール固定) 894 レジエレキ ■ ■ ■ ■ ■ 895 レジドラゴ ■ ■ ■ ■ ■ 896 ブリザポス ■ ■ ■ ■ ■ バドレックスと合体状態で捕獲(バドレックスと同じボールに入る) 897 レイスポス ■ ■ ■ ■ ■ バドレックスと合体状態で捕獲(バドレックスと同じボールに入る) 898 バドレックス ■ ■ ■ ■ ■
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トップ 動画カテゴリ概要 【YouTube・ニコ動】ゲーム実況のやり方・実況動画の作り方まとめ / 2021年09月16日 (木) 21時42分47秒 ゲーム実況者、YouTuberになるための方法 ゲーム実況動画は、どのようにして作られているのでしょうか。どのような機材を使って、なにをすればYouTuberのような動画編集ができるのでしょうか。 このページでは、YouTube・ニコ動に投稿する実況プレイ動画、およびゆっくり実況プレイ動画の作成方法を見ていきます。声を入れない場合についても対応しています。 ゲーム実況は、大きく2パターンに分けて考えましょう。すなわち、(1)事前にゲームを録画して動画を投稿したいのか、それとも(2)リアルタイムでライブ配信(生放送)したいのか、ということです。両者では、やり方が異なるからです。今回は(1)について解説します。(2)についてはライブ配信カテゴリ概要で扱っています。 目次 PCを使う方法が一般的 PCを使わない方法もあるPS4、Switch、Xbox Oneのシェア機能について スマホによるゲームの録画について 全体的な作業の流れ3段階に分けて考える ゲームを録画する 動画を編集する 動画を投稿する ゲームを録画するさいのポイント ゲームを録画する方法(1)据置型ゲームの場合は、キャプチャーボードが必要 ゲーム機によって必要なキャプチャーボードは違う ゲームを録画する方法(2)PCゲーム スマホゲーム 携帯型ゲーム 自分の声を動画に入れる方法マイクが必要 2種類ある声の入れ方 動画を編集・投稿する方法動画編集ソフトを用意する 動画を投稿するさいの手順 ゆっくり実況動画を作成する方法ゆっくりの声・立ち絵を入れるのに必要なソフト 初心者には難易度は高い 関連ページ PCを使う方法が一般的 ゲーム実況では、基本的にPCを使用するのが一般的です。PCがなくてもできないことはないのですが、あくまでも例外です。私たちがよく見かけるYouTuberの動画も、PCでの作業を経て投稿されたものです。 実況動画を作るのと見るのとでは、必要な環境がまったく異なる点に注意してください。ふだんスマホで動画を視聴している人でも、実況動画を作るときはPCを使うのがふつうなのです。 PCは、ノートPCでもデスクトップPCでもかまいません。中程度の性能があれば通常は問題ないでしょう。ただ、PCの性能は高いほうが安心です。というのも、後述するとおりゲーム実況ではゲーム画面を録画したり、動画を編集したりするわけですが、こういった作業はPCにとって重い処理となるからです。 ゲーム実況で必要なPCスペックと、おすすめPCの選び方を参照する ▲画面の上へ PCを使わない方法もある PS4、Switch、Xbox Oneのシェア機能について では、PCがなければ実況動画は作れないのでしょうか。この点、近年のゲーム機であれば、最初からゲーム実況で必要な機能を搭載しています。たとえば、PS4にはゲームを録画できる機能が搭載されています。ゲームを録画中に自分の声を動画に入れたり、動画編集してYouTubeに投稿することも可能です。Xbox Oneについても同様です。 PS4の録画・編集機能を参照する ただ、あえてゲーム機のシェア機能を使わず、PCでゲーム画面を録画する人も多くいる点は留意したほうがよいかもしれません。これはいろいろな理由が考えられます。たとえば、PS4のシェア機能ではゲームによっては録画禁止区間がある、1080p/60fpsで録画できない、PCのほうが便利などの理由です。 Switchについては、本体だけで特定のゲームを録画できる機能がアップデートによって搭載されました。しかし、最大で30秒までの録画となっている点、対応タイトルが少ない点、YouTube・ニコ動に対応していない点などから、ゲーム実況には向きません。 Switchだけでゲームを録画する方法を参照する スマホによるゲームの録画について 基本的に、スマホ単体では実況動画を作りません。PCが必要です。YouTuberがよくスマホ用ゲームの実況動画を作っていますが、あれはPCでスマホの画面を録画しているのです。スマホで作っているわけではありません。 もちろん、スマホ単体で実況動画を作ることは可能です。しかし、スマホ全盛の時代ではありますが、まだ一般的な方法にはなっていません。スマホ単体で実況動画を作る方法については、下記リンク先のページに書いておきました。 スマホでゲーム実況を参照 ここから下は、PCの使用を前提にした解説なので注意してください。 ▲画面の上へ 全体的な作業の流れ それでは、まず実況動画を作るための大きな流れを理解しましょう。便宜上、「実況動画」といっていますが、ゆっくり実況動画を作る場合や、声を動画に入れない場合についても併せて解説していきます。 繰り返しますが、PCの使用が前提です。 3段階に分けて考える 動画をYouTube・ニコ動に投稿するまでの流れは、3段階に分けて考えます。(1)ゲームを録画し、(2)動画編集して、(3)動画を投稿するという流れです。 ゲームを録画する 実況動画を作る場合、まずはゲームを録画できるようになることを最優先に考えるようにしてください。なぜなら、ゲームの録画はすべての作業の土台となる部分だからです。自分の声を入れるか入れないか、あるいは「ゆっくり」の声を入れるか入れないかは、関係ありません。ゲームを録画する方法を理解することが重要です。 録画といっても、スマホでゲーム画面を撮影するわけではありません。一般的にゲームの録画はPCで行うのです。ゲーム画面の録画方法ついては、あとで詳しく見ていきましょう。 ゲームを録画中、マイクがあれば自分の声を動画に入れることもできます。マイクをPCに接続して、声を録音するわけです。録音といっても難しいことをするわけではありません。ゲームを録画するときに、マイクの音を録音する設定にするだけです。 動画を編集する ゲームを録画すると、PCに動画ファイルができあがります。通常は、これを動画編集ソフトで編集します。たとえば、動画のよけいなシーンをカットしたり、BGMやテロップを入れましょう。「ゆっくり」のセリフを考えて動画に入れるのは、この動画編集の段階です(詳細は後述)。ゆっくりの声・立ち絵は、専用のソフトを使うことで入れることができます。 ▲動画を動画編集ソフトで開きます。動画編集が必要ない場合は、そのまま動画を投稿してください。 動画を投稿する 動画編集が完了したら、動画をYouTube・ニコ動に投稿します。 ▲画面の上へ ゲームを録画するさいのポイント 注意したいのですが、ゲーム機によって録画するために必要な機材・ソフトは異なります。たとえば、Switchのゲームを録画するのに必要なものと、スマホのゲームを録画するために必要なものは、同じではありません。どのゲーム機のゲームを録画したいのか、明確にしておきましょう。 PS4やSwitchなど、据置型のゲームを録画する場合、ゲーム機をTVに接続して録画するという発想から抜け出す必要があります。TVに映っているゲーム画面をスマホで撮影するわけではありません。あくまでもゲーム画面をPCに映し、PCで録画するのです。ここは誤解しないでください。 もっとも、ゲームレコーダーというものを使えば、PCを使わずにゲームを録画することはできます。たとえば、GV-HDRECはPCレスでゲームを録画し、動画をYouTubeに投稿することができます。しかし、こういった製品は例外と考えてください。 ▲画面の上へ ゲームを録画する方法(1) 据置型ゲームの場合は、キャプチャーボードが必要 据置型ゲーム(例 PS4、Switchなど)をPCで録画するためには、キャプチャーボードとよばれるPC周辺機器が必要です。ゲーム機とキャプチャーボードをHDMI接続することで、ゲーム画面がPCに映り、ゲーム音もPCから出ます。TVゲームの録画というと、「ゲーム機をTVに接続した状態で録画するのだろう」と誤解する人がいますが、そうではありません。 では、どのような方法でゲーム画面を録画するのでしょうか。キャプチャーボードには、ゲーム画面を映したり、録画できるソフトが付属されています。この付属ソフトの録画ボタンをクリックすればよいのです。すると、私たちがふだんYouTube・ニコ動で見かけるようなゲーム動画ができあがります。ゲームを録画する作業は、以上で完了となります。 ▲キャプチャーボードには録画ソフト(キャプチャーソフト)が付属されています。キャプチャーソフトを起動することで、ゲーム画面を表示したり、録画することができます。もちろん、ゲームの音も動画に入ります。 ゲーム機によって必要なキャプチャーボードは違う では、ほかのゲーム機はどうすればよいのでしょうか。もっといえば、古い世代のゲーム機(例 PS3、PS2、PS1、Wii、GC、N64、SFCなど)です。じつは、このあたりは少し注意が必要になります。なぜなら、上述の現世代のゲーム機用にキャプチャーボードを購入しても、古い世代のゲーム機と接続できるとは限らないからです。ゲーム機を接続できなければ、ゲーム画面を映したり録画することができません。 下表の「対応ゲーム機」をご覧ください。キャプチャーボードによって、接続できるゲーム機が異なる場合があります。したがって、キャプチャーボードを購入するのであれば、どのゲーム機を接続したいのか、どのゲーム機のゲームを録画したいのか考えておかなくてはいけません。たとえば、SFCのゲームを録画したい場合、下表のGC550 PLUSを購入しても接続できないわけです。 Game Capture HD60 S GC550 PLUS GV-USB3/HD 価格商品画像のリンク先 PCとの接続 USB 3.0 USB 3.0 USB 3.0 対応ゲーム機(接続できるゲーム機) ・PS4・Switch、Wii U・Xbox One、Xbox 360 ・PS4・Switch、Wii U・Xbox One、Xbox 360 ・PS4・Switch、Wii U・Xbox One、Xbox 360 1080p/60fpsでの録画 ○ ○ ○ TVへのゲーム画面出力 ○ ○ ○ こちら こちら こちら 特徴 低遅延 筆者お薦め 編集ソフト付属 そこで重要になってくるのが、キャプチャーボードの選び方です。キャプチャーボードは適当に購入してはいけません。めんどうくさがらずに、基本的な知識を身につけたうえで購入するようにしましょう。 キャプチャーボード、およびキャプチャーボードの選び方を参照する レトロゲーム機のゲーム実況であれば、GV-USB2が安く購入できるのでお薦めです。 ▲画面の上へ ゲームを録画する方法(2) PCゲーム PCゲームを録画する場合、キャプチャーボードは必要ありません。キャプチャーソフト(録画ソフト)を使えばゲーム画面を録画できるからです。キャプチャーソフトには、無料版と有料版があります。有料版は無料で使うこともできるのですが、そのままでは制限があります。たとえば、動画にロゴが入る、録画できる時間が最大10分まで、というような制限です。 PCゲームの録画を参照する さまざまなキャプチャーソフトがありますが、まずは定番のものを使用しましょう。下表で掲載しているキャプチャーソフトがその例です。初心者に取っ付きやすいのは、Bandicamです。インストールから設定まで簡単にできるので、おそらく悩む場面はないでしょう。 Bandicam ロイロゲーム レコーダー ShadowPlay アイコン 無料版の制限 あり なし なし こちら こちら こちら 備考 初心者向け スマホゲーム スマホのゲームアプリを録画する場合は、(1)スマホの映像・音声をPCに出力し、(2)PC側で録画するという流れになります。(1)はスマホのミラーリング機能で簡単にできます。同機能を使うと、スマホの画面がPCに映り、なおかつスマホの音もPCから出るようになります。ミラーリングするために必要なソフトや、録画ソフトについては、下記ページをご覧ください。 iPhoneなどの画面を録画・配信する方法、またはAndroid端末の画面をPCで録画・配信する方法を参照する 携帯型ゲーム 3DSは、仕様上キャプチャーボードと接続できません。そこで、3DS自体に専用の装置を取り付ける必要があります。そうすることで3DSにUSB端子が増設され、PCとUSB接続してゲーム画面をPCに表示できるようになります。ゲーム音もPCから出ます。3DSの改造はショップ(代行業者)にやってもらいましょう。 3DSの画面を録画・配信する方法を参照 ▲画面の上へ 自分の声を動画に入れる方法 マイクが必要 自分の声(肉声、生声)を動画に入れるにはマイクが必要です。基本的にはPCにマイクを接続し、マイクに向かって声を入れることになります。マイクの選び方で重要なのは、ヘッドセットとスタンドマイクのどちらにするかということです。両者は一長一短があるため、目的・環境・嗜好に合わせて選ぶようにしましょう。 実況用PCマイク、およびPCマイクの選び方を参照する G231 ECM-PC60 ECM-PCV80U 価格商品画像のリンク先 特徴 ・人気のヘッドセット・詳細 ・超小形サイズ・詳細 ・ソニーの定番マイク・詳細 タイプ ヘッドセット スタンドマイクピンマイク スタンドマイク プロが使うような本格的なマイク(レコーディング用マイク)もあります。ただ、そのようなマイクはPCに直接接続することはできません。オーディオインターフェースとよばれるPC周辺機器に接続して使います。レコーディング用マイクおよびオーディオインターフェースは高価であるため、いきなり手を出す必要はありません。 オーディオインターフェースを参照する 2種類ある声の入れ方 自分の声を動画に入れる場合、まず前提としてゲームを録画する方法を理解しておいてください。そのうえで声の入れ方を学んでいきます。自分の声を動画に入れる方法は、大きく2種類に分類できます。すなわち、(1)まとめ録りと(2)別録りです。 まとめ録りとは、ゲームを録画するさいに、動画に自分の声を入れる方法です。難しく考えることはありません。ゲームを録画中にマイクに向かって声を入れるだけです。初心者向けの方法といえるでしょう。まとめ録りのやり方については、当サイトの各キャプチャーボードの記事、または各キャプチャーソフトの記事をご覧ください。 別録りというのは、ゲームの録画とは別にマイク音を録音し、あとで動画とマイク音をひとつにまとめる方法です。基本的には、マイク音を録音するためのソフトと、動画編集ソフトが必要です。少し難しいので、最初はまとめ録りがお薦めです。 【ゲーム実況】声を録音するための最新方法。別撮り・まとめ撮りのメリット・デメリットを参照する ▲画面の上へ 動画を編集・投稿する方法 動画編集ソフトを用意する 無料の動画編集ソフトとして定番なのがAviUtlです。AviUtlは、プラグインとよばれるソフトを追加することで機能を拡張していくことができます。たとえば拡張編集プラグインを導入することで、ありとあらゆる編集が可能となります。AviUtlでの編集といえば、拡張編集プラグインを導入していることが前提ということも多々あるでしょう。 AviUtlの使い方、および拡張編集プラグインを参照する ただ、AviUtlの難易度は高めです。有料でもよいなら、さらに使いやすい動画編集ソフトがたくさんあります。たとえば、定番としては PowerDirector 18(リンク先 Amazon)があります。詳細については、以下のページをご覧ください。 PowerDirectorの詳しい使い方を参照する 動画を投稿するさいの手順 動画を投稿するのは簡単です。YouTube・ニコ動にアクセスして、PCにある動画をドラッグ&ドロップするだけです。そうすれば動画のアップロードが自動的に始まるので、あとはアップロードが完了するのを待ちましょう。 YouTubeに動画を投稿する方法、またはニコニコ動画に動画を投稿する方法を参照する 動画投稿は無料です。これはYouTubeでもニコ動でも変わりません(*1)。 動画を投稿するさいは、動画の長さとファイルサイズに気をつけましょう。YouTube・ニコ動ともに、動画投稿できるファイルサイズに上限があります。動画編集ソフトを使えば、動画の長さやファイルサイズを調整できます。上限の詳細については、上記ページをご覧ください。 ▲画面の上へ ゆっくり実況動画を作成する方法 ゆっくり実況動画を作成する場合、まず前提としてゲームを録画する方法を理解しておいてください。「ゆっくり」の声・立ち絵は、ゲームを録画後の編集の段階で入れます。 ゆっくりの声・立ち絵を入れるのに必要なソフト ゆっくりの声と立ち絵は、ゆっくりMovieMakerというソフトを使って入れることができます。最初に同ソフトを起動して動画を読み込みましょう。そして、ゆっくりのセリフ・字幕・立ち絵を任意の位置に入れていくわけです。セリフを打ち込むと、それが自動でゆっくりの声で読み上げられます。動画編集と同じ要領であると考えてください。 では、ゆっくりMovieMakerだけでゆっくり実況動画を完成できるかというと、そうではありません。じつは、同ソフトで編集したあとに、データをAviUtlと拡張編集プラグインに引き継ぎ、AviUtlのほうで最後の仕上げをする必要があるからです。つまり、ゆっくり実況動画を作成するためには、AviUtl+拡張編集プラグインの使い方を理解しておかなくてはいけません。 初心者には難易度は高い 動画編集の経験がないなら、最初はゆっくり実況動画の作成は避けてください。AviUtl、および拡張編集プラグインを使いこなせるようにするためには、覚えなくてはいけないことが多いのです。手間がかかるため、ゆっくり実況動画をスムーズに完成させるのは難しいでしょう。動画編集で不具合が起きて、作業が思いどおりに進まないこともあるはずです。 動画編集に慣れている人ですら、ゆっくり実況動画を継続的に作成・投稿しつづけるのは困難です。それくらい手間と時間がかかります。また、いざ作るとなるとネタ切れすることがあるかもしれません。もし、ゆっくり実況動画を作るのであれば、相応の覚悟を持って挑みましょう。 ゆっくりMovieMakerを参照する ▲画面の上へ 関連ページ 筆者がいつも使っている、おすすめキャプチャーボード4選キャプチャーボード購入で迷ったときの参考に! ゲーム実況者が実践している動画編集のやり方・編集テクニックあの編集はどうやるの?おおよそのイメージとキーワード YouTubeに高画質な動画をアップロードする方法なぜ画質が落ちる?YouTubeに高画質な動画をアップするやり方 ニコニコ動画に高画質な動画をアップロードする方法ポイントは3つだけ!ニコ動で手軽に高画質にしたい人へ キャプチャーソフトについて録画・ライブ配信で知らないと損することキャプチャーソフトを横断的に理解しよう!おすすめも紹介 ▲画面の上へ 名前 コメント 最近のゲームはCPUよりメモリの方が大事なことも多い様な・・・ -- 名無しさん (2020-03-03 09 13 35) パソコンの所はスマホには置き換え可能なのでしょうか? -- たけ (2019-12-04 20 43 04) レベルの高い記事ありがとうございました プリントアウトしてアンダーライン引いて しっかり勉強します。 すべての有益な情報発信者に感謝 -- 通りすがり (2019-02-25 18 12 30) わかりやすい説明、ありがとうございました! -- ガゼル (2019-01-04 20 51 41) 2PC配信についての記事がほしいです。 -- 名無しさん (2018-02-21 21 13 23)
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もるにゃとほてっぷぅ卓とは もるにゃうさんがKPでCoCTRPGの放送のことです。 ほ(第1回~第20回)へ ほ(第21回~)へ
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空気、隔離コテハン常連 痛いブログもある
https://w.atwiki.jp/mechatai/pages/23.html
ロックラッシュシリーズが終わった事で、ギルイベのボスが変更される事が予想されます。 予想される変更点と、その対策についてここに記します。 ボスに雑魚複数がついてくる 一番可能性が高いと思われるのがこれです。序盤~中盤の弱い時には雑魚が多い場合魔導を入れると良いかもしれません。 それでも追い付かない場合は封印、3ターン遅延が効果的になると思います。 ボスが複数になる 恐らく封印が効果的になります。3ターン遅延も有効でしょう。 ボスが技を使用してくる キリ番のボスがやってくる可能性が高いです。 こちらも封印が効果的になるでしょう。
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『ゆっくり命令していってね!』 ※ただひたすら、ゆっくりにチートっぽいアイテムで実験をする話です A主任は夢から覚めた。 変な夢を見ていた。ドスまりさとスケートリンクでフィギュアスケートをするという夢だ。 観客席を埋め尽くすゆっくりたちの、「ゆっくり!ゆっくり!ゆっくりすべってね!」という奇妙な歓声が今も耳に残っている。 華麗なスピンを決めるA。イナバウアーを見せつけるドスまりさ。 点数はオール3点。最高得点だったらしい。コーチのてんこと一緒に抱き合って喜んだところで目が醒めた。 「変な夢を見たねえ……。疲れが溜まっているのかな」 この前はきめぇ丸に誘惑される夢を見たばかりだ。黒のランジェリー姿のきめぇ丸が、「おお劣情劣情」と首をシェイクしながらセクシーポーズを取っていた。 じっと見ていると、次第にその顔が妻の顔に変わっていったのは悪夢だった。妻ときめぇ丸に共通点など何もないのに。 デスクで眠るのはやはりやめよう。これから疲れたら仮眠室を使った方がいいようだ。 Aはポットからマグカップにお湯を注ぎ、インスタントコーヒーを作った。眠気覚ましで一気飲みする。 熱くてむせた。ついでに、タッパーの蓋を開ける。 「……ぁじゅぃ……よ…たしゅ…け……」 「ゅっく…ち…しゃせ……ちぇ」 「ゅ゙っ…ゅ゙っ…ゅ゙っ」 アルミホイルの上に乗っているのは、すっかり冷めた赤れいむの唐揚げだった。油で揚げられた赤れいむたちは、どれも苦悶の表情で顔が固まっている。 中枢餡を吐いていないから、まだ生きているらしい。小さな声で助けを求めているのが聞こえてきた。 無視してA主任はタッパーを掴み、三つとも一口で食べた。揚げたてはかりっとした皮とあっさりとした餡子が絶妙なのだが、すっかり冷めていてまずい。 それにしても、作ったその場で食べられてもらえず、延々と全身火傷の痛みを味わい続けた赤ゆっくりたちは災難だっただろう。 「俺が寝てる間にちょっとは進展あったかねえ」 椅子にかけてあった、くしゃくしゃの白衣に袖を通し、Aは立ち上がった。 適当に伸びた髪といい、野獣のような目付きや口元といい、ステレオタイプの研究者とはかけ離れた外見をしている。 だが彼こそ、加工場に隣接するゆっくり生態研究所の主任であり、これまでいくつものゆっくり駆除の新製品を作り出してきた天才である。 今回の発明は、机の下に置いてあったメガホンだ。 外見はただの拡声器だが、かなり重量がある。Aは持ち上げる時にややきつそうな顔をした。今後は軽量化に力を入れる必要がありそうだ。 片手にメガホンを持ち、片手をポケットに突っ込み、A主任はかったるそうに自室から実験室へと向かった。 * * * 実験室に入ると、A主任はほかの研究員に挨拶しつつ一つの大型ケースに向かった。 F−15とナンバリングされたそこには、赤ゆっくりが10匹ほど入っている。 どれも明らかに飢えている。目は濁り、皮は垂れ下がって床に伸び、髪の毛はバサバサになっている。 Aが顔を近づけても、いつもの「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ」の言葉も聞こえてこない。ちらりと恨めしそうな目で見るだけだ。 ここまではよくある光景に過ぎない。 Aは出勤する時、親の亡骸の前で泣いていた痩せた赤れいむが、帰宅する時には物言わぬカサカサの饅頭になっていたのを思い出した。 赤ゆっくりは、ただでさえ貧弱なゆっくりに輪をかけて貧弱だ。 よく動き回る上に燃費が悪く、数時間食べないでいるとあっという間に弱り、さらに放置すれば簡単に死んでしまう。 まして生まれてから10時間もの間、何も食べていない赤ゆっくりだ。一日保たないで餓死寸前なのも頷ける。 だがおかしいのはここからだ。 ケースの真ん中には、柔らかくておいしそうな餡子が山盛りにしてあるのだ。 赤ゆっくりは餡子の山の周りでうずくまっているが、一匹も食べる様子がない。 「餡子が劣化して食べないでいる、ということはないよね」 Aはケースの蓋を開け、手を伸ばして中の餡子をひとすくいした。そして、隣のケースで寝ているれいむの目の前に手を差し出す。 「ゆゆゆっ?なんだかおいしそうなにおいがするよ。あまあまさんだね。ゆっくりたべるよ!」 それまで「ゆぴー、ゆぴー」と熟睡していたれいむは、匂いで分かったのだろう。ぱちりと目を開くと、主任の手にあった餡子に目を輝かせて飛びついた。 「むーしゃむーしゃ、しあわせー!おいちいー♪」 はぐはぐ、もぐもぐと夢中で餡子を口の中にかき込んでいく。もみあげがピコピコと動くのがまた鬱陶しい。 今の光景を、虐待趣味のある人間が見たらストレスがマッハになるのは想像に難くない。 「主任、一匹死にますよ。ほら、このまりさです」 そばにいた助手が指さす赤まりさの頭から、帽子がパサリと床に落ちた。 やせ衰えてしわだらけになった赤まりさは、震えながらゆっくりと目を閉じ、やがて動かなくなった。 赤まりさの死に顔はそれはひどいものだった。飢え、恐怖、惨めさ、そういったものが全て凝縮されてデスマスクを作り上げている。 ゆっくりとした安らかな死、とは言えない死だ。周りの赤ゆっくりたちも、自分たちの末路を知ったのか一斉に涙をこぼし始めた。 か細い声で何か言っている。 「おねーしゃん…めをあけちぇにぇ…まりしゃとゆっくちしようょぉ…………」 「ゆっくち……しちゃいよぉ…あみゃあみゃしゃん……たべちゃいよぉ………」 「どうしちぇ……?どうしちぇ……?どうしちぇ、れいみゅたち……あみゃあみゃしゃんたべられにゃいにょ……?」 「おにゃか……しゅいちゃよ………もう……まりしゃ……しにゅん…だにぇ………」 口々に空腹を訴えている赤ゆっくりだが、誰も餡子にかぶりつくことはない。 効果があったようだ。死ぬと分かっていても、「命令」に背くことができないでいるらしい。 Aは自分の発明が成功したことを実感し、にやりと赤ゆっくりたちに笑いかけた。 当然のことだが、反応する赤ゆっくりはいなかった。 * * * れいむが目を覚ますと、そこにはこれから目を覚ましそうとする妹たちがいた。 「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」 とれいむが言えば、すぐに返事が返ってきた。 「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」 「おねーしゃん、まりしゃとゆっくちしちぇにぇ」 「ゆーっ!ゆっくち!」 「ゆっくちしようにぇ」 一斉にこっちを向いて挨拶する妹たちに、れいむはすっかり嬉しくなった。 妹たちが沢山いる。こんなにいっぱいいるから、きっといっぱいゆっくりできるだろう。 れいむは、自分たちが実った直後に親から引き離され、オレンジジュースによって育てられたことを知らない。 生まれたと思ったらすぐに冷凍され、今ようやく解凍されたこともやはり知らないままだ。 「ゆ?おかーしゃんはどきょ?」 「おかーしゃーん!まりしゃはここにいるんだじぇ。へんじしてほしいんだじぇ!」 「おとーしゃんもいにゃいよ。おとーしゃんはどきょ?」 「れいみゅたちのおかーしゃんはどきょにゃにょ?かくれてにゃいででてきちぇにぇ?」 「ゆゆっ。ほんちょだにぇ。おかーしゃんとおとーしゃんがいにゃいよ」 赤ゆっくりたちには、親からの記憶が餡子を通じて受け継がれている。 赤ゆっくりたちが生まれると、そこには必ずお父さんとお母さんがいるはずだ。 お父さんとお母さんは優しくてゆっくりした、側にいるだけでゆっくりできるゆっくりだ。 れいむたちを、いっぱいかわいがってくれる両親がいるはずなのに。お母さんは、まずはれいむたちにおいしいものを食べさせてくれるはずなのに。 生まれたばかりなのに両親の姿が見えないことが、不安と同時に空腹を加速させる。 本来ならば、ここで赤ゆっくりたちは親の頭から生えた蔦を食べさせてもらえるはずだ。 「おなかしゅいちゃよ!おかーしゃん、かくれてないででてきちぇにぇ!」 「れいみゅおなかしゅいちゃ!なにかたべさせちぇにぇ!」 妹たちが口々に空腹を訴え始める。 どうしよう。一番最初に目覚めたことから、自分が姉だという自覚をしたれいむは周りを見回す。 不意に、おいしそうな匂いが上からした。 見上げると、ケースの蓋が開き、上からぼとぼとと何か黒いものが落ちてきた。 目の前にどっさりと盛られたそれは、赤ゆっくりからすると小山くらいの大きさだ。 食欲をそそられる、甘い香りが漂ってきた。 「ゆゆっ?あみゃあみゃしゃんのにおいがしゅるよ!」 「あみゃあみゃ?れいみゅたべちゃいよ~」 「あみゃあみゃたべちゃいんだじぇ!」 「あみゃあみゃよこちぇ~」 「よこちぇ~♪」 たちまち姉妹たちは、這って餡子の小山へと殺到した。 ゆっくりにとって最高の好物である、あまあまが目の前にどっさりと食べきれないくらいある。 きっとこれはお母さんがれいむたちにくれたものだ。いっぱい食べてゆっくりできるよう、お母さんが備えてくれたんだ。 れいむは勝手にそう判断すると、自分も餡子へと飛びついた。 「「「「ゆっくちいちゃだきましゅ!」」」」 赤ゆっくりたちが、涎をだらだらこぼしながら口を開けた。 口いっぱい、柔らかくて甘い餡子をかき込める幸せに、一匹残らず至福の表情を浮かべていた。 その時だった。突然上から「命令する!」という大声が響いた。 「ゆぴっっ!」 「ゆがっっ!」 「ぴぴぃっ!」 声を聞くと、なぜかれいむたちは体が動かなくなった。 大口を開けたまま、赤ゆっくりたちは一斉に動きを止めた。 「目の前のあまあまを絶対に食べるな!これは命令だ。あまあまを食べてはならない!」 何を馬鹿なことを言ってるんだ。れいむは声に怒りさえ感じた。 自分たちは空腹で死にそうなのに。目の前にこんなにおいしそうなあまあまがいっぱいあるのに。それを食べるなとは何様のつもりなんだろう。 (れいみゅたちおにゃかがしゅいちぇるんだよ!あみゃあみゃしゃんにゃんだよ!ばきゃにゃの?しにゅの?じぇったいにたべりゅんだからにぇ!ぴゅんぴゅん!) れいむは声を無視し、餡子にかぶりつこうとした。 だが、その時異変は起こった。 「ゆゆゆぅ?た…たべられにゃいよ?」 たっぷりと唾液で満ちた口の中に餡子を頬張ろうとしたのに、口が勝手に閉じてしまったのだ。 むーしゃむーしゃもごっくんもしたいのに、餡子はかけらも口に入ってくれない。 「おくちしゃん!ゆっくちしちぇにゃいでたべしゃしぇてにぇ。いただきまーしゅ…………どうしちぇぇぇ?」 再び挑戦したのだが、やはり失敗する。 体は自由に動くし、喋ることもできる。なのにどんなに力を入れても、餡子を食べようとすると口が閉じてしまうのだ。 「ゆんやああ!おくちしゃんがいじわりゅしちぇたべられにゃいよぉ!」 れいむが気付くと妹たちも同様の事態になっていた。ほかのことはできるのに、食べることだけができない。 一生懸命餡子の山にかじりつこうとしても、直前で口は止まり勝手に閉じてしまう。 自分たちの目の前に小山のように沢山あるあまあまが、見て匂いを嗅ぐだけで絶対に食べられない。 食べられないゆっくりが行き着く先は……永遠にゆっくりすること。 れいむは恐怖で叫んだ。 「いやじゃあああ!あみゃあみゃたべちゃいよおお!」 * * * それから先は、赤ゆっくりが生まれて初めて味わった生き地獄だった。 悲惨極まる話だ。赤ゆっくりは生まれてすぐ、ゆっくりもしあわせーも知らず、親からのすりすりもぺろぺろもされず、餓鬼道へと落とされたのだ。 「おくちしゃん!いじわりゅしにゃいでれいみゅにあみゃあみゃしゃんたべしゃせちぇ!たべしゃせちぇよお!」 「あみゃあみゃ!あみゃあみゃ!あみゃあみゃ!あみゃあみゃあああ!ゆんやあああ!」 「どうしちぇえええ!どうしちぇれいみゅあみゃあみゃしゃんがたべられにゃいのおおおお!こんにゃにたくしゃんあるにょにいいい!」 「よこちぇ!あみゃあみゃよこちぇ!……………………くだちゃい!あみゃあみゃくだちゃい!まりしゃにあみゃあみゃたべしゃしぇてくだちゃい!」 れいむは妹たちと、何度も何度も餡子を食べたくて挑戦し続けた。ありとあらゆる方法で餡子を口に入れるよう努力した。 赤ゆっくりらしからぬ知恵を使い、一匹が口を開け、もう一匹がそこに餡子を入れるという方法さえ考え出した。 結果はどれも失敗だった。いかなる方法を用いても、どれだけ口を閉じないように力を入れても、意志とは無関係に口は閉じ餡子は食べられない。 絶望で泣き叫んでも結果は変わらない。 れいむたちは一匹残らず、空腹に苦しみつつ、どんなに憧れても一口も食べられない餡子の山を何時間もひたすら見続けた。 見て、見て、見続けた。まるで見つめることによって、餡子を食べているかの如く。 羨望した。こんなにおいしそうなあまあまが食べられないのは間違っている。心の底から求めれば、絶対に食べられると信じた。 空腹は、体内の餡子を針で刺す痛みに変わった。 れいむたちは、体を折り曲げて苦しんだ。 懇願した。あまあまさん、どうか食べさせて下さい。れいむたちにゆっくり食べられて下さいと、何度もお願いした。 空腹は、体が二つに千切れる痛みに変わった。 れいむたちは、その場に転げ回って苦しんだ。 最後には恨んだ。食べられてくれないあまあまを憎み、あまあまの前では閉じてしまう自分の口を悔しく思った。 空腹は耐え難い痛みに変わった。 れいむたちは、苦しみながらついに動けなくなった。 それでもなお、ゆっくりたちはあまあまを食べられなかった。 既に一匹のまりさが息絶えた。妹たちはがたがた震えて、間近に迫った死に怯えている。 れいむはぽんぽんの激痛に悶えながら、これで何度目か分からない問いを投げかけた。 どうして?どうして自分たちはあまあまが食べられないの? * * * れいむたちが餡子の小山を食べられなかったのは、最初に聞こえたAの持つメガホンからの声が原因だった。 これこそ、A主任が開発した新製品である。 このメガホンは、人間の声にドスまりさの放つ特殊な周波数の音波をプラスしてスピーカーから放射するのだ。 そもそも、あの自分の欲望に忠実なゆっくりたちが、なぜドスまりさに従いドスまりさを中心にして群れを作るのだろうか。 その秘密が、ドスまりさが口と全身から放つ音波にある。 ドスまりさが放つゆっくりオーラ。これはゆっくりにのみ効果があり、人間はオーラを見ることさえできない。 それもそのはずだ。ゆっくりオーラとは、ドスまりさの体表から発せられる振動なのだ。 これを浴びたゆっくりは中枢餡に刺激を与えられ、ゆっくりの好むゆっくりした状態となる。単純なリラックス効果があるようだ。 ドスまりさはこれを、集束して口から声と一緒に放つこともする。こうすることによってゆっくりをゆっくりさせ、ドスまりさの言うことを聞きやすくするためだ。 Aが開発したのは、ドスまりさの放つ音波を極めて強力にし、さらに強く中枢餡に働きかけるようにしたものだ。 さしずめドスまりさが放つ音波が「お願い」なら、メガホンから放つ音波は「洗脳」に当たる。 効果は見ての通りだ。赤ゆっくりたちは、中枢餡に音波によって刷り込まれた「あまあまを食べてはならない」という命令に忠実に従わされた。 頭では命令を拒否している。あまあまを食べてゆっくりしたい。お腹いっぱいになりたいと思っている。体だけが従わないのだ。 中枢餡に働きかけるため、ゆっくりの五感に変化はない。あまあまを目で見ることも、全身で匂いを嗅ぐことも、味を想像することもできる。 体力が続く限り、あまあまを食べようと挑戦するのも自由だ。しかし決して食べることはできない。 ゆっくりを洗脳する超音波を放つ機械。これが、A主任の開発した新たな製品である。 * * * メガホンから放たれる音波と命令は、基本的に上書きが可能だ。新しい命令の方が優先される。 主任はメガホンをケースに向け、命令する。 「お前たち。あまあまを食べてもいいぞ」 それまで生ゴミ同然の姿でへばっていた赤ゆっくりたちが、一斉にピクン、と体を震わせた。 死んだ魚のように濁っていた寒天の目に、生気が戻っていく。 「あ…あみゃあみゃ……あみゃあみゃたべれりゅよ……」 「おくちしゃん…うごくよ……むーちゃ……むーちゃ…………」 「あみゃいよ………ちあわしぇー…だよ………」 「あみゃあみゃ………あ…みゃ…みゃ」 ふらふらと赤ゆっくりたちは、目の前の餡子に口を付けると噛み付いた。その動きはもはやゆっくりではなく、餓鬼に近い。 どんなに食べたくても食べられなかった餡子が、ようやく口の中に入ってくれる。 むーしゃむーしゃと噛むと、待ちかねていた甘さが口の中いっぱいに広がった。 餓死寸前だった赤ゆっくりたちは、念願のあまあまを食べられた喜びで一斉に涙をこぼし始めた。 一匹もがつがつと食べるものはいない。口に入れて味わうだけで精一杯なのだ。極限まで中身を失い衰弱したゆっくりには、がっつくことなど不可能だ。 構わない。ようやくお口は動いてくれたのだ。 あまあまは食べきれないくらいある。これからゆっくりと味わって食べていけば、元気になれるだろう。 赤ゆっくりは涙と涎を流しながら、生きていることの喜びを実感していた。 生きているのは、あまあまを食べられるのは、なんて幸せなんだろう。 「やめろ。口に入れたあまあまを全部吐き出せ。二度とあまあまを食べてはならない」 だが無情にも、上から聞こえる命令は赤ゆっくりたちの喜びを奪い去った。 飲み込もうとした喉が閉じ、顎が意志に反して開かれていく。口が甘い餡子を吐き出そうとして動くことに赤ゆっくりたちは戦慄した。 「ゆげぇ…だめぇ……おくちしゃん……あみゃあみゃしゃんをはいちゃ…だめぇ……ゆげぇぇ」 「ゆげぇぇぇ……どうしちぇおくちしゃん……あみゃあみゃ…たべれにゃいよ」 「ゆげぇぇ……いやじゃぁ………またぽんぽんいたいのいやじゃぁ……ゆやぁぁぁ…………」 「ぁぁぁ………れいみゅ…にょ…あみゃ……みゃ……ぁぁぁ………」 「あ…みゃ…あみゃ……たべちゃ…かっちゃ……よ……」 「にゃん…で……?どう…し…ちぇ………ゅぁぁぁ……」 静かに抵抗もなく、赤ゆっくりたちは頬張ったものを口から吐いていく。 どの赤ゆっくりも、喜びの涙から絶望の涙に変わったものを目からおびただしく流している。 そうだろう。苦しい飢餓の果てに、ようやく動いてくれた口。食べたくてたまらなかったあまあまが、ついに口に入れることができた。 その瞬間に、再び口は反乱を起こしあまあまを吐き出したのだ。後もう少しで、食べることができたのに。 天国の扉は目の前で閉じ、苦痛に満ちた飢えの地獄へ逆戻りだ。 もはや呻く元気さえなくなった赤ゆっくりは、自分の唾液にまみれた飲み込むはずだった餡子を見て、無言で涙をこぼしている。 ひどすぎる。あまあまをお腹いっぱい食べられるはずだったのに。 なんで自分たちは食べられないのだろう。なんでこのまま死んでしまうんだろう。 赤ゆっくりたちの絶望と苦悶で染め上げられた目は、一匹残らずそう訴えているようだった。 その内に一匹、また一匹と目を閉じ、不規則な痙攣を起こすだけの状態になっていく。 苦しみの先にある餓死は間近だ。 赤ゆっくりたちは、幸せを夢見て誕生した。優しい両親、お腹いっぱい食べられる食事、ゆっくりだらけのゆん生を信じていた。 実際は凄惨なゆん生だ。赤ゆっくりの生涯は、山盛りのあまあまを目にしながら飢えに苛まれる拷問でしかなかった。 * * * 一通りの変化を見届けたA主任に、助手が話しかける。 「成功ですね。あの食欲旺盛な赤ゆっくりをここまで制御できるなんて」 「とりあえずね。でもさ、この命令、24時間がタイムリミットなんだよね。隣のれいむは一日は食べなかったけど、次の日になったら餡子を全部食べてたし」 Aは結果に満足しつつも不満を漏らす。改良点はまだ残っているのだ。 ドスまりさの音波をまねたメガホンから発せられる命令の効果範囲は、およそ1.5メートル。有効期間は24時間しかない。 たとえ中枢餡に刷り込まれる強い命令でも、ゆっくりは一日の間しか覚えていられないのだろうか。 「タイムリミットはそのうち解決するとして、今は命令がどこまでゆっくりを拘束できるのか試してみないとね。そうだ、ありすどうなった?」 「見て下さい。あれからずっと発情状態です。でもすっきりは一度もしていません」 助手を引き連れ、Aは少し離れたケースに近づく。 先程からずっと、中に入れられたゆっくりが暴れてガラスに体当たりしてるらしく、がたがたと揺れている。 「どれどれ。あーこりゃすごい」 「ですよね……」 心なしか助手の顔は青ざめている。普段は実験のためなら顔色一つ変えずにゆっくりの目を抉り、歯を抜き、リボンや帽子を燃やす彼が引いている。 ある程度の防音効果があるケースを貫いて、中のゆっくりの絶叫が聞こえてくる。 「ぼほおおおおおおおお!んんんんぼおおおおおお!!じゅっぎ!じゅっぎ!じゅっぎりいいいいい!じだいいいいいいいいい!」 ケースの中に入っていたのは、カチューシャと金髪が特徴的なありすのはずだった。 しかしそこにいるのは、誇張ではなく人間の腕ほどもあるぺにぺにを屹立させ、全身から粘液を噴出させている奇怪なクリーチャーだった。 「じだいいいいい!ざぜでえええええ!じだい!じだい!じゅっきり!ずっきり!じゅっぎり!ずっぎり!どぼじでえええええ!でぎないのおおおおおお!!」 全身のカスタードの内の半分が集中していると思われるご立派なぺにぺには、どんなゆっくりであろうとも一撃で物理的に昇天させてしまう特大サイズだ。 それを振り立て、ありすは涎をどばどば流しながら絶叫し続けている。 既に交尾の際に体から出す粘液で、ケースの床はびしょ濡れになっている。どれだけの量を出せばこうなるのか想像もつかない。 「びぎゅおおおおおお!!!ゆゆゆっびびいいいいい!じぬうううう!じなぜで!ずっぎりできないならいっぞじなぜでえええええ!」 ケースの前にはプロジェクターとスクリーンが置かれ、そこには可愛らしいれいむとまりさの映像がずっと流れている。 「れいむをおよめさんにしてほしいな。れいむとずっとゆっくりしようね」 「ま、まりさをおかあさんにしてほしいよ。おねがい、いっしょにすっきりしてね」 「あばばああああああああ!!!ありずどずっぎぢいいいいいいい!じでええええええええええ!」 れいぱーでなくても、こんな美しく可憐なゆっくりならば一緒にすっきりしたいと思うだろう。 ケースの中のありすはそれを見ながら、一向にぺにぺにからカスタードを放出してすっきりしようとはしない。 ありすは発情している。体は常に小刻みに振動し、いつでもすっきりできる状態に体は整っている。 なのに、ありすは絶対にすっきりしない。ぺにぺには以前形を保ち、膨大な量の粘液が流れ出している。 今すぐすっきりしたいのに。すっきりの寸前まで高まっているのに、絶対にすっきりできない。 苦しみはありすを半狂乱に陥らせ、既にありすはまともな思考ができないようだ。 このありすにはメガホンを通してこう命令してある。 「発情しろ。だが絶対にすっきりするな」 命令した瞬間、ありすは体を揺すって発情状態になった。 「ゆっ……ゆっゆっゆっ……いやぁ……みないでぇ……ありす……すっきりしちゃうよぉ…………」 ケースにいたありすは、レイパーではない。 飼いゆっくりを生産する場所からもらってきた個体だ。研究所に送られなければ、そのまま飼いゆっくりになっていただろう。 理性できちんと本能を制御できる、ごく普通のまともなありすだった。 それが、中枢餡に刻み付けられた命令で発情している。 「すっきり……すっきり……り……どうして?なんで……なんですっきりできないのおおおお!?」 ありすが収まらない自分のぺにぺにを見て驚愕したのが、ちょうどAが仮眠を取る直前の4時間前。 以来ありすは、発情しつつも決してすっきりできない地獄の釜の中にいる。 途中何度か助手がオレンジジュースを補給しなれば、とっくに干涸らびていただろう。 ありすはもがき、のたうち、暴れ、どうにかして荒れ狂う発情を収めようと懸命になっている。 ケースに体当たりする痛みで、すっきりできない苦しみを紛らわしているようだ。 ありすの発情は、既に限界を突破している。体内のカスタードは、熱でぐつぐつ沸騰しているかもしれない。 「成功だね。これ、レイパー対策でいいかも。例えば、家に侵入したレイパーに聞かせることによってすっきりによる死亡をなくしたりできるね」 「でも、そうすると飼いゆっくりも同様に苦しんでしまうのでは」 「そこなんだよね。何とかして、音波に指向性をもたせないとな。もしくは命令の内容を限定的にするか」 Aはおおよそ実験の結果に満足したようだ。ありすを苦しみから解放させる命令を、メガホンを使ってありすに伝えてやった。 「ありす、すっきりしていいよ」 「んんんんんんんんんんんほほほほほほほほほほほほほほほほほおおおおおおおおおおおおおお!!! すすすすすすすすっっっっっっきききききききききりりりりりりりりりいいいいいいいいいい!!!」 彼が命令した瞬間、ありすの顔に浮かんだ表情は何だったのだろう。 歓喜。快楽。放心。安堵。どれでもない。全部が混じり一緒くたになったありすの表情は、まさに「涅槃」としか形容できなかった。 ありすの顔は一瞬だけ、限りなく透明だった。 それが、膨張し膨れ上がった欲情の渦に飲み込まれ、吹き上がり、溶けた。 爆弾が爆発する過程を、スローモーションで見ているかのようだった。 ありすのぺにぺには、爆発した。 先端は、あまりのカスタードの圧力で爆ぜた。 カスタードがしぶきを上げて吹き出す。 ウォーターカッターの要領で、ぺにぺにが先端から根本に向かって引き裂かれていく。 バナナが、皮ごと見えないミキサーで粉砕されていくかのようだ。 カスタードの花火が、ケースに咲いた。 ありすは自分の一番大事な器官が粉砕され、体内のカスタードが一滴残らず噴出していくのを、恍惚と恐怖の混じった顔で見ていた。 時間にして数秒。 終わってみればあっけない。ケースに残っているのは、ぺにぺにが根本からない潰れたありすの胴体と、ばらばらに散らばったぺにぺにの破片。 そして、ケースのガラス面を覆い尽くすカスタードだけだった。 ありすは、すっきりしながら死んでいった。 助手は自分の股間を無意識に押さえながら、主任の作ったメガホンが人間にまったく効果がないことを心から感謝していた。 * * * A主任はありすの壮絶すぎる死に様を見ても、男性として特別思うところはなかったらしい。 「性欲はこれで完全に抑制可能、と。性欲に関しての実験はこれでいいね。問題はむしろ食欲の方だよ。 ゆっくりがゆっくりするのは、大抵ものを食べている時だからね。こちらは色々試して揺らぎがあるかどうか実験してみようか」 「はい……」 「顔色悪いけど、風邪引いたの?」 「いえ、何でもありません」 「そう。ならいいけどさ」 ちょっと一つもらうね、と言いながら、Aは実験室の机の上に置かれている煎餅を手に取り食べ始める。 ぼりぼりと音を立てて噛み、床にぼろぼろと破片がこぼれているが気にする様子はない。食べ方の汚さはゆっくりと同程度だ。 「餡子用意して。たくさん。アルコールランプと、この前作っておいた帽子が一つ。昨日引き取ったれいむとまりさを使おう。今からF−14番のケースで実験するから」 「はい。分かりました」 思いついた言葉をそのまま発しているAの指示に、助手はすぐに行動する。態度や見かけは悪いが、助手は主任を尊敬している。 F−14番のケースは、先程餓死した赤ゆっくりたちの隣のケース、つまり餡子をAが食べさせたれいむのいるケースだ。 そこに、助手はもう一匹れいむを放り込む。まりさは透明な箱に入れたままだ。 「おそらをとんでるみたい~♪ゆゆっ?れいむがいるよ。ゆっくりしていってね!」 「ゆっ?れいむがやってきたね。ゆっくりしていってね、れいむ」 ぐうぐう寝ていたれいむは、ゆっくりが突然ケースに投げ込まれたことで目を覚ました。 「れいむ、ここをふたりのゆっくりぷれいすにしようね。ゆっくり♪ゆっくり♪」 「いいよ。れいむといっしょにゆっくりしようね。ゆゆゆ~♪ゆっゆ~♪」 幸いのんびりした性格らしく、取り立てて「ここはれいむのおうちだよ」と騒ぎ立てることもなかった。 「さて、始めようか。ゆっくりたちの食欲をどれだけ操作できるか試さないと。まずは持ってきた餡子を全部ケースに入れて」 「はい」 助手は言われた通り、ビニール袋に入っている加工場産の餡子を全部ケースに流し込んだ。 ゆっくりの餌用に取り分けられている、質の悪い安物の餡子だ。中身は食用に適さなかった赤ゆっくり、ゲスの子ゆっくり、使い終わった親ゆっくりだ。 食べても毒ではないが、ぱさぱさしている上に甘みがどぎつく、二度と食べたいとは思わないだろう。 甘いものに目がないゆっくりたちは、そうではない。 助手がビニール袋を逆さにして流し込んだ大量の餡子に、二匹は目を丸くしている。さっきまですりすりしていた体が、ぴたりと停止した。 二匹の口ががばっと開き、だらだらとだらしなく涎がこぼれて胴体を濡らしていく。 食欲の権化。そのような表現がぴったりと当てはまる顔をしている。 「あまあま!あまあまだよ!おいしそうだね!ゆっくりたべるよ!」 「あまあまだよ!すごくおいしそうだよ!れいむいっぱいたべるね!」 二匹は我先にと餡子へと飛びつく。 「「ゆっくりいただきます!!!」」 同時に、Aはメガホンのスイッチを入れ、二匹に命令した。 「食べろ。食べ続けるんだ。どんなことがあってもな」 Aの命令が届いたかどうか。二匹のれいむは猛烈な勢いで、山と積まれた餡子にぱくつく。 「もぐっ、もぐもぐっ!はふっ、はふはふっ!うめっ!これめっちゃうめっ!はぐはぐっ!」 「むーちゃむーちゃ、しあわせー!しあわせー!あまあまがいっぱいでしあわせー!むーしゃむーしゃ!」 躾のされていない犬のように、二匹は顔面を餡子の山に突っ込んで食べている。 顔を振って餡子と涎を撒き散らし、こぼれたものを舌でべろべろ舐め、なおも口にかき込んでいく。 手を持たないから仕方がないが、あまりにも品性のない姿だった。 しかも食べながら喋るものだから、口からぼろぼろと餡子がこぼれて周囲を汚していく。 ゆっくりを調教するブリーダーが見たならば、尻をハエタタキで百回叩きたくなるような醜悪な光景が繰り広げられていく。 「ゆふぅーっ。もうれいむはおなかいっぱいだよ。あまあまさん、れいむにたべられてくれてありがとうね」 「れいむもぽんぽんくるしくなってきたよ。いっぱいたべられてれいむはごきげんだよ。げぇっぷ!げぇーぶっ!」 それまであまり血色の良くなかった二匹は、餡子をたらふく食べたことでまん丸なゆっくりに変化した。 元々人を小馬鹿にしたような表情のれいむの顔は、ぷっくりと頬が膨れ上がり実にふてぶてしくなっている。 これで二匹は満腹らしい。一匹に至っては、下品なげっぷをしていた。 普通ならば、いくら浅ましいゆっくりでもこれで食べるのを止める。 だが……。 「むーしゃ、むーしゃ、むーしゃ。だ、だめだよ、もうれいむたべられないよ。もういいから、もうおなかいっぱいだから!」 「むーしゃ、むーしゃ、むーしゃ、むーしゃ、あ、あれ?なんでれいむまだたべてるの?もうぽんぽんいっぱいだよ?」 二匹は食べるスピードが遅くなったが、食べるのを止めない。 一口、また一口と餡子をかじっては無理矢理飲み込んでいく。 「おくちさん!おくちさんとまって!れいむもうたべられないよ!おくちさんとまってよ!とまってよおおおお!」 「いやだああああ!あまあまさんもうたべたくないよおおお!どうしておくちさんとまってくれないのおおおおお!」 二匹はようやく、自分たちの体の異変に気付いたらしい。 体が思うように動かない。どんなに食べるのをやめようと思っても、勝手に口が動いて餡子を食べてしまう。 「うむうううう!むむむうううう!ぐるしい!もうだべれない!あああああおくちざんどまっでええええ!ゔゔゔゔゔんんんんん!」 「ぽんぽん!ぽんぽん!ぽんぽんがああ!ぽんぽんいだい!ぽんぽんぐるじいいよおおおおお!だべだくないのにい゙い゙い゙い゙!」 さっきまでの幸せいっぱい、あまあまいっぱいの様子はどこへやら。 限界を超えてなお動く口に、二匹は恐怖のあまり叫び声を上げた。二匹の体は、餡子をひたすら詰め込み膨れ上がっていく。 れいむたちは、なぜ自分の口がなおもあまあまを求めて動くのか分からない。 もうとっくの昔に満腹になっている。これ以上食べられないくらいに食べた。お腹が膨れて苦しくなるくらいに詰め込んだ。 それなのに、まだ口は餡子を頬張り、強引に喉に流し込み、飲み込んでいく。 「ぐる゙ぢい゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙!」 「だべる゙の゙い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」 満腹の幸福は、想像を絶する内側からの苦痛に取って代わった。 れいむたちは、揃って白目を剥いて悶絶した。これまで一度も経験したことがない、全身の皮を引っ張られ、餡子を押し広げられる感覚。 注射されたことはある。ハエタタキで叩かれたことはある。火で軽くあぶられたこともある。 今味わっている苦痛は、それとはまったく別のものだ。人間にたとえるならば、内臓と脳と心臓を内側から強烈に圧迫される感覚だろう。 痛みという生やさしい言葉で表現することなど不可能だ。口を開ける度に、餡子を飲み込む度に苦しさで気を失いそうになる。 通常ならば気絶するはずなのに、それさえもできない。 れいむたちに許されているのは、悲鳴を上げながら口を開け、悲鳴と一緒に餡子を飲み込むことだけだ。 「やぶれりゅゔゔゔゔゔゔゔゔ!」 「やぶりぇるよお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!」 二匹の食べた餡子の量は、そろそろ体重の二倍にさしかかろうとしていた。 皮は薄く引き伸ばされ、中の餡子がうっすらと見えそうな気がする。両目はぎっしりと餡子が詰め込まれたせいで、今にも飛び出しそうになっていた。 「ゆ゙ぶっ!ゆ゙ぶっ!ゆ゙ぶぶぶっ!ゆ゙ぶぶぶぶぶぶぶぅぅ!」 「ゆ゙ぐっ!ゆ゙ぐうううううううう!ゆ゙ゔゔゔゔゔゔゔゔゔ!」 ぱんぱんに膨らんだ体で、なおもれいむたちは餡子を口に入れる。どれほど苦しいのか、口から餡子の色をした泡を吹き始めた。 体内で圧縮した餡子が、行き場を失い口に戻ってきたのだろう。それを強引に頬張った餡子もろとも飲み込んでいる。 そこにいるのはゆっくりではない。大量の餡子を包んだ超薄皮の動く饅頭だ。 「ぼっ!ぼうだべ!でいぶやぶれる!やぶれぢゃう!だべるのやだ!だべだくない!だべだらじんじゃう!じぬのやだああああ!」 「あ!あ!あっあっあっ!で!でいぶのがらだがああああ!だべで!だべでやぶれりゅ!ぼゔ!ぼゔだべええええええええ!」 ぽん、ぽん、というポップコーンが弾ける音に近い音がして、一匹のれいむの両目が圧力に耐えきれず眼窩から飛び出した。 「ゆがああああああああ!でいぶうううううううう!」 「ゆぎああああああ!でいぶのおべべがああああああ!」 隣にいたれいむは空っぽの眼窩を見て恐怖で絶叫し、目玉が飛び出したれいむは痛みで口を開けて叫ぶ。 盲目になったれいむは、それでも中枢餡が命じる「食べ続けろ」という命令に逆らえない。 これ以上はないくらいぱんぱんの体を動かし、匂いで餡子を探してそちらを向く。 床にある餡子の塊を食べようとしたらしい。 身を屈め、全身にぎっしり詰まった餡子のせいで少ししか開かない口を無理に開いたその時だった。 「あ…が…が……お…ぐ…ぢ…ざん………どぼ…じで……だべぢゃ……や゙ぶれ゙!や゙ぶれ゙!や゙!ぶ!れ゙!!!」 れいむが体を屈めたことで、限界ぎりぎりまで引き伸ばされていた背中の皮が、ついに張力に負けた。 プラスして、口を開けたことによって皮が伸びたのが災いしたのだろう。 れいむの背中の皮がぶちぶちと裂けた。 極限まで体内に閉じ込められた餡子の圧力が、裂けた背中の隙間に殺到する。 「ゆ゙っ!ゆ゙っ!ゆ゙でぶゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔ!」 れいむは、南斗紅鶴拳のように背中から破裂した。 詰まりに詰まった餡子を背中から、ぶしゃあああああ、と噴水のように吹き上げ、その勢いでれいむの上半身と下半身は分断した。 ペットボトルを使ったロケットを彷彿とさせる動きだ。 「あ゙っ!…あ゙っ!……でい…ぶの……がらだ…がらだが……どゔ……ぢ…で……」 辛うじて中枢餡をくっつけていた上半身は、自分の下半身が餡子まみれになって永遠にゆっくりしたことを理解し、涙を流していた。 れいむの口はそれでもなお動き、自分の餡子とも助手の入れた餡子ともつかないものを口に頬張り、咀嚼し、飲み込もうとしたところでようやく止まった。 中枢餡が、傷口から流れ出してしまったのだ。 目があったはずの空洞から餡子色の涙を流し、口に餡子を詰め込んだれいむの死に顔は、安らかなものとはとても言えないものだった。 「ゔあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」 これまで一度も見たことがない凄まじい死に様のれいむをを見て、もう一匹のれいむは口に餡子を入れながら目を剥いて叫んでいる。 人間でも、目の前で人が一人引き裂かれるのを見れば同じように反応するだろう。 次はれいむだ。れいむもあんな風に弾けて死ぬんだ。 * * * 「やじゃあああああ!れいみゅじにだぐないいいいい!ぽんぽんやぶれでじぬのいやじゃああああ!」 あまりの恐怖に、れいむは幼児退行している。 「よし、もう食べなくていいぞ。そのままでいろ」 「ゆひっっ!!ゆゆゆゆゆゅゅゅ…………」 もう十分と判断したのか、A主任はメガホンで食事の中止を命令した。 生き残ったれいむは、口に入っていた餡子を吐き出し、安堵で涙を流している。 「はっ、はっ、はひっ!もう、ぼうだべだくない!あんごぼういい!ぼうだべ!ぶーじゃぶーじゃじなびでゆっぐりずる!ゆっぐりずるよおおお!」 しかしれいむの体は、破裂の一歩手前である。非常に薄くなった皮は何もしなくても激痛を生み、体の中は餡子でぎゅうぎゅうに圧迫されている。 れいむは目を白黒させながら、体を揺らして口を開けたり閉じたりしている。 「いだい!ぽんぽんいだいよおお!ぐるじい!いだい!ゆっぐり!ゆっぐりする!ゆっぐりぢだいよおお!」 口が食べるためではなく喋るためだけに使えるようになったことで、堰を切ってれいむは苦痛を訴えた。 誰かに何とかして欲しいのではなく、口に出して苦痛を紛らわしているのか。 「うううう!うんうん!ゆっくりうんうんするよおおおお!………どぼじででないのおお!?うんうんはやぐでいぶのおなががらででえええええ!」 しばらくして、少しでも楽になるには排便しかないと悟ったのか、れいむはうんうんをしようとした。 歯を食いしばって力んでいるが、一向にあにゃるからうんうんがひり出されてくる様子はない。 「うんうん!うんうん!ゔんゔんででええええ!!!!はやぐゔんゔんでないどれいぶじんじゃうよおおおおお!!!」 メガホンからAが命じた「そのままでいろ」という命令を忠実に守り、れいむは脱糞せずにぱんぱんに膨れたまま転がっている。 「があああああああ!ゆがああああああ!ゆっぐりじないでうんうんでろおおおおお!ぐるぢいいいいいい!!」 いっそひと思いに破裂した方が、まだれいむにとって楽だったかもしれない。 体が破裂しそうな苦痛に代わり、今のれいむを苦しめているのは便意を催しても排便できない苦痛だ。 れいむは叫び、悶え、涎を撒き散らし苦しむ。 人間で言うならば直腸に当たる部分に大量のうんうんが溜まり、体内の餡子を上に押し上げている。この苦しみは筆舌に尽くしがたい。 一刻も早くあにゃるから出したい。出してすっきりしたい。この圧迫感をなくしたい。 死ぬほど願っているのに、あにゃるは広がらずぴったりと閉じたままだ。 発狂しそうな苦しみに、れいむは理性さえなくして叫び続ける。 「うんうん!うんうん!うんゔん!うんゔん!ゔんゔん!ゔんゔん!ゔんゔん!ゔんゔんんんんんんんん!」 意味のある言葉を話せるだけの意識はとっくに失った。絶え間なく全身を押し潰す苦痛の前に、れいむの自我はあまりにも脆かった。 れいむは、ひたすら排泄することを渇望し、いまだに排泄できないでいるものの名前を狂ったように連呼する。 れいむの渇望は、さんざん苦しみ抜いた末に歪な形で叶えられた。 「排泄していいぞ。やめろというまで、ずっとだ」 「ぶびゅぼおおおおおおおおおおお!!!!うぅんうぅんでぇえりゅよおおおおおおおおおおお!!! でぇぇいぶぅぅぅのぉぉぉ!!!ずぅぅぅぅばぁぁぁぁうぅぅぅんうぅぅぅんだぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃむぅぅぅぅうううううう!!!!!」 声がしたのと同時に、れいむは奇声を張り上げて狂喜の涙を流した。 あにゃるから、爆音を奏でつつうんうんが火山から噴き出すマグマとなって噴火した。 あにゃる周辺の饅頭皮を勢いで引き裂き、通常の三倍から五倍に広がった穴から、餡子が怒濤の如く排泄され床に山を作っていく。 「ゆあぁ………ゆほぉ……う、うんうんでてぇ……ち…ちあわしぇぇぇぇ…………………!!」 天を仰いで、苦痛がうんうんと一緒に体からなくなっていく快感に酔いしれるれいむ。 だらしなく弛緩した顔と、なおも下品な音を立てて排泄されるうんうんの山。そしてうんうんにまみれたゆっくりの姿。 匂わないし、人間にはただの生暖かい餡子である。それでも、この光景は正気の人間が見るには辛いものだった。 A主任がぼりぼり煎餅を食べながら見ている横で、助手は忘れていたはずの吐き気を催していた。 ゆっくりに実験をしていて吐き気を覚えたのは、どれほどぶりだろうか。 「うんうん……いっぱひでりゅよおおお………ちあわしぇえぇぇ………だよぉぉ…………!」 助手が顔をしかめるのを無視し、ケースの中のれいむは一緒にしーしーをたっぷり漏らしながら排泄の喜びを全身で表現していた。 虐待を趣味とする人でなくても、余裕でぶちのめしたくなる笑顔とポーズである。 れいむのだらしない顔が、突然驚愕で歪んだ。 「ゆゆゆうう!?うんうんとまらないよ!?うんうんとまってね!ゆっくりうんうんとまってね!……どうじでどまらないのおおおおお!?」 次なる異変は、あにゃるだった。 れいむの体からは、溜め込まれたうんうんは排泄された。今のれいむは普通のサイズのれいむに戻っている。 うんうんを全て排泄し終えればあにゃるは閉じ、うんうんは止まるはずだ。 しかしなぜかあにゃるは開きっぱなしで、妙な音を立てながら水っぽいうんうんがむりやりひり出されていく。 痛みが走る。体の栄養として取っておいた餡子が強制的に排泄されていくのは、あにゃる周辺と下半身にひどい痛みを生んだ。 「いだいいいいいい!いだっ!いだっ!うんうんがっ!うんうんがどまらなぐで!いだいいい!どまっでええええええ!!!」 さっきまでの喜びは消え去り、再びれいむを未体験の苦しみが襲った。 先程までのは体に餡子を詰め込まれる苦しみ。今度は体の餡子がひり出されていく苦しみである。 まったく違う苦しみに、れいむは恐怖と苦痛で歪んだ顔をケースに叩き付ける。 「だべえ゙え゙え゙え゙え゙!うんうんどまっでええええ!あんごが!でいぶのあんごがでぢゃうううううう!でぢゃだべええええええ!!! いぎゃあああああ!いぎゃい!いぎゃいいいいい!ゔんゔんででいだいいいいいい!どばっで!おでがひだがらどばっでよおおおおおおおお!」 ゆっくりのうんうんは、古くなった餡子なのは周知の事実だ。 では、全部のうんうんを出し尽くした体が、それでも排泄しようとしてあにゃるから出すのは何だろうか。 答えは簡単だ。体内の正常な餡子である。 あにゃるからはいつの間にか、うんうんではなくれいむの体の餡子そのものが排泄されていた。 体の餡子をかき回され、強制的にあにゃるという狭い穴から出すという感覚は、どれほどの激痛と苦悶を生むのだろうか。 突然れいむは暴れるのを止め、うんうんを垂れ流しながら虚空を見据えた。 悲鳴ばかり上げていた口が、急に濁ってはいるが意味のある言葉を叫ぶ。 「おにいざあああんん!!!でいぶを!でいぶをだずげでぐだざい!でいぶはごごにいまず!もういぢどやりなおざぜでぐだざい!! ごんどはでいぶはいいゆっぐりになりまず!いままでのごどはゆるじでぐだざい!おにいざんのやぐにだづゆっぐりになりまず! ぜんぶでいぶがわるがっだでず!でいぶはおにいざんのだいぜづざにぎづがながっだばかでおろがなゆっぐりでず!はんぜいじまじだ!ごべんなざい! だずげでぐだざあああいい!いだいのがらでいぶをだずげでぐだざああいい!いだいでず!ずごぐ、ずごぐいだいんでず!でいぶは!でいぶばあああああ!!!」 れいむの両目は、Aも助手も見ていない。 れいむにしか見えない誰かをれいむはじっと見据え、それに向かって泣きながら命乞いをしていた。 餡子が流れ出す内に、過去に飼われていた記憶を急に思い出したのだろうか。 「でっ!!ででででいぶぶぶぶぶぶぶぶっぶぶぶぶぶ……ぶぎ…ぶぎぃ……ぶっ…ぶっ……ぶぶっ」 あにゃるから、ついに中枢餡を排泄してしまったらしい。 れいむの目がぐるりと白目を剥き、四分の一くらいに軽くなった体がケースのガラスに倒れかかった。 顔がこちらを向いている。 助手はこれまで色々なゆっくりの死に顔を見てきた。そのなかでもこれは、断トツで悪夢に出てきそうな恐ろしい顔だった。 死ぬ間際まで、れいむの意識は苦痛以外何も感じなかったのだろう。ゆっくりすることを至上とするゆっくりにとって、これほど嫌な死に方もあるまい。 「わりとあっけなかったね」 メモを取りながら一部始終を見ていたA主任は、れいむの死に様に何も感じなかったようだ。 彼はマッドサイエンティストだ。ゆっくりがどれだけ死んでも、研究の成果が残せればそれでいいのだろう。 その成果は、無数のゆっくりのゆっくりできないゆん生を踏み台として徐々に誕生しようとしていた。 * * * 机の上でカタカタと音がする。 二人が目をやると、音源は透明な箱に入ったまりさだった。 まりさは二人の横という特等席で、二匹のれいむがゆっくりの小さな頭では及びもつかない方法で惨死したのを見てしまったらしい。 カタカタという音は、まりさの体が恐怖で震えているために箱が机にぶつかって立てていたのだ。 A主任の目がまりさの方を見る。小さな命を蹂躙できる快感はない。しかし、ゆっくりを慈しむ愛情もない。 彼の感情のない目で見つめられ、箱の中のまりさは「ゆひいっ!!」と悲鳴を上げて後ずさった。 金髪が逆立って、帽子を持ち上げるのが分かる。 彼が手を伸ばして透明な箱に触れると、まりさの恐怖は一気に倍増した。どたんばたんと箱をひっくり返さんばかりの勢いで暴れ始める。 「ゆがあっ!ぐるな!ぐるなあああ!ゆっぐりできないじじいはごっぢぐるなあああ!!」 まりさの口の下辺りに穴が空き、ちょろちょろとしーしーが流れ出して箱とまりさを濡らしていく。 あまりの恐ろしさに失禁したらしい。さらにAが近づくと、しーしーは量と勢いを増して撒き散らされた。 「大丈夫。まりさにはあんなことしないから。だって、もうデータ取れたしさ」 暴れ回るしーしーまみれのまりさを、A主任は嫌がる様子をちっとも見せず両手で掴んで持ち上げた。 「やべろおお!ばりざにざわるな!ざわるなああああ!じねえええ!れいむをごろじたじじいはいますぐじねえええ!」 恐ろしーしーを垂れ流したまま、歯をカチカチ鳴らすまりさをAはF−19と書かれた空っぽのケースに入れた。 そこには、火のついたアルコールランプが一つ置かれているだけで、ほかには何もない。 ケースに入れられたまりさは、火が恐いらしく反射的にケースの隅っこに逃げ込む。 「あっぢいげえええ!ばりざにぢかづくな!なにもいうな!いうななああああ!ばりざぎぎたくないいいいい!!!」 「元気いいねえ。これならいいデータが取れそうだ」 窮鼠猫を噛むと言った表情でこちらに牙を剥くまりさを、A主任は満足そうに眺める。 まりさの自分が殺されるかもという恐怖も、同族を無惨に殺された怒りも、理不尽な状況に置かれた混乱も、彼には関係ないらしい。 「まりさ。命令だよ」 「ゆがあっっ!」 野良犬のようにわめき散らすまりさが、メガホンからの命令で硬直する。 「君の大事にしているお帽子を、そのアルコールランプで燃やしなさい」 まりさの両目がかっと見開かれ、同時に口が限界まで大きく開いた。 何かA主任に言おうとしているが、声が出てこないらしい。 「い……い゙……い゙い゙い゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙い゙や゙だあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!」 ようやく声が出せたまりさは、断末魔の悲鳴を上回る絶叫を上げた。 まりさはゆっくりにしてはかなり賢い個体だったようだ。自分がこれからどうなるのか、何をするのか理解できてしまったらしい。 人間さんの言葉を聞くと、ゆっくりは無理矢理従わされる。 そのせいでれいむはぽんぽんが破裂するまであまあまを食べさせられ、永遠にゆっくりするまでうんうんを排泄させられた。 二匹の凄まじい死に方は、まりさの餡子の奥深くにまで刻まれた。きっと一生トラウマになって消えないことだろう。 それほどひどいことを、ゆっくりできないことを、酷すぎることを二人の人間さんは平気な顔をして行ったのだ。 どんなゆっくりであろうとも、この非道を許すゆっくりはいないだろう。ゆっくりの視点からすれば絶対に許されないことを、人間さんは平然とした。 怒りよりも、恐れの方がまりさの中で上回った。 できることならこの場から逃げ、声の聞こえないところで隠れたかった。 まりさの願いはゆっくりの神様に聞き届けられることなく、無慈悲にもまりさに命令が下される。 それは、自分の命と同じくらい大事なお帽子を、自分の手で燃やすようにという残酷なもの。 「な゙んでえ゙え゙え゙え゙え゙!お゙ぼゔじぼや゙じじゃっだら゙ばり゙ざゆ゙っぐり゙で゙ぎな゙い゙の゙に゙いい゙い゙い゙い゙い゙い゙!!」 あまりにも理不尽な命令に、パニックを起こしケースの中でまりさはのたうち回る。 まりさは分かってしまったのだ。 命令には逆らえない。 ずっと生まれた時から大事にしていたお帽子を、自分の手で燃やさなければならないことを。 取り上げられるのならば、まだあきらめがつく。自分から帽子を奪った相手を憎める。 でも、自分で帽子を燃やしてしまったならば、誰も怨むことはできない。 「いやぢゃっ!おぼうぢっ!ぼやすのやだ!おぼうぢないどゆっぐりできない!ゆっぐりじだい!おぼうぢだけはやべでっ!やべでぇぇぇ!!」 まりさは帽子を失った自分を想像し、口から餡子を吐きながら命令に抗おうと努力した。 たとえどれだけ拒否しても、中枢餡に刻まれた命令をキャンセルすることはできない。 猛烈な勢いで涙を流しつつ、まりさは起き上がると頭を揺すった。 ずっと自慢にしていた立派な黒い帽子が、あっさりと床に落ちる。 「やじゃあああああ!!やじゃやじゃやじゃあああああ!!!ばりざのおぼうじいいいいい!!おぼうぢいいいいいい!!!」 まりさの口が、大事にしていた帽子をくわえ、足が勝手に恐かったアルコールランプの方向へと歩き始めた。 口を塞いでしまったため、まりさは悲鳴を上げることもできない。ただ両目から甘い涙をぼろぼろとこぼしつつ、恐ろしい火へと向かうことしかできない。 どんなに足を止めようと力を入れても、意志に反して足は勝手にアルコールランプへと向かっていく。 口から帽子を離そうとしても、口は縫いつけられたかのように帽子を噛んだまま動かない。 死刑囚が13階段を登る足取りで、まりさはアルコールランプのすぐ側まで来た。 ブルブルと震えていたまりさの胴体が、ガタガタという大きな震えに変わった。 火への恐れと、帽子の末路の想像が、まりさの体を極限まで恐怖で痛めつけている。 まりさはさらに一歩前に進むと、口にくわえていた帽子の先端を、アルコールランプの火にくっつけた。 ゆっくりの体や髪の毛、それに帽子やリボンはなぜか非常に燃えやすい。火を付ければ簡単に燃え上がり、ゆっくりは焦げ饅頭になる。 まりさ本体は、すぐに口から帽子を離したため、自分が焼けることは免れた。 メガホンからの命令は、火に飛び込むよう命じるものではなかったからだ。 あるいは、そちらの方がまだ良心的だったのかもしれない。 * * * まりさは元々は野良ゆっくりだったが、人間に拾われて飼いゆっくりになった経験がある。 それがこんな所にいるのは、ゲス化したからだ。 番のれいむが与えられ、子どもが生まれた辺りからまりさの態度はどんどんエスカレートした。 定番のおうち宣言。 「ここはおにいさんにはもったいないからまりさとれいむのゆっくりぷれいすにしてあげるよ。おにいさんはまりさたちのどれいになってね!」 「ほんとはでていってほしいくらいだけど、とくべつにれいむたちのどれいにさせてあげるからありがたくおもってね」 「おもってね!」 「おもっちぇにぇ!」 ご飯への駄目出し。 「まずいよ!こんなやすもののごはんさんがまりさたちのおくちにあうとおもってるの!?ばかなの?しぬの?さっさとどれいはあまあまよういしてね!」 「むのうなどれいのくせになまいきだよ!れいむとまりさのいうことだけきいていればいいんだよ。そんなこともりかいできないの?」 「あまあまさっさともってこい!」 「もっちぇこいくじゅ~!」 特にひどいのは子どもが絡んだ時だ。 「おちびちゃんみれてゆっくりできてるでしょおおお!?なんでそんなこというのおお!?くそどれいはおちびちゃんのせわができてこうえいなはずでしょおおお!!」 「ゆるさないよ!ぜったいにゆるさないからね!かわいいおちびちゃんをばかにしたくそどれいはさっさとしんでね!しね!くず!」 「れいむのかわいさがわからないなんて、ほんとにこのにんげんはくずだね。かわいくてごめんね!」 「れいみゅのうんうんかたじゅけられてありがちゃくおもっちぇにぇ!きゃわいくってごめんにぇ!」 人間を人間とも思わぬ言動の数々。 「なんなのそのめつきは!?おまえなんかだいきらいだからね!おまえなんかれいむとおちびちゃんのうんうんいかだよ!!いますぐまりさのめのまえからきえてしんでね!」 「くそどれい!れいむたちはおまえなんかどれいとしかおもってないからね。れいむたちのごはんをもってきてうんうんかたづければそれいがいかおをみせないでね」 「おまえなんかしけいだよ、このくず!!おかあさんとおとうさんがせいっさいしてやるからね!」 「しけいにしちぇやりゅよ!くじゅ~!」 こうなったのは甘やかしすぎた飼い主の責任なのだが、飼い主は自分が原因であることに気付くことはなかった。 可愛くて自分に懐いている間はいいペット。そうでなくなったら不要なゴミ。 勝手な飼い主に飼われたまりさたちは、気の毒なゆっくりだったのかもしれない。 せめて飼い主がしっかり躾をしていれば、ゲス化することもなく今も人間と仲良く暮らしていたかもしれなかったのに。 いずれにせよ、すっかりまりさたちに愛想を尽かした飼い主は、さっさと二匹と子ゆっくりを加工場に引き取らせた。 ちなみに番のれいむは、向こうでうんうんと一緒に中枢餡を排泄して悶死している。 子ゆっくりの末路は、ゆっくり駆除用に飼っているふらんの餌だった。 二匹のれいむは、ふらんによって両目を抉られた。 「……ゆっくりしね」 「いぢゃあああ!れいぶのおめめ!おめめがいぢゃいいいい!ぐらいよお!なんにもみえないよおお!」 「ぴぎゃあああああ!れいみゅのおめめがみえにゃい!まっくらでこわいよおおおおお!!おにいしゃあああああんん!!」 両親から引き離され、恐ろしい天敵にいたぶられ、暗黒の中で初めて二匹は理解した。 今まで散々馬鹿にしていた糞奴隷が、ゆっくりにとってかけがえのないお兄さんだったことを。 もうどれだけ助けを求めても、お兄さんには届かないことを。 「れいむがわるかったです!これからはいいゆっくりになっておにいさんにおんがえしします!おにいさんをゆっくりさせます!だからたすけてくださいいいいい!!」 「たしゅけちぇええ!おにいしゃんれいみゅをたしゅけちぇよおお!ごめんにゃしゃい!くしょどれいっていっちぇごめんなしゃい!わがままいってごめんにゃしゃいいい!!」 二匹の助けを求める声は、誰にも届くことはなかった。 ふらんは、二匹をすぐに殺すことはなかった。保存食として、皮を剥いで巣に持ち帰ったのだ。 「……おまえたちはあとでゆっくりたべる。したごしらえ」 「ゆぎゃああああああ!!!いだい!いだいのやだ!いだいのやべでええええ!れいぶのがわが!がわをはがしちゃやだあああああ!!!」 「ぴいぃぃぃ!!ゆぴっ!ゆぴぃぃぃ!!ぴぎゃあああああああ!!!」 そよ風が吹いただけで全身に激痛が走る状態で、今もれいむたちはひたすら死を願いながら生き続けている。 ふらんは最近駆除に忙しく、保存食を食べるのは当分先だろう。 案外、食べられることはないかもしれない。 「………れいむをころしてください……。わるいれいむはいきていてもしかたありません……いたいのもういやです………はやくしなせてください…………」 「ころちてくだちゃい……。れいみゅ、わるいことしちゃからもういきていたくありましぇん。……はやくれいみゅをしなせてくだしゃい…………」 * * * 家族を失い、ゆっくりプレイスを失い、プライドを失った。 全てが失われた中で、まりさの孤独をいやしてくれたのはお帽子だった。 まりさの大事なお帽子。ぴんと尖った先端や、歪んだところのない鍔、それにキュートな白いリボンはまりさの自慢だった。 まりさの半身と同じほど大事な帽子は、アルコールランプの火が燃え移り、小さな蝋燭となった。 「ま゙り゙ぢゃの゙お゙ぼゔぢい゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙!!!!」 帽子を離したことで自由になった口で、まりさは膨れ上がる絶望を悲鳴の形で吐き出した。 まりさの目の前で、大切な帽子が燃え上がっている。 「おぼうぢっ!ばりざのおぼうぢっ!!!ばりざのおぼうぢがあああああ!!!どうじでえええええ!!!」 火を消そうと思った。体当たりして帽子を床に押しつけ、ごろごろ転がって火を消したかった。 そうすれば、何とかかぶることができるくらいは残るはずだった。 熱いのはゆっくりできない。たとえそうでも、大事な帽子をなくすことに比べればどうということはないはずだった。 まりさにできるのは、その場を動かず泣きわめくだけ。 メガホンの命令は、帽子を燃やすというものだ。消していいとは一言も言っていない。 「ああ………まりさの……まりさの…おぼうし……おぼうしが…もえちゃった……おぼうしぃぃぃ」 小さな可燃性の帽子が燃え尽きるまで、たいして時間はかからない。 まりさは最初から最後まで、自分の宝物がこの世から消え去るのを目に焼き付けていた。 生まれた時から自分の頭にあって、しっくりと馴染んでいたもの。 頭を守ってくれる、同種のまりさもうらやむ帽子はもうどこにもないのだ。 まりさは涙をこぼしながら、半身が永遠に失われた悲しみを全身で表現していた。 * * * 人間の手がアルコールランプの火を消し、ケースの中から取り出すのをまりさは死んだ目で見ていた。 (もうどうでもいいや。おぼうしのないまりさなんて、ゆっくりできないんだもの。かってにして) そう言いたげな目をしている。余程帽子を燃やすのがショックだったのだろう。今のまりさは、どんな拷問をしても耐えてみせるに違いない。 心がほぼ死んでいるため、苦痛を与えても他人事のように感じてしまうのだ。 もう饅頭と大差なくなったはずのまりさ。 それが、突然跳ね上がった。 「な、な、なにぞれええええええ!!!なにぞれっ!なにぞれぇぇぇぇえええええ!!!」 ありとあらゆる「負」の感情が、まりさの喉から発せられる。 数秒前までの、外界からの刺激を拒否した状態から一変して、まりさはしーしーを漏らしながらケースの隅に跳んでいく。 その様子は、アルコールランプの火を見せられた時をさらに数倍は上回っている。 まりさの恐怖の理由は単純なものだ。 人間の手は、アルコールランプをどけた後、変わって一つの帽子をケースに落とした。 今のまりさにちょうどぴったりの大きさの帽子。燃やしてしまった帽子と同じサイズだ。 違うのは、その帽子が入れられた瞬間、凄まじい死臭でケースがいっぱいになったことだ。 人間には分からない、ゆっくりのみが知覚できる死臭のあまりの濃度に、まりさは恐慌状態になる。 「どけてっ!それどけてっ!どげでええええええ!ぞれがあるどゆっぐりできない!ゆっぐりでぎないがらずぐどげでええええええ!!!」 その場でまりさはばたんばたんと跳躍し、床に顔をこすりつけ、壁に顔面をぶつけ、ありとあらゆるゆっくりできない仕草で暴れ回る。 見るのも嫌だ。触るのも嫌だ。じぶんでどけることなど到底できない。だから必死になってお願いする。 帽子がそこにあるだけで、まりさは決してゆっくりできない。 帽子から放たれる死臭に、まりさは窒息寸前にまで追い詰められる。 「分かるか。分かるよねー。作るのに結構手間がかかったんだよ。その帽子が完成するのに、まりさ二十匹が二十種類の仕方で死んだんだからね」 ケースの中で叫ぶまりさを見て、A主任はそんなことをつぶやく。 事実だ。ケースの中の帽子には、まりさ二十匹の死臭が染みついている。 この帽子を作るためだけに、二十匹のまりさがゆっくりと犠牲になったのだ。 あるまりさは、ゆっくりと五寸釘を刺されて死んだ。 あるまりさは、ゆっくりとバールで殴られて死んだ。 あるまりさは、ゆっくりと口から水を飲ませられて膨れ上がって死んだ。 あるまりさは、ゆっくりと餓死するまで何も食べさせてもらえず死んだ。 あるまりさは、ゆっくりとレイパーによってたかって輪姦されて死んだ。 あるまりさは、ゆっくりと………。 二十匹の二十種類の死が、帽子にはしっかりと染みつき、離れようとしない。 「まりさ、命令だよ。そのお帽子をかぶりなさい。かぶったら絶対に脱いだら駄目だよ」 絶叫が答えだった。 「びぎゃああああああああああ!!!あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!」 まりさは忠実に命令に従い、何度も拒絶しながら帽子に近寄り、泣いてやめてくれるようお願いしながら帽子を掴み、顎が外れるほど叫びながら帽子をかぶった。 そこには、かつてゲス化して自分が世界で一番偉いと思い上がったゆっくりの姿はなかった。 「よくできたね。えらいよ、まりさ」 「ゆ゙っ……ゆ゙っ……ゆ゙っ……ゆ゙っ……ゆ゙っ……」 A主任の賞賛はまりさにはもう届かない。 今のまりさは、死臭が渦巻く地獄の中を一人さ迷っている。 人間には分からない感覚なので説明しにくいが、きっとまりさは目の前で二十匹のまりさが殺され、その絶望と怨嗟に同調している状態だろう。 死臭を通じて、まりさは死んだ二十匹の断末魔を延々と見させられている。 「まりさ。これから俺が言う言葉を復唱しなさい。まずは『人間さん、まりさにすてきなお帽子ありがとうね』」 「ゆ゙っ……にんげんさんまりさにすてきなおぼうしありがとうね」 メガホンからの命令に、まりさの死んだ目に光が灯り、機械的にAの言葉を繰り返す。 心にもない言葉を、口が勝手に発するのにまりさは絶望した。 「まりさ、このお帽子すごく気に入ったよ。大事にするね」 「まりさこのおぼうしすごくきにいったよだいじにするね」 「これから一生宝物だよ。ずっとかぶって取らないからね」 「これからいっしょうたからものだよずっとかぶってとらないからね」 「絶対に離さないよ。これはまりさのお帽子だからね」 「ぜったいにはなさないよこれはまりさのおぼうしだからね」 「よし。もう復唱しなくていいよ」 まりさの心は崩壊寸前だった。 大事な宝物が、目の前で壊され、燃やされ、貶められ、否定された。 しかも自分の手で、そうすることを強制された。 代わりに与えられたのは、忌まわしい死臭で満ちたもの。 あまつさえ、そんなものを与えた人間に感謝の言葉さえ言わされたのだ。 「笑いなさい。嬉しそうに、お帽子がもらえてとても嬉しそうに笑いなさい」 「……ゆっ…ゆへへ………ゆふ…ゆふふふふ………ゆふふふふふふふふふ……」 まりさは微笑んだ。 かつて番のれいむの蔦に実っていた、赤ゆっくりに微笑みかけた時と同じように。 大嫌いな死臭付きの帽子を頭にかぶせられ、それがもらえた嬉しさを表現しろと言われてまりさは笑ったのだ。 笑いながら、まりさは涙を流した。 自分から、一切のゆっくりがなくなったことを自覚して。 「はい。もういいよ。帽子は絶対に脱がないでね」 「ゆ゙……ゆ゙……ゆげがあああああああ!!!おぼうぢ!おぼうぢいやああああああ!!!どっでね!ゆっぐりじないでごれどっでね!!!」 何もかもが終わったと分かった途端、まりさは再び絶叫した。 こんな恐ろしいものが頭の上にあるという事実だけで、まりさは死ぬよりも苦しい苦痛を味わっていた。 「おぼうぢどっでぐだざい!おねがいでずがらどっでぐだざい!どっでぐれだらばりざなんでもじであげまず! ごどももあげまず!おべべもおぐぢもがみのげもいりまぜん!れいぱーにずっぎりざぜであげまず!ゔんゔんだっでだべまず! おねがいでず!!ばりざのあだまがらごのおぼうじどっでぐだざい!どっでぐれだらばりざをごろじでいいでず!ごろじでいいでずううううう!!!」 まりさは叫びながら、ケースの中を転げ回る。 思いつく限りの言葉を使い、思いつく限りのお願いをして、頭から死臭付きの帽子を取ってもらおうと人間に訴える。 「おにいざん!ばりざのだいずぎなおにいざん!へんじをじでぐだざい!ばりざはおにいざんのごどがだいずぎでず!でいぶなんがよりもずっどずぎでず! ばりざのりっばなゆっぐりじだすばらじいおにいざん!おねがいがありまず!!ばりざのあだまがらごの……おぼうじをどっでぐだざいいいい!! ゆぎゃあああああ!!!おぼうぢがあるど、ばりざはゆっぐりできなぐなっぢゃいまず!ばりざをがわいぞうにおぼっだらだずげでぐだざあああああい!! いままでばりざはだめなゆっぐりでじだ!!あやばりまず!ばりざはげずでず!ごぎぶりざんいがでず!ぎだないぐぞまんじゅうでず!! ばりざはゆっぐりはんぜいじまじだ!ほんどうでず!ばりざはごごろをいれがえまじだ!だがらおぼうじを!おぼうぢを!おぼうじをおおおおおおお!!!」 その場で跳ね回り、狂ったように頭を振り、頭を叩き付けて土下座する。 自分を捨てた飼い主に助けを求めているのだが、その様子はあまりにも短絡的だった。 それだけ暴れてもなお、決して帽子は頭から落ちない。 「成功したね。ここまで拒絶してなお、命令を守るんだから。この個体は優秀だから、どれだけ帽子をかぶっていられるかこれから試してみよう」 「ええ。二十四時間以内に命令を常に更新するようにしておきます」 「そうしてね。それじゃ、車出して。山行くから」 「え?どうしてです」 「だってさ、このメガホンが本当に必要なのってさ、山から下りてきて人里で畑とかゴミ捨て場とか荒らすゆっくりじゃない。 野生のゆっくりに命令が同じように効くかどうか、ちゃんと確かめないとね。ほら、行くよ」 「は…はい。分かりました」 助手は立ち去るA主任の後を追う前に、一度だけ哀れなまりさの方を見た。 「どっでぐだざい!!ばでぃざのあだまがらごのおぼうじをどっでぐだざいいいい!!!どっでぐれだらいっじょにばでぃざをごろじでぐだざいいいいい!!!」 まりさは変わらず、凄まじい絶叫を上げながら誰かに帽子を取ってもらうことだけを懇願していた。 あの命令がある限り、まりさは二十四時間の間自殺することさえ許されない。自殺することは、命令に違反することにつながるからだ。 二十四時間が経ったとしても、まりさが帽子から解放されることはない。A主任はまりさに、永遠にゆっくりするまで命令によってかぶらせ続けることだろう。 助手は一瞬だけまりさを可哀想に思ったが、すぐに雑念を消し主任の後を追った。 まりさたちの犠牲によってゆっくり対策の新製品ができあがり、結果的にはゆっくりたちの為になるのだから。 (続)
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『道路さんはゆっくりできない』 7KB いじめ 日常模様 現代 D.Oリハビリ用・虐待成分小 SSの書き方とか忘れちゃったーひゃっほーい 『道路さんはゆっくりできない』 D.O 「「「「「おねーさん!ゆっくりしていってね!」」」」」 『ひゃうっ!?驚いた!』 夕食の材料を買うため家を出ると、家のすぐ近くの公園入り口前、歩道上の白線の上に、 家族と思われるゆっくり達が並んでいた。 公園側から見ると、全員が綺麗に横一列に並んでいる。 中央には成体れいむ、おそらく一家の母親かな? その右脇には赤れいむ、左脇には赤まりさ。 今にも公園に向かっておうち宣言しそうなポジショニングだけど、何だか様子がおかしい。 『なに泣きそうな顔してんの、あんた達』 「ゆ…ゆぐ、おねーざん…」 「ゆっくちたすけちぇ…」 野良ゆっくりに何かを懇願されることなど日常茶飯事ではあるが、 しかしこのれいむ達の場合、別に栄養状態も悪くなさそうだし、怪我した様子も無い。 私はゆっくりなど好きでも嫌いでもないけども、こうなってみると興味が湧いてきた。 「……くろいじめんさんは、ゆっぐぢできないんだよぉぉおお!!」 「「ゆっくちおうちにかえりちゃいよぉぉおおお!!」」 『…は?』 黒い地面と言うのはアスファルト舗装されたこの歩道のことだろう。 ……なんか、面白いことになっているようだ。 「ゆぐ、ゆぅ…れいむたち、ゆっくりぷれいすでゆっくりしてたのに、ゆぅ…」 『ほうほう』 「へんなおにーしゃんが、『こうえんのそとであしょぼう』って…」 『ふむふむ、鬼意山がね』 「それで、このしろいじめんしゃんに、れいみゅたちをおろしちぇ…」 『うんうん、白線の上にね』 「「「このくろいじめんさんにさわったら、ゆっぐぢできなくなるよっていって、どっがいっちゃったのぉぉおお!!」」」 『…ふ~ん』 れいむ一家の視線の先は、先ほどの公園。 そこそこ大きな公園だし、この一家は公園の外に出たこともなかったのだろうか。 街中に住んでいながら、アスファルト舗装の道路にすら出たことが無かったとは、よほどこの公園は餌が豊富らしい。 そんな無知で純粋で、平和に暮らしていたれいむ一家に、 その鬼意山は、舗装された道路=触れるとゆっくりできなくなる地面、と吹きこんでいったようである。 まあ、ゆっくりにとっては道路自体死亡フラグなんだから、まんざら間違ってるとも言えないけど。 「「「ゆっぐぢたすけちぇぇぇえええ!!」」」 「おねーしゃん…まりしゃたちをゆっくちたすけちぇにぇ」 「おねがいじまず!このしろいじめんさんから、そっちのゆっくりぷれいすまではこんでぐだざい!!」 『ふーん』 白い地面、路側帯の白線の上だけが安全な地面ということらしい。 なるほど。ゆっくりの力でこの白線の上から公園まで、黒い地面を踏まずにたどり着くのは無理そうだ。 …ていうか、母れいむのあんよ、すでに白線からはみ出してるけど、これは大丈夫なのかな? まあ、実際はゆっくりが道路を歩いてるなんて良く見かけるし、害なんて無いんだろうけど。 『でも無理』 「どうしちぇぇぇえええ!?」 なんか泣き顔が可愛く思えてきたからだよ。 『いや、私腕力無いから運べないよ』 「ゆ、ゆわぁぁああん!れいむの、みわくのぼでぃらいんがわざわいしたよぉぉおお!!」 「ゆ、ゆっくち!?まりしゃは?すれんだーなまりしゃならはこべりゅ?」 『う~ん、でも、この靴の上って、私一人でもギリギリ浮いてられるところだから… おちびちゃんが乗ると沈んじゃうかも』 「ゆ、ゆがーん!!」 赤ゆっくり100匹抱えても、靴が道路に沈むはず無いんだけどね。 「し、しずむのはゆっくりできないよ…」 『それに、持ち上げる時うっかり黒い地面さん触っちゃったら、私が死んじゃうかも』 「しょ、しょんなにゆっぐぢでぎにゃいのぉぉおおお!?」 無害だよ。多分。 「も…ぢょ、ゆっぐぢ…エレエレ…」 「お、おちびちゃん、あんこさんはいちゃだめぇぇええ!?」 「ゆぐ、ゆ…、みゃみゃ、れいみゅゆっくちしちゃいよぉ」 「おちびちゃん、ゆっくりできるから!すーりすーり、もうすぐゆっくりできるからね!」 「ちゅーり、ちゅーり…ちあわちぇ…」 さっそく赤れいむの精神が限界を越えたようだ。可愛い。 …ところで赤まりさは? 「ま、まりしゃはゆっくちにげりゅよ!」 道路の上にお帽子を浮かべ(?)、公園までお帽子の船で渡ろうということらしい。 小さな木の枝をオール代わりにして、なかなか本格的な船乗りまりさの雰囲気を醸し出している。 「ゆっくちのっちゃよ!ゆっく!ゆっく…どうしちぇすすまにゃいのぉぉお!?」 やっぱ無理だよねー。 まあ、帽子の下は水面じゃなくて、アスファルト舗装された地面だしね。 地面に必死でオールを突き立て、お帽子船を進めようと必死な姿は微笑ましいけど、 このまま放っておいても退屈かな…うん。 『ああ!?まりさ、大きな波が来たよ!!』 「ゆ、ゆっぴゃぁぁぁああん!?お、おちりゅぅぅうう!!」 ポテッ! あ、落ちた。 当然路面に波など無い。勝手にバランス崩しただけです。 赤まりさは、仰向けにアスファルトの地面に倒れている。 最初は放心状態だったけど、徐々に顔が赤くなり、青くなり、土気色に変色していく。 信号機のように見事な変色で、実に興味深い。 「お、おちびちゃん…?だ、だいじょう、ぶ?」 「ゆ」 『ゆ?』 「ゆっぴゃぁぁぁああああ!?ま、まりしゃ、ゆっぐぢできなくなっぢゃうぅぅうう!?」 「おねえぢゃぁぁあん!ゆっぐぢぢでぇぇえええ!」 「おぢびぢゃん!はやぐ、はやぐもどっでぎでぇぇえええ!!」 母れいむが舌でも伸ばせば届く距離なんだけど、叫ぶだけで助けないのはいかにもゆっくりらしい。 「ゆっぐぢ!?ゆっぐぢ!!ゆぐぢぃぃいいいい!!」 赤まりさはその間も、目玉が飛び出すほど両目を見開き、苦悶の表情で転げまわっている。 「いじゃい!いじゃいぃぃいいいい!?ゆっぐぢできにゃいぃぃいいい!!」 どうやら全くの無事故だったと言う訳ではなく、 良く見ると、背中(後頭部?)に小さなガラス片が食いこんでいた。 『ああ~痛そ』 「なにか、なにかまりしゃにささっちぇるぅぅううう!?きょわいよぉぉおおお!」 「おぢびぢゃぁあああん!!ゆっぐぢ、ゆっぐぢだよぉおお!」 「ゆぁぁん!おにぇーちゃんが、ゆっくちしちぇにゃいよぉぉおお!」 こうして、私がれいむ一家の家族の絆に触れて暖かい気持ちになっている間に、 赤まりさは苦痛と恐怖から逃れるために地面を転げ回り続け、 勝手に全身をアスファルト路面で傷つけて餡子をこぼしていった。 そして、 「も…ぐぢ…」 「おぢびぢゃぁぁあああん!!」 最後は苦痛から逃れるためだろう、餡子を大量に吐いて、自殺のような最後を迎えて永遠にゆっくり 『は、かわいそうだから餡子戻すね』 「ゆ、ゆぐ…や、やべぢぇ…あにゃるにいれにゃいで…」 「おちびちゃん…ぺーろぺーろ、ぺーろぺーろ、ゆっぐぢしてね…」 死なせるのは可愛そうなので吐いた餡子はあにゃるから戻してあげた。 ケガの方も、背中のガラス片を取り除いて白線の上に戻したら落ち付いて来たようで、 母れいむのぺーろぺーろで回復したようだ。 ああ、楽しかった。 「まりしゃ…ゆっくち、しちゃい…」 「ゆぅ。みゃみゃ…れいみゅたち、もうちぬの…?ゆっくちできにゃいの…?」 「おちびちゃん……ゆぅ…」 れいむ一家は万策尽きたという表情で、楽天家のゆっくりらしくもなく、 永遠に未来を失ってしまった悲しみに、全身を包んでいた。 それにしてもこの一家との時間は、実に楽しいひと時だった。 『ひょいひょい、ひょいっと。じゃーねー。』 と言う訳で、十分に堪能させてもらったので、私はささっとれいむ一家を白線から持ち上げ、 公園の入り口に置いてやり、その場を去ったのだった。 3匹の 「「「ぽかーん」」」 という表情は、驚きの表情とも、喜びや感謝の表情とも違う、実に面白い表情であった。 私も今回の件で、多少ゆっくりが好きになった。 今度飼う事も検討してみようかな。 ところでこの数分後、今度は塀の上に仲良く並べられているまりさ一家がいた。 赤ゆっくりが元は20匹くらいいたのだろうが、ほとんど地面に落下したのか、 枝から落ちた柿のように潰れた跡が塀の下に大量にあり、 両脇を赤まりさ一匹づつに囲まれた親まりさは、涙も枯れ果て放心状態だった。 さすがに可愛そうなので、親まりさだけは塀の下におろして、 近くのゴミ捨て場でゴミを漁っていたありすとすっきり―させてあげたら泣いて喜んでいたが、 私はこれをやった虐待鬼意山に出会ったとしたら、こういってやりたい。 『死なせる内は修行が足らん。未熟者め』と。 挿絵: 挿絵:ラブリーぺろんぺろんあき 挿絵: